Morning Glow

人の気持ちにずかずかと入り込んでくる奴程神経を逆撫でる人種もない。

それは「今この人はどう言う心持ちなのか」という言う考慮を度外視した

ものだからと強く思う。

だからこそ距離感やタイミングというものはいささか軽視され過ぎではないか

という考えすら巡る。

それでも世の中には全人に等しい距離感とタイミングで、

人のフィールドに土足で踏み込もうとする存在がある。

日の出。

輝かしくも忌々しい存在のこいつはいとも簡単に生活に号砲を鳴らし、

人々を牢獄へ移動するように急き立てる。

空一面の紺青に一滴朱を加えるだけだ。

たったそれだけなのに、こんなにも人を動かすチカラがある。

ある時は嫌な流れをリセットし、

ある時は再スタートの号砲を鳴らし、

ある時は饗宴の終幕を告げる。

ただ冷たいだけだった長い夜に

光と温もりをもたらす。

それは誰かへの救いであり、誰かへの裏切りでもある。

毎日繰り返される動きは、毎日何かしら違う影響を与えゆく。

そんなルーチンワークに対し今日もこう思う。

今日はどんな始まりを告げるのだろう。

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