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魔法少女、呼称戦略を提唱して―

 どうも、魔法少女☆天路てんろめあです。

 めあさんが魔法少女の呼称戦略を投稿してからいただいたご意見を検討&返信するべく、本noteを執筆しました。

 返答前に、皆さんに今一度確認してもらいたいのが神崎ゆきさんの「ジェンダークレーマーの定義」noteに記載されている、ジェンダークレームの定義です。 

【ジェンダークレームの定義】

 ジェンダーの観点から、表現者、表現の監督者・責任者、表現の掲載媒体又は表現の消費者等に対して、女性の権利等を根拠に強く訴えられる一連の主張のうち、現状まで公的に認められていた権利の基準を少なくとも実質上、表現者側に不利に変更する内容のものをいう。

 ただし、自然科学的研究等、公的に正当とみなされる手法に基づく学術研究又は事実認定により、その主張に係る正当性の担保が取れる場合にあっては、この限りではない。

 ジェンダーの定義は、男女共同参画基本計画にある『社会通念や慣習の中には、社会によって作り上げられた「男性像」、「女性像」があり、このような男性、女性の別を「社会的・文化的に形成された性別」(ジェン
ダー/gender)という』
に基づくものとし、この定義に逸脱しない範囲において、同様の定義を認める。

 なお、ジェンダー概念そのもの、あるいは公的機関が推進するジェンダー諸施策においては女性の権利拡張を趣旨とするものが多い一方、本定義においては男性と女性および性的マイノリティーは表現の自由において平等に扱われるべきことを本旨とする。

ジェンダークレーマーの定義

 ここだけの話、呼称戦略案をぶち上げた時は魔法少女も考えが浅く、しっかりした定義付けを行っていませんでした。

 初期のジェンダークレーム、ジェンダークレーマーの定義は抜けや漏れもあるかなり荒い定義で、確か3行くらいしか述べてなかったはず。

 そこで、改めてしっかり定義したものが上記の定義になります。

 そんな訳で、提唱後に寄せられた意見の中には「現状の魔法少女の定義に合わせれば大丈夫です!」とお答えしてしまうような、言うなら後出しじゃんけんのようなものがあります。
 すみません。

 今後さらに新しい呼称を提案する時はしっかりきっちり定義を練った上で出します。(そんな日が来るのかは不明ですが笑)

いただいたご意見

 さて、いただいたご意見の個人的な見解を返していきましょう。

 この案を出した後、多くの反響やご意見、懸念点をいただきました。

・単純に長い
・クレーマーで伝わる
・○○の方が的確、実態を表している
・「フェミニスト/ツイフェミ」でいい
・ジェンダー以外もクレームを入れている
・トランス差別反対者から攻撃の糸口を与えかねない。
・クレームには正当な改善要求が含まれるとツッコまれそう
・レッテル貼りに使われる。

 まずはご指摘、本当にありがとうございます。より隙の無い、ジェンクレの反論への耐久度が高まった呼称になるかと思います!

🔥単純に長い

 おっしゃる通りです。なにも返せませんね。

 一応「ジェンダークレーマー/ジェンダークレーム」を略記して「ジェンクレ」、頭文字を取ってGC(これはさすがに伝わりづらいです)と呼べますが、そもそものジェンダークレーマー/ジェンダークレームがまだ全然広まっていないので、外に伝えたい時は略さず記したほうが良さそうです。

 アンチジェンダークレーマーもアンチジェンクレ、頭文字とってAGCと略せることは載せておきます。

 いつか使える日が来ますように。

 いや、使える日が来る前にジェンダークレームがなくなりますように。

🔥クレーマーで伝わる

 多かったですね。
 この後の「○○の方が的確、実態を表している」「フェミニスト/ツイフェミ」でいいというのもですが、そもそもの「ジェンダークレーマー」という語の存在意義を疑問視する方。

 魔法少女の呼称戦略にも記したように、ジェンダークレーマーにはクレーマーでは言い表せない部分が含まれていると考えております。

 “ 反対に、既にある「クレーマー」「モンスタークレーマー」だと意味が広義になってしまいます。
 あの人たちの特徴として、主に性別を理由に弱者であるという被差別意識を持っていて、それを理由にクレームをつけ、下げなきゃこちらを差別主義者と糾弾するところは大きいのでモンクレとは別に位置づけたかった次第です。

魔法少女の呼称戦略

 「クレーマーでよくない?」と言う方にお聞きしたいのですが、今まで私たちが相手していたツイフェミやエセフェミなるオタク嫌悪から女性差別などを根拠に表現バッシングする人って、その辺のクレーマーの範疇に収まりますか?

 魔法少女、そうとは思えなくて。

 確かに行動はクレーマーですが、店員を呼び出して「態度が悪い」と怒鳴りつける人、お客様相談室に電話をかけ延々「私はこんなに今困ってるの、聞いて」と文句を言う人、「食べ終わってから気づいたけど髪の毛入ってた、支払わなくてもいいよね?」という人……そのような、元々いたクレーマーとは実態がかけ離れているように思います。

 並のクレーマーは「私に配慮されていない!」と言えど「女性に配慮されていない、社会不適合者!」ばりの発言……しなくないですか? さらに集団で押し掛けて「いうこと聞かなきゃ社会正義に反してるものとする」なんて言わなくないですか?

 実際に販売中止や作品削除に追い込んでいるあたり、格が違うと感じます。

 ……とは言いましたが、

 このようにクレーマーと用いても問題ないんですけどね。

 しっかりジェンダークレーマーと記しなさい!なんて言う気はないです。
 それこそクレーマーなので……笑

🔥○○の方が的確、実態を表している

 上の疑問点と似たような提案ですが、「○○の方が的確、実態を表している(○○=テロリスト、フェミニスト標榜ゴロ、ジェンダーバーバリアン、オタクヘイター、フェミヤクザ、ミサンドリスト、ジェンダーチンピラ、害悪クレーマーetc……)」という声も同じくらい見られた気がします。

 魔法少女の呼称戦略にも記したように、そのような強めの言葉を使用するには、抵抗感があるんです。

 まずこれだけは言わせてください。
 「フェミ」「フェミニスト」という語が絡んだ名称は代案としての提案を控えていただきたいです。

 魔法少女、もうフェミニストか否か論争したくないんです。
(詳しくはnote参照)
 これは次の「フェミニスト/ツイフェミでもよくない?」の消極的フェミニスト呼称派にも言えます。

 その上でさらにnoteを引用します。

 ”一般の人にも伝わりやすく、変に蔑称じみておらず使いやすい、加えてフェミニスト(フェミ)と関連しない語がこれ以外に思いつかなかったです。 
 個人的に、フェミテロ、お気持ちヤクザなどを使うのは少し抵抗感ありまして……。実態に即しているかもしれませんがそれらの言葉には揶揄・嘲笑があるように感じてしまいます。反論の際に使いやすい名称ではないですね。(とっても面倒な魔法少女ごころ。)”

魔法少女の呼称戦略

  確かに、上に挙げた名称はジェンダークレーマーの実態をよりしっかり表しているかもしれません。
 しかし、私はジェンダークレーマーの酷さを広めるためには「クレーマー」が一番適当だという結論に至りました。

 友人と「Twitterで話題になってたけど、サイゼの絵に文句つけられたんだっけ?」「あぁうん、あれテロリスト/フェミニスト標榜ゴロ/ジェンダーバーバリアン/オタクヘイター/フェミヤクザ/ミサンドリスト/ジェンダーチンピラ/害悪クレーマーが発端らしいよ」とか……言えません。

 分かります? 分かってください。(おい)
    クレーマーなら使えるんです。使えました。

 ネットのノリを外に持ち出せないといいますか……。

 この誹謗中傷問題を、ネットの一部の層が白熱する問題ではなく社会問題にしてしまいたいんです。

 その辺の温度感が伝わると嬉しいのですが、こればっかりは個人の感じ方の違いなのかな、とも思います。

 魔法少女のnote全部に言えることですが、めあさんに他人の発言を禁止する権利はありません。各個人好き勝手呟いてもらって全然構わないです。

魔法少女note

🔥「フェミニスト/ツイフェミ」でいい

 消極的な「フェミニスト/ツイフェミでよくない?」派への反論は呼称戦略noteに大体書きましたが、それの一段上を行く積極的フェミニスト呼称派さんのご意見も寄せられました。

 つまり「フェミニストの責任逃れに使われる、あくまであれはフェミニストだという認識に基づいて抗議すべき」というご意見です。

 その主張について、noteでも軽く触れていたので抜粋させていただきます。

 ”フェミニスト全体の価値を落とすというアンチフェミニズムから、敢えてツイフェミ(ジェンダークレーマー)をフェミニストに加えている方もいらっしゃいます。
 日本のフェミニストに見切りをつけている方には申し訳ないですが、魔法少女は上記のような方と思われるのも面倒なんです。私には女性差別を広めよう(アンチフェミニズム)なんて気持ちまったくないので。”

 ……まぁ、そういうことです。

 呼称戦略noteを読んだ上でまだなお「ジェンダークレーマーはフェミニスト、フェミニストはジェンダークレーマー、なので(自称多少関係なく)フェミニストと批判します「そもそも女性差別なんて現時点では存在しておらず、フェミニストと言うのは男性差別主義者に他ならない、無くすべき」というアンチフェミニストの皆様につきましては、どうぞそのままアンチフェミとして活動していただいて構いません。

 また、フェミか否か論争が面倒くさいという個人的なお気持ちとは別に、炎上の時にその話に持っていかれるのは不誠実ではないだろうかという話もあります。

 放火されたクリエイターや関係者にとっては燃やした人がフェミニストだろうと共産主義者だろうと女性だろうと母親だろうと関西人だろうと等しくクレーマーです。

 
炎上を批判する時にクレーマーの属性だけ見てもしょうがないんです。

 再度申し上げますが、個人が「フェミニストは表現規制賛成です。だからフェミニストを批判します。私はアンチフェミニストです」と主張することを否定しているわけではありません。

🔥ジェンダー以外もクレームを入れている

 ジェンダー以外にもポリコレやLGBTQ+を使ってどうこう言っているでしょうという意見です。

 LGBTQ+はまさにジェンダー関連の問題だと考えているので含まれると思います。

 
定義と照らし合わせて使用すれば問題ないでしょう。

 ポリコレやヴィーガン、これも含みたいではあるのですが範囲が広域すぎるかなと考えています。

 ジェンダークレーマーの本質は、あまり逆らいたくないような「フェミニズム」「ジェンダー平等」という性に関する大義名分を持って企業や作品などの表現を圧するところにあります。

 世は男女差別解消の風潮ですからね。
 強いです。

 そこの理不尽さ、強力さに焦点をあてたい気持ちがありました。

 また「TPO」「子供への悪影響」なども絡むけど、これはジェンダー関係ないのではと思う方もいるかもしれません。

 もう一度彼らの主義主張を思い返してみてください。

 「TPOに相応しくない(性的な)表現」「子供に悪影響を与える(性的な)表現」。

 
そう、しっかりジェンダーに絡ませているんです。
 むしろそこが目的なので、当たり前と言えば当たり前ですが。

 あとわざわざ言わずとも、自然と「ポリコレクレーマー」とか言われるんじゃないでしょうか。言われる気がする。ポリクレ。

🔥トランス差別反対者に反対されかねない

 トランス差別反対の方から「ジェンダーに関する要望や差別解消を妨害するのか」という反論が来るかもしれない。
 そのご心配もよく分かります。

 しかしクレーマーというからにはその「要望」や「ご意見」が理不尽であると言える理由があります。

 
つまりこちらの出した定義に沿って「これはジェンダークレームだ」と言われるはずです。

 それを参照して「これはジェンダークレームでなく正式な抗議です、レッテル貼りをして抗議の声を潰さないでください」と言えば大丈夫。

 言った相手がジェンダークレーマーとレッテル貼りをしているだけだと分かります。

 決してジェンダー関連の要望を全部クレームにしてやろうという意図はないですし、そこは「ジェンダークレーマー、ジェンダークレーム」の使われ方を見れば伝わるかと思います。

🔥クレームには正当な改善要求が含まれるとツッコまれそう

 これは魔法少女の定義noteを見てください。

 定義を練り込む前のご指摘でしたので、返答が後出しじゃんけんのようで申し訳ないです。
 そして、定義を示した後もその点をこだわって指摘するなら対話の意思はないです。

 そもそもジェンダークレーマーが自身をジェンダークレーマーだと認めることはまったく期待していないので、そこをツッコまれることを懸念して「クレーマー」以外の語を持ってくる方がデメリットが大きいかなと判断しました。

 他に「クレーマー」のような性質を持つ語に「(キャンセルをする人という意味で)キャンセラー」が候補としてありましたが、伝わりづらいかと思いました。

🔥レッテル貼りに使われる。

 最大の難関ですね。
 虚無の先さんのnoteでも懸念点として示されていました。

例えばですがフェミニストは反対意見を「ミソジニー」「性差別」「性搾取」とレッテルを張ることでその反対意見を無視します。これと同様にジェンダークレーマーと呼ぶことで「ジェンダークレーマーとの議論は無意味」と(それが嘘ではないのも具合が悪いのですが)無視することができます。そのような「反対意見の無視」のためのレッテルとして使えてしまうのは良くないだろうという考えがありました。

呼称「ジェンダークレーマー」の懸念点を無視させてくるジェンダークレーマーたち

 魔法少女の大変勝手な偏見で申し訳ないですが、正直本noteをここまでしっかり読めるような方は、あまりレッテル貼りをしないと思うんです。

 少なくとも、万一レッテル貼りしてしまった場合、速やかに取り下げ謝罪する……それくらいの責任感を持ってネットに物を書き込んでいると思います。
 
……じゃなかったらこちらも指摘するのみですが。身内無罪は無いので。

 つまりこの問題は、同じ界隈に属する単に叩きたいだけの人……これをどうするか、に尽きます。

 ここで効いてくるのが、ジェンダークレーマーの定義です。

 もう一度、詳細部分まで含めて引用させていただきます。可能であれば頭に叩き込んでほしいくらい、ここの定義は大事です。

【ジェンダークレームの定義】
 ジェンダーの観点から、表現者、表現の監督者・責任者、表現の掲載媒体又は表現の消費者等に対して、女性の権利等を根拠に強く訴えられる一連の主張のうち、現状まで公的に認められていた権利の基準を少なくとも実質上、表現者側に不利に変更する内容のものをいう。

 ただし、自然科学的研究等、公的に正当とみなされる手法に基づく学術研究又は事実認定により、その主張に係る正当性の担保が取れる場合にあっては、この限りではない。

 なお、ジェンダーの定義は、独立行政法人JICAによる、「社会的・文化的につくられる性別」に基づくものとし、この定義に逸脱しない範囲において、同様の定義を認める。

ジェンダークレーマーの定義

 特に大事なのが、「ジェンダーの観点から……不利に変更される内容のものをいう」 「 ただし、自然科学的研究等、公的に正当とみなされる手法に基づく学術研究又は事実認定により、その主張に係る正当性の担保が取れる場合にあっては、この限りではない。」と言う部分。

 これ、レッテル貼りをしている身内に「お前のやってる事、まんまジェンダークレーマーだぞ」と言えるわけです。

 基本的にレッテル貼りというのはその人の主張を見もしないで「ハイ、こいつは○○なので反論に値しない」と示す行動を指します。

 この○○にジェンダークレーマーが入るとしたら、当然ジェンダークレーマーというレッテル貼りを“された”方にはジェンダークレーム発言が“無い”はずです。(あるなら、レッテル貼りではなく普通にジェンダークレーマーですね)

 行動に則したこの呼称と言うのはその人が実際にジェンダークレーマーか否かの証明に手間がかかりません。

 自称だ他称だ行動や言動から女性差別反対してるだいつメンだなんだと言わずとも、ジェンダークレームを入れたか否かでジャッジ可能です。

 長々述べてしまいましたが「安易なレッテル貼りに使われる」という懸念に関しての魔法少女の返答は、レッテル貼りをする人には「それ、ジェンダークレーマーだぞ」と言うことで自浄作用を示そう、レッテル貼りされたら「じゃ、過去私がやった『ジェンダークレーム』とやらを持ってきてください」と返そう、になります。

 私も提唱者として、「ジェンダークレーマー」が、「ミソジニー・ミサンドリー」に代表されるようなレッテル貼りの代名詞にされたくない気持ちはとても強いです。

 だからこそ、行動に基づいた定義を起点とすることでレッテル貼りを指摘しやすい機能を持たせました。

 皆さん存分に「それはレッテル貼りだ」と指摘してください。

 そして感情が先走ってレッテル貼りをしてしまった場合は過ちを認め、取り下げましょう。
 よろしくお願いします。

 また、ジェンダークレームかの判別が怪しいものがあった場合は立ち止まってじっくり、その要望の正当性や妥協点を探るという姿勢も大切です。

 なかなか難しいですが、丁寧な姿勢でいたいものですね。

最後に

 以上で寄せられた所感、懸念への返答は終わりです。

 質問を寄せてくださった方、ここまで読んでくださった皆さん、どうもありがとうございました。

 この他にも欠陥や懸念がありましたらバシバシ天路めあにご相談ください。DM常時開いてます。

 最後まで読んでくださりありがとうございました!

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