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妊活してたら鬱になった話(前編)

1年前、営業職として働きながら
妊活をしていたら「抑うつ状態」との診断書をもらい
長期間の休職をすることになりました。

抑うつは「よくうつ」と読み、「さまざまな原因から気分が落ち込み、活動する意欲が低下している症状」のことを意味します。
抑うつ状態はあくまで気分・感情であり、生きていれば誰にでも起きる気分の落ち込みです。抑うつというだけでは原因不明の症状であり、その状態が病的と診断されると「うつ病」として治療対象となります。

仕事中に突然涙が止まらなくなったり
朝起きた瞬間から「疲れた」とつぶやいたり
何か月も頭痛が止まらなくなったり
ベッドから立ち上がれなくて会社を休んだり

心にも体にも様々な症状が出て、休職せざるを得ませんでした。(今は休職して良かったと心から思っています)

原因については、おそらく仕事のストレスと妊活のストレス。その両方だったと思います。今までの経緯、そして症状が回復するまでの記録を残しておきたいと思います。

うつになる前

休職前は、金融機関で営業職をしていました。
営業なのでもちろん目標(ノルマ)があり、精神的プレッシャーも相応にありました。

加えて、コロナの影響で延期にしていた結婚式がようやく終わり、やっっっと妊活を始められる!!!という時期に昇格してしまい、責任・求められる役割・期待値が増えました。

しんどかったからこそ、仕事から逃れるために1か月でも1日でも早く産休に入りたかった。

今のお給料だといくら育休手当を貰えるか、保育料はいくらになるか、復帰後に時短勤務にした場合のお給料はいくらになるか、そんなお金の計算までしていました。
(私の性格として、先のことを計算しすぎてしまうところがあります。
心配症だからというわけではないです。最短・合理的・効率的に行きたいんです。この性格は、妊活に際しては本当に良くなかったなと思います)


毎月毎月妊娠したかなと期待しては真っ白なチェックワンファストを見て落ち込む。

そんなことを続けていた頃に本格的にうつ症状が出始めてしまいました。

妊活について


うつのお話を少し外れて、私の妊活歴について。

2019年、結婚

2020年秋、結婚式前にピルをやめる。
いつ妊娠してもいいと思っていた。まぁうちレスだけど。

2021年春、不妊治療専門クリニック受診。まずはタイミング法。
当時は専門クリニックに行けばすぐ妊娠するか、すぐ何らかの原因がわかるもんだと思ってた。いやいや全然そんなことないけど。排卵日頃は結構ピリピリしてた。これはタイミングを試みたことがある妊活戦士ならきっと大半が経験したことがあると思う。ピリピリするくらいなら、早めに人口受精やシリンジに頼ったらよかったなと今は思う。

2021年10月、1回目の妊娠(心拍確認前に流産)

2021年2月、うつ症状出始める。(とまらない頭痛、突然の涙)
突然涙が出るのは以前からもあったけど、生理前後などの一定の時期だけだった。この時期は、週に何度も、一日に何度も泣いてた(泣かない日もあったとは思う)。いよいよ「なんかやばい」と思って、人生初のメンタルクリニックに駆け込んだ。半強制的に診断書貰うも、結局休むという決断ができず、職場に提出しないまま握りつぶした。

2021年4月、人工授精にステップアップ。
これで妊娠するかも!という期待感もあり、うつ症状一旦和らぐ。全然かすりもしない。1回目でできてる人もいるのに。なんでなんで。なんで。

2021年6月、いよいよ無理。再度診断書。休職開始。
本格的にうつ症状が出て4か月以上経ったころ、本当にもう無理だと思って上司に春に診断書貰っていることを口頭で報告。色々な手配をしてくれて、あれよこれよで再度診断書取得、休職。


余談ですが、抑うつ症状真っ最中のとき、その時々の感情をアプリに書き留めていました。以下、3月から6月の記録です。

「つかれた・・」「また疲れた」「疲れた頭痛始まった」「卵胞チェックに時間かかって痛かった、いちいち凹むのやめたい」「妊活、また結果急いじゃう」「いろいろ考えすぎかなぁ」「体がだるい」「悲しい」「生理が来て悲しい」「がんばったのに、がんばってるのに上手くいかなくて辛い」「いまからクリニック。少し息が詰まりそう」「頭がパンパンな感じ」「あーもうしんどい」「また頭痛い。」「いろんなこと考えるとしんどい、泣きそう」・・・
 
私の個人的なケースではありますが、自分に似ていると感じられた方は、適切な専門家のカウンセリングを受けることをおすすめします。
(いまは妊活や不妊治療に強いカウンセリングも増えてきたようですしね)

うつ症状出る前に、どうしておけばよかったか

昇格したくないと、最初から上司に伝えておくべきだった

一番目に挙げるのがそれ?と思うかもしれないんですが、
当時は「子供が欲しい」以上に「早く産休に入りたい」と思っていました。早く産休に入りたかった。早く仕事から離れたかった。

早く子供が欲しかったし、昇格なんて別にしたくないと思っていたんです。できればずっと気楽に仕事をしてたかった。
それなのに私、上司との面談になると、いつも「がんばります☆」とか「昇格したいです☆」とか、やる気ある風に装っちゃうタイプだったんですよね。

いい恰好するのやめて、ちゃんと「真面目に仕事はするけど、出世して仕事の負担が増えるのはいやだ」と伝えておけばよかった。
職場や上司によっては、そういったことを伝えると不当に扱われるのかもしれないけど、私にとって人生で一番大切なものって、仕事じゃない。勇気を出して、優等生ぶらずに伝えておくべきだった。(きっと上司も理解してくれたと思う。)

本心を言わずに仕事し続けた結果、結局とことん心身のバランスを崩すまで頑張ってしまいました。

チェックワンファスト(早期妊娠検査薬)は使うべきじゃなかった


当初は、生理が来るかどうかソワソワしながら過ごすのが嫌で、チェックワンファストでフライング確認していたんです。最初は「残念だったな」くらいに思えていたものが、段々と真っ白な妊娠検査薬を見るだけで辛くて悲しく、「まただめだった」と泣きだしていました。

早期妊娠検査薬って、真っ白な妊検を見て泣き、数日後真っ赤な生理を見てまた泣くという、二度悲しくなるものだと思うんですよね。

そもそも、チェックワンファストをしても化学流産となるケースが一定数存在します。化学流産とならなくても初期流産の割合は20歳代で10%、35歳で20%と言われます。
私は、早期妊娠検査薬はもう使うのをやめました。

「しんどいな」「疲れたな」と思ったら不妊治療クリニックに通うのをお休みしてもよかった


AMHや各種検査結果など個人の状況によりますから一概にお休みするべきとは言えませんが、私の場合、「今周期に妊娠してたい!!」という気持ちが本当に強かったんです。
(妊活している方、治療している方はきっとみんなそうですよね。)

リプロ東京の先生のブログで「ニュートラルな気持ちでいるのがよい」というブログがあります。ぜひ一度読んでみてくだだい。
当時は「そんな気持ちでいれるわけあるかい!!!」と思っていました
が、うつや流産を経験した今、その気持ちって大事だよと思います。

☆ニュートラルな気持ちへの持っていき方 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ (ameblo.jp)


「その時期は妊娠してるかもしれないし…」と思ってやりたいことを我慢していた


どうしても妊活していると、治療のスケジュールやタイミングの事を考えてしまいます。
友達と旅行に行きたくても、もしその日に排卵時期が被って一周期無駄にしてしまったらいやだなとか。

スケジュールを立てるのは大切だけれでも、先の事を計算しすぎて、いろんなことを我慢してしまっていました。
でも、我慢すればするほど、「今月妊娠しているかも」という期待をしてしまうんですよね。

期待期待期待。でも全然妊娠しない。また我慢我慢我慢。でも妊娠しない。そんな負のループ。

我慢しすぎて、妊娠できない状況が続いたときに
「あのとき我慢してたのに…意味なかった…」と負の感情がオバケになって襲ってきました。

旅行に行けなくても、せめてその代わりに日帰りでここに行こう、とか。
妊娠発覚するまでは思う存分アウトドアや習い事をしまくろう、とか。
お酒飲みまくろう、とか。

我慢しすぎちゃだめだよ、って当時の私に伝えたいです。

「自分はまだまだ頑張ってないし…」「自分より辛い人もいるし…」と思っていた


タイミング法のときも、人工授精のときも、「体外受精でもっと大変な思いをしている人もいるんだから、私なんかまだまだ全然頑張ってない」と思っていました。辛いとかしんどいとか、そういうことも思っちゃいけないような気がしていたんです。

でも、それって結局、他人と比べてるんですよね。みんな頑張ってるし、私もめちゃめちゃ頑張ってる。それでよかったはずなのに、私はまだ全然頑張ってないって、本気で思ってたんですよね・・・。
他人ばかり見ず、純粋に自分をもっと褒めてあげるべきだったと強く思います。


超長くなってきたので、一旦ここまで。
後半では、「抑うつ休職中に、主治医から言われたこと」を書きます。
よろしければ、後半もぜひ。



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