半年で語学をモノにするアプローチ方法[子どもと親の5.]
こんにちは。英語コーチのTomokoです。
ニューヨーク、ロンドン、上海を経て、現在は北イタリアに住んでいます。
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引き続き、Chris Lonsdaleが説くアプローチ方法5(全部で7つあるので折り返し地点!)をみていきたいと思う。1-4は下記の通り。
1. Listen a lot = Brain soaking とにかくたくさん聞く = 脳を浸す
2. Get meaning First, before the words 言葉の前に、まず意味を理解する
3. Start mixing 混合しはじめる
4. Focus on the Core コアに焦点を当てる
5. Get a Language Parent
5. 言語の親をもつ
子どもと親の関わり方を見てみると、この意味がわかるだろう。
子どもが話すときは簡単な言葉、簡単な組み合わせを使う。たまにかなり変な発音をするため、家族以外の人には理解できない。でも親は理解できる。
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But the parents <do> = understand it. この do は、前文の understand を言い換えている。家族以外の人には理解できないが、親はできる。
英語では同じ単語を繰り返し使わない習慣がある。ニュースなどを読んでみても同じ名詞、動詞、形容詞などが使われている場合は少ないことがわかる。つまり、重複を避けた『言い換え』が好まれる言語なのである。
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さて講演にもどって
子どもは安全な環境にいて、自信を得ていく。
親は子どもにボディランゲージと簡単な言葉で話しかけ、子どもが理解していると分かっている。
つまり、安心できるような、理解できる入力環境に身を置くこと。
そして我々は、それがうまくいくことを知っている。だってそうでなければ誰も母国語を話さないだろうから。
言語の親|4つの適正
1. あなたの言いたいことを理解しようと努力してくれる人
2. あなたの間違いを訂正しない人
3. あなたが適切な対応ができるように、あなたの言っていることを理解してフィードバックしてくれる人
4. あなたが知っている言葉を使ってくれる人
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子どもと親の関係から読み解いていくアプローチ方法で、かなり興味深い。たしかに子どもは親の元という安心安全な環境で、不明瞭や間違いをも受け入れられながら、次々と新しいものに対峙することへの自信を得ていく。
私自身、もうすぐ3歳になる娘を育てる立場として、適正な環境を作ってあげられているかな、と考えるきっかけになった。日伊英のトリリンガル育児に挑戦しているので、子どもが安心できて、かつ理解できるアウトプット・インプットをさせてあげることを心掛けていきたい。
アプローチ方法5のまとめとしては、
間違いに対するネガティブイメージを持つことなく吸収していく。
母国語は、そうして誰しもが身に着けてきたもの。だから英語も、簡単な組み合わせから始めてみたらいい。最初は発音が変でも怖がらず。
さらに言語の親(4つの適正)に近しい存在を見つけられたら、大船に乗ったようなものだ。ちなみに私自身、第二外国語としてのイタリア語を始めたときにこの存在がいた。(英語が第一外国語)
それは夫、と言いたいところだが彼ではなく(実際、Chris Lonsdaleも講演のなかで夫婦ではないほうが良いと言っている)、彼の両親つまり私の義父母だった。
イタリア語が少しだけできる私と、英語が全くできない彼ら。共通語がイタリア語という選択肢しかなかった状況で、言語の親としても辛抱強く4つの適正を実現してくれた存在だった。
そうして私は、ジェスチャーと指さしを駆使して、私の言いたいことを理解しようと努力してくれる味方をつけたのであった。