『機微』

2021.6.28

早く起きたのは
昨日寝るのが早かったからか
それとも
不安だからだろうか

もう高校受験をすることなんて
無いと思っていたのに
人生何があるかわからないし
勉強はできない

調査書は
思ったより成績が良いらしい
模試の順位も悪くないし
だめだと思ってるのは
わたしだけ

迷惑かけて
ごめんね


電車
音楽と小説と景色の
空気が心地良い

素直じゃなかった
ずっと前から

小さいとき
寝る前も
お風呂をあがる前も
「寂しい」
と言って
かまってもらっていた

お母さんもいて
お父さんもいて
何も欠けていないのに
「寂しい」はずないじゃないかと
自分で思いながら
言い訳にしていた

けれど

いつ
「寂しい」
と言い出したか
覚えていないけれど

本当は
誰よりも
寂しがりだった

今更気づいた

一人で生きるための
最終調整は

ただすごく寂しくて
ひとりにしないで欲しいのに
誰とも話したくない

ひとりはすきなのに
ひとりでは満たされない



パーカーが着たい

大きくて
包み込んでくれて
隠してくれて

好き

少しだけ安心する
かわいいし


たまたま見つけた音楽が
誰にも言いたくないくらい
大切になった

『死について』




おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?