初めての彼女、元彼女

気がついたら、前にノートを書いてから5ヶ月が経っていた。

ひとは、5ヶ月もあればいろいろある。ほんとに

前ノートを書いた時は、死ぬほど仕事が大変で、参ってたっぽい。
自分が書いた文書を読み返せることは、素敵だ

5ヶ月で、
死ぬほど忙しかった仕事が終わった。
この先も大きな仕事を任された。

人生で初めて彼女ができた。
人生で初めて元彼女ができた。

恋が多い人生ではないけれど、すごくいい恋をしている人生ではあると思う。
とっても楽しくて、苦しい恋だった。

２０歳の時に、初めて恋をした。
その人を好きになった理由はたくさんあるが、
一番の理由は、
言葉遣いが綺麗だったこと。

２０代前半、僕らの世代がよく使う「エモい」
という感情の逃げフレーズを使わなかった。
「素敵」と言っていた。

それが、品があって、暖かいと思った。
自分にも恋という感情があるのだと知った。

2024年、22歳、６月。初めて彼女ができた。
おしゃれで、面白くて、趣味がよくあって、
気が利いて、優しい。

連絡はあっちから。
初めて一緒に帰ろうと誘ってくれたのはあっちから。
告白はこっちから。
お別れを決めたのは、こっちから。

思い出すと、本当にキラキラした数ヶ月だった。
彼女からしたら、何人目かの彼氏と過ごしたほんの数ヶ月かもしれないけど、
僕にとってはキラキラして、ザラザラした特別な数ヶ月だった。

付き合う前、僕の人生を表しているような大切な小説を貸した。
すぐ読んでくれて、感想をくれた。

「心がきゅっとなって、
誰かと手を繋ぎながら読みたいなって思った」

僕は、この人と手を繋ぎたい、一緒にいたいと思った。
でも、すぐ手汗をかいちゃうから、あまり手を繋げなかった。
コンプレックスがない人生なら、どれだけ楽しいだろう。

すごく晴れていたから、お休みの日に、会おうって言って、喫茶店に行って、公園で少し遅めの誕生日プレゼントを渡し合って、美味しいものを食べて、夜に付き合った。

確か、６月８日の深夜2時とかに付き合ったから正確には８日が付き合った日なんだけど、ふたりの中でまだ７日が終わっていなかったから記念日は７日になった。

本当に毎日楽しかった。
だけど、彼女が勇気を持って教えてくれた過去がどうしても気になって、ザラザラして、踏み込んではいけないところまで踏み込んでしまった。

これは、本当に僕が悪い。自信がない。未だに。

今まで嫌じゃなかったところが、
嫌になってきた。苦しくなってきた。

嘘をつかれたことを知ってしまって、
別れようって言った。

２ヶ月と、ちょっと。
記念日を祝うのは、1年ごとでいいよねって言っていたけど、
一回も祝えなかった。

毎日連絡をとっていたけど、もうとらない。
とれない。
あわない。
あえない。

毎週一緒に見てたドラマ、実はU-NEXTで見れます。
知ってたんだけど、一緒に見たかったから見てなかったんだ。
もう一緒に見れないから、全話見た。
すごく良いドラマだったから、いつか感想を言いたいし、教えて欲しいです

恋愛がない人生だって素敵だと思うけど、
僕の人生には、たまにデカくて難しい恋愛が訪れる。
今のところ、だいぶ素敵な人生を送れているはず。

縁がある人ならまた思わぬところで会える。
その時に、また笑顔で話せたらいい。
元彼女っていう存在が初めてだからわからないけれど、また付き合いたいとかじゃなく、
ただ普通に話したい。難しいことなのかな。

次はどんな人を好きになって、どんな恋愛をするんだろう。
また素敵な人を好きになって、素敵な恋愛ができればいい。

そのために、素敵な人になろうと思う。