【真】黒服物語〜金と女と欲望の世界〜15
善と悪、悪と善。
表面上では対立しているものでも裏では仲良く手を繋ぎ合わせお互いの私利私欲に混沌している話など良くあるものだ。
それは小さなものから大きなものまで多数繰り広げられておりこの世の中で生きる上で皆が無意識に行っているものなのかもしれない。
仲野「桜田さ〜ん、ちなみに今回は僕ら被害者側ですからね〜、、、。」
桜田「何いってやがんだよ、な〜か〜の〜ちゃん♪な〜に今回悪いことしたのさ〜。」
そう嬉しそうにニヤけながら煙草に火をつける桜田。
仲野「桜田さんほら見てよこの部屋ボロッボロでしょ??これ全部ちゃぶ台返しされたの僕ら、可哀想でしょ??早く現場検証してくださいよぉ〜」
桜田「馬鹿野郎何いってやがんだよどうせまたお前が暴れまくったんだろ?ほら、客の顔見せろよボッコボコに腫れ上がってんだろまたよぉ。」
仲野「まったく、何年前の話引っ張り出してきてんだよこのオッサンは、、、。」
桜田「おっさんってお前天下の大警察様に向かって何言ってんだよほんとにしょっぴくぞこら。」
柿原「桜田さん、茶番はそろそろ終わりにしてくださいよ。」
桜田「おぉ、柿原副店長様これはどうもどうも、いつ仲野のけつ穴追っかけるのやめるんだ??早くNo.1になりてぇと思ってんだろオメェもよ、、ププッ。」
柿原「、、、、、、、。」
桜田「はいはい、シカトね。要らないことは言わないよく出来ましたねぇ〜柿原ちゃん♪こりゃぁ仲野がいつまでもオメェのこと離さないわけだ、よく出来まちたねぇ〜。」
そう言い放ち深く吸った煙草の煙をこれでもかというくらいに柿原に吹きかける。
勘太郎(な、な、なんなんださっきからいきなり客暴れるし、それ普通に店長黙らせるし、警察来るし、めちゃくちゃ警察怖ぇし、、、)
桜田「お、なんだあんちゃん新入りか?いいねぇ新入りは。イケイケな髪してんじゃんおめぇ、名前なんて言うんだよ?」
勘太郎「か、勘太郎です。」
桜田「とりあえずよ仲野ちゃんあと適当にやっとくからどこいんのその客?2時間くらいでぱぱっと終わらせて家かえりてぇからよまぁあと軽く終わらせるぞ〜」
勘太郎(名前聞いといてシカトかよおい桜田!!)
仲野「最初からこっちはその気ですよ桜田さん。」
桜田「うい〜まぁ、パパッと行こか〜。」
仲野「勘太郎、とりあえず締め作業やっといてね!!柿原副店長から指示もらって動いといて!!」
柿原「とりあえずこのお金で飲み物と弁当でも買って来な勘太郎!」
勘太郎「了解です!!」
外に出て携帯をみた時に気が付いた。
そのトラブルが起きた時は閉店時間間際だった。
周りの客は全員帰っていて幸いな事にその客だけに対応すれば良い状況だった。
店の前には2台のパトカーと1台の救急車、そこに群がり灰色の目を光らせる同業他店舗の黒服達。
積み上げて来た物が崩れるのは一瞬である。
幾多の人々が揚げ足を取り合うこの業界。
良くも悪くも口コミほど恐ろしく早く情報が伝わる事は無いと思う。
人は皆目に見えない情報に踊らされ目に見えない情報だからこそ邪悪に巨大化されていく。
勘太郎(うわぁ〜なんか結構人だかり出来てんじゃん、まぁとりあえずお弁当買ってこないと、、、。)
次回へ続く。
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