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川端康成文学賞前夜祭 

第四十八回川端康成文学賞受賞作 町田良平「私の批評」

「新潮120周年記念特大号」掉尾を飾る作品である。全部読むマイ企画もこれで最後である。普段なかなか手が伸びない作家さんの作品も読めて刺激があった。面白かった。事実とフィクションに拘る人が結構多かった。SF仕立てのものもままあった。共感したり分かんなかったり、なんとか解読を試みたり、読書は格闘技だ!と改めて思った。
そこで川端賞である。一回目受賞は上林暁「ブロンズの首」であったと思う。これは良かった。日本伝統の私小説。ここまで書ければ誰も文句言えんよな。素晴らしい。それから大体の有名どころは受賞している。短編は長編と違った味わいがある。どれもいい。これはホントにいい文学賞だと思う。
今年は町屋良平さん。ボクシングの人である。選考コメントを読むと、村田喜代子さんが、あたしゃ分からん、何書いてんだかサッパリ分からん! 四回読んだが、途中で読めなんだ。とか言っている。いいぞー!喜代子さん、がんばれー! 自分を曲げんなー! と一人で盛り上がる。他の方々は基本褒めてる。読むと、なんだか一筋縄でいかん感じである。なにしろ「小説」なのに「批評」である。?? 感性が慎太郎の私としては、フルフル武者震いの今日である。今から読む。楽しみである。

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