テアトルアカデミーの1次選考に合格してオーディションを受けてきた話

お疲れ様です。つっつんです。
今回は、テアトルアカデミーの1次選考に合格してオーディションを受けてきた記憶を思い出せる限り書いていきます。

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個人名などは控えて、僕が受けたオーディションの流れと情景を思い出せる限り書きます。
加えて、説明の内容などから考えた個人的な見解、印象も書きます。

「テアトルアカデミーのオーディションってどんな感じなんだろう」
「どういう説明を受けるのだろう」
といった疑問や興味をお持ちの方の参考になる部分は少なからずあるはずですので最後までお楽しみいただければと思います。


当日までにやったこと・心境

さて、前回の記事にて書いた、1次選考の合格通知をメールで受けたタイミングから数日たって、ある封書が送られてきました。
中には、

こんな賞状が入っていました。サイズはB5かな。A4よりもふた回り位小さいです。この歳になってリアル賞状をもらえたのは少しこそばゆい感じでした。素直にうれしかったかというと、実はそこまででもなかったりします。オーディションに受かったわけではなかったので(苦笑)。

で、それから約1か月の間は、ほぼほぼ何もしていません。
「そろそろだな~」と思い出したタイミングで、風呂場でブツブツと「外郎売」の暗唱と滑舌の練習をしたり・・・
前日にも、風呂場での「外郎売」の声が少し大きく、ちょっと口角がっつり動かし気味で練習した位ですかね。

「外郎売(ういろううり)」というのは、声優さんの養成所などで練習の題材によく使われているらしい、昔の実演販売の口上です。
僕が練習に使っているのはこのサイトの読み方

YouTubeなどでこの口上を披露して下さってる方がたくさんおられるので、それらを参考にしつつ、
「口上であること(表現力)」と「滑舌の練習であること(聞き取りやすさ)」を意識して腹から声を出すようにして練習しています。

心境としては、
「うまくやれるかな」「ナレーターになれるかな」という気持ちは殆どありませんでした。
「どんなオーディションなんだろう」「どんな人が集まるんだろう」「どんな説明を受けるんだろう」という「興味」が9割以上を占めていました。

でも前日の夜は、少しだけ緊張して寝つきが悪く、結局1時前くらいまで起きていたのを覚えています。

当日、オーディション会場到着前まで(前半)

夜中3時頃に1回、次は6時くらいに目が覚めました。

実は当日の朝から、日本橋恵美須町のリアル脱出ゲーム大阪恵美須町店で、久しぶりの「リアル脱出ゲーム」に遊びに行くことになっていました。

リアル脱出ゲームは好きで昔からちょくちょく時間を見つけては参加しており、奥さんとも色々と参加してきました。

今回は、「謎のタワーマンションからの脱出」6/9 9:00~ の回に参加。
キッズを数名含む10人で、色々とギミックが用意された脱出ゲームを楽しみました。難易度的にはそこまで難しいものではありませんでしたが、面白いギミックが複数あったのでとても充実していました。
結構ギリギリでしたが、無事脱出成功。おすすめです。

ゲームのアテンドをしてくれたスタッフさんの声の出し方や話し方などが気になっていました。これは僕がそのあとオーディションを受けるからに他ならないと思います。(少し早口だったのが玉に瑕でした)

脱線しましたが、終了後は奥さんとバイバイして、ひとりで会場に向かいました。もうこのタイミングというか脱出ゲーム中から、寝不足によるあくびを連発。とにかくあくびが出まくっていました。

テアトルアカデミー大阪校の立地

さて、テアトルアカデミー大阪校に向かいます。
関西以外の方はあまりピンと来ないかもしれない話ですが、
テアトルアカデミーという大きめの事務所ながら、所在地はキタでもミナミでもなく「天満橋」です。しかも、地下鉄の駅から直結。
「OMMビル」の、飲食店がひしめき合っている地下1階かな?の突き当りに入り口があるんです。
関西に生まれ住んで41年ですが、こんなところに芸能事務所があるとは思ってなかったのでびっくりしました。

開始前までのあれこれ

さて、天満橋の駅に到着したのが11時くらいで、オーディションの集合時間が14時ということでめちゃめちゃ時間があったんですが、とにかく眠かったのと、リアル脱出ゲームで少し疲れていたのもあり、食事と休憩に時間を費やしました。
OMMビルに入ってすぐのところにあるバーガー屋に入って食事をし、
フォローしている推しナレーター大江戸よし々さんのインスタを見ながらイメトレしたりニヤニヤしたりで12:30位まで店内で過ごし、会場の様子を見に行きました。

テアトルアカデミー入り口の前には「13:00より受付開始」という立札と、スタッフジャンパーを着たお姉さん、お兄さんがちらほら。その周囲に小さいキッズを含んだ家族が4~5組。

「受け付けは合同で、そこから振り分けられるのかな?」
「にしてはシニア(僕と同じオーディション)の参加者が少ないな」と思いつつ、地下1階をぐるっと1周したのち、13:00ちょっと前から整列。
しばらく並んでいると、スタジャンのお姉さんに
「何時からのオーディションにご参加ですか?」と聞かれたので「14時です」と答えると、
「受け付けは後で開始するので13:30位にまた戻って来てくれ」という内容の案内が。

あと30分。ヒマだ。
もう1回、地下1階をぐるっと巡りながら、何とか座れそうなところを見つけて陣取り、小声でぶつぶつと「外郎売」を、言葉の順番を思い出す意味で練習したり、もし歌うことになったら何を歌おう、と歌詞を検索して小声で歌ったりと、何とか時間をつぶしました(笑)

そして13:28頃に戻ると・・・
なんとズラリと、なんともその場の雰囲気に不釣り合いな、怪しいシニアの行列ができていました。

あるおじいさんはきっちり髪を黒く染めてぴちっと分け、淡い紺のスーツをお召しになったり、
あるおじさんは畑からそのまま来たような、頭にタオルを被せた上からハットをかぶった出で立ち、
ある女性はシアン系の地に大小さまざまな色の水玉をあしらった控えめに言って派手なワンピースをお召しだったり、
上下デニムで頭にはバンダナというヲタファッションの方も居たり、
それぞれ思い思いの恰好をされていました。

僕はデニムのシェフパンツをちょっとロールアップしてダボっと履いて、トップスは黒のテラっとした素材の長袖バンドカラーシャツを一番上のボタンは外して腕まくりして、といういつものゆるめきれいめの感じです。

その数およそ40人。
地下街の一角に、個性的なシニア20人の行列が2本出来ているのですからものすごい異様な雰囲気だったんじゃないでしょうか。
その脇を若い夫婦と小さいキッズの家族が次々と通り、そのギョッとした視線が行列に突き刺さっていきます(笑)
そんなこんなでひとりずつ順番に、行列から受付へと案内されていきました。

中の様子の記憶

僕の順番が来て、いよいよテアトルアカデミーに突入。
受付で名前を確認され「芸名ではないですね?」と念押しされてから、オーディションオーディション番号を含む資料を渡され、スタジオへ案内されます。
少し殺風景でシンプルな内装でちょっとしたクリニックのような雰囲気が漂っていたのもあり、最初に間違って並んでいる時に子供ちゃんが病院と間違えて怖がっていたのを思い出しながら、あるスタジオの入口へと進みます。
キッズばっかりが集められているスタジオから、元気な「おぉはよぉうごぉざぁぃまs!」という挨拶が聞こえてきたり。

土足厳禁のスタジオ内には椅子がずらりと並べられており、思い思いの場所にそれぞれ座っています。
スタジオ内の靴箱に靴をしまい、靴下履きで座る椅子を探し、適当な所に着座。
自己PRシートとアンケートを記入して、係員さんにお渡しします。
バインダーがなく、短い上にピンピンにとがったペグシル(クリップがついている、プラスチック製の、先っちょだけ鉛筆になってるやつ)だったので書きづらさ満点でした。消しゴムも無かったので一部塗りつぶして書きました。

ペグシル(Amazonよりスクショ)

渡された資料の中に、設定とセリフが4組書かれたA4の紙があり、その中から1つ選んで読む感じっぽかったです。

「色んな人いるなあ」と雰囲気を楽しみながら待っていると、14時少し前に受付終了したのか、説明がはじまります。

受けた説明①「テアトルアカデミーとは」

壮年の係員さんが自己紹介の際、多分僕だけがそのお名前に反応してニヤッとしてしまいました。「ある有名声優」さんや「M1王者経験のある漫才コンビのボケ」と同姓同名だったからですw
多分世代的にも気付いたのは僕と数名だけだったんじゃないでしょうか・・・

それはともかく。
さっきまでスタジオ前方で子供番組のDVDをサイレントで見せてくれていた50型位のテレビに、パワポの資料を流しながらの説明が始まります。

・テアトルアカデミーは「養成所」兼「マネジメント事務所」である
・全国にあり、連携を取っているので東京のお仕事も大阪で受けられる
・最初の3ヶ月は仕事を受けられない
・入所後のレッスンは演技レッスンが必修、他は選択制レッスンを受ける
・レッスンは週1回以上受ける
・この後演技指導の先生が来てレクチャーをするから緊張ほぐれるよ

といった内容だったと思います。
この時点まで、広告にあった「街歩き番組のナレーター」や「グランプリをとったらどうこう」の話は一切出ていません。

受けた説明②「演技指導」

しばらくして、スウェット姿の少しおぐしのさびしい男性が入ってこられました。声、出てました。
挨拶と自己紹介をされ、パワポは一切なく。
首まわりや声帯のストレッチを参加者みんなで行い、表情に関する注意や軽いワークショップ的なことをやってくださり、いくつか知らないこともあったのでとても勉強になりました。
オーディションの雰囲気も軽く説明頂き、緊張してミスっても怖じずにチャレンジする姿勢であればそこを評価しようという会だから安心するようにという話をしてくださいました。

オーディション開始~僕の前まで

待機、事前説明を受けたスタジオからオーディション会場まで、受付順に数名ずつ呼ばれ、少しずつの集団で移動。全部で40人強いましたので、6回くらいに分けて移動しました。
会場のレイアウトはこんな感じ。

オーディション会場

会場も、先ほどと同じようなスタジオでしたが、前方にはビデオカメラや審査員さんがこちら向きに座っています。奥は鏡張り。
入口側にずらりと並べられたパイプ椅子に参加者が座っていて、前方の鏡に映るので見られている感を味わいながらの演技審査というわけ。
※パイプ椅子の数は適当です。

審査員の方の中のおひとりの美人さんが、司会というかオーディションの進行役。番号を読み上げ、自己PR内容を読み上げ、演技の「スタート」と「カット」の声出し、それとちょこちょこっと会話をして、最後にカメラに向かって各々が自己PRをする、という流れで、1人1分前後で終了。

早速審査が始まり、色々な人が台本を読んで、歌う人は歌って、思い思いの受け答えをしたりして去っていきます。

僕の番が来た

僕は22番だったので、ちょうど真ん中位の出番でした。
詩のボクシングとかYouTubeのナレーターとかやってるって書いたのを読んでもらって、演技して、美人さんに「mensaなんですね、mensaって何か入ってると得するんですか」と若干イジられ、自己PRは結局「外郎売」をすこしだけ発表して、作品の背骨になるようなナレーターさんとしてお役に立ちたい、的なことを適当に喋って終わりました。
台詞は簡単だったので、覚えてみようと思って場面を想像しながら覚えて台本を見ずに演じてみました。全体を通して、声は結構出てたかと思います。

感想、まとめ

というわけであっという間に終わったオーディションでしたが、全体を通して、例の広告にあった「街歩き番組のナレーター」や「グランプリをとったらどうこう」の話は一切出ずに終わりました。

僕と同じようにインスタの広告から応募した方が多かったようで、「ナレーター志望です」という方が大半でした。
中には、数十年前に芸能の仕事をしていた方、司会など声の仕事をされた経緯のある方、役者志望の方など、上手な方が数名いらっしゃいました。

しかしながら、敢えて書きますが、ナレーター志望だという割に演技が棒読みだったり声がお腹から出てなかったり、オーディションの日程を告げられてから有り余るほど時間があったろうにも関わらず、何も備えずオーディションに臨んでいる方が殆ど。
中には初めから「僕は顔出し無しのつもりで来たので・・・」とか言ってしまう方がいたりと、スタンバイ中に僭越ながら苦笑いしてしまうことが数回。

まあでも、このオーディションが「入所オーディション」である以上、門戸は広く開いているんだろうなあと容易に予想できます。つまりよほどひどくない限りは合格。
そして入所した暁にはレッスンを経て芽が出れば、制作会社のオファーに対して推薦してオーディションを受けさせていこう、という感じでしょう。

数日後、速達で届いた封書

ちょっと忘れかけた数日後、速達で封書が届きました。
案の定、合格通知でした。
ひとりひとりにパターン分けされて作成されたであろう所感と、入所の案内、アカデミーの案内パンフレット。
僕宛ての所感には、個性的で声もでていて好印象、みたいな感じでした。

赤ちゃんから子役さん、ジュニアからアカデミー、シニアまで様々な世代のコースやレッスンの内容などが書かれたものでした。
入所費用はざっくり30万円くらい。月謝は2万円弱の3ヶ月(1クール)分一括払いがデフォルトとのこと。
総合的に考えて、ナシかなーというのが結論でした。

封書到着の翌日、電話が

封書が届いた翌日、急に知らない番号から電話が。
出てみると、テアトルアカデミーの方でした。
封書が届いたことの確認と、オーディションの所感を改めて伝えて下さいました。
気になっていることや質問は無いですか?とのことだったので、折角なので色々聞いてみました。
Q1:広告のアレは結局誰が合格したのか?
A1:まだ合格したわけではなく、入所した方の中から選んでいく。
Q2:パンフレットにはナレーターとして活躍されている先輩の紹介が無かったが実際どうなのか?
A2:声優向けのレッスンはあるのでそれを受けていきつつ、ナレーターのオファーがあったら適性に応じて選出するので積極的にオーディションを受けてもらう流れになる。(こういうナレーターさんがいますという明確な答えは無し)

という感じでしたので、ナシの結論は変わらずでした。
役者志望とか、芸能界そのものへの憧れとかがあれば考えるんですが、そういうわけではないので。。。

と、いう事で、引き続き練習と、
改めてボイスサンプル作りをやっていこう、と思った次第でした。
気が変わってテアトルアカデミー入るにしても、またオーディション挑戦したらいいし。

とりあえず書きなぐった感じですが、また読み返して修正など加えていきます。
ご質問ご感想等ございましたら、お気軽にコメント下さい。
長文お読みくださり、ありがとうございました。


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