見出し画像

心不全療養指導士〜症例報告書き方講座 Vol.9〜【とうとう療養指導❶〜まずは問題点】

心不全療養指導士を目指す方もそうでない方もこんにちは☺️
つゆかんです🐈
8月の指導士の資格申込に向けて症例報告の書き方について
ポイントやコツを発信していきたいと思います

今回は第9回、療養指導の【問題点】を取り扱います
療養指導を記載する上で、問題点はこれまで報告書に書いた内容を繋ぐ、
重要な場所ですので、
どうぞお付き合いくだいませ🐈

私は急性期病院で慢性疾患看護専門看護師を主として働いており
心リハ指導士などとして多職種の心リハチームの運営をしています
過去に症例報告が必要な専門看護師、心リハ指導士、腎リハ指導士、プライマリケア看護師などの資格取得をし
症例報告で優秀賞などをいただいた経験もあります
院内外の心不全療養指導士受験者の症例の添削をし、
今の所関わった方々は全員受かってます


療養指導を考える上でのおさらい

報告書は大きく分けて2部構成になり
①情報整理
 患者背景〜セルフケア状況
②療養指導

※一番上のテーマ選択もかなり重要

同じ患者であれば①は職種に関係なく同じレベル、内容が求められます
②については【問題点】は①同様に職種関係なく記載が望ましいですが
【実際】〜【評価・課題】は専門性を出すところになります

【問題点】とは
HPでは、療養指導の実態と称し、
【問題点】【療養指導の実際】の説明がなされてい流のをご存知でしょうか

—————————————————
療養指導の実態
心不全stage、基礎疾患、症状、治療経過、治療薬、療養行動や生活上の問題点に合わせて、優先度の高い療養指導を、他職種と連携・協働しながら自分でも実践している記載がある
—————————————————

上記説明において、
【問題点】については、
「心不全stage、基礎疾患、症状、治療経過、治療薬、療養行動や生活上の問題点に合わせて、」
【療養指導の実際】については、
「優先度の高い療養指導を、他職種と連携・協働しながら自分でも実践している記載がある」
がそれぞれの説明となっています

こちらを参考に以下からは
【問題点】のポイントをお話していきます

【問題点】のアセスメントのプロセス

問題点のポイントは上記した、
・基礎疾患
・症状
・治療経過
・治療薬
・療養行動や生活
となります

これらを心不全Stageとテーマに沿って、
優先順位の高い問題点を検討する
こととなる
したがって、まずはテーマから患者の目標を検討し、
その上で問題点を探るというアセスメントのプロセスを辿ることとなる

テーマごとの目標の立て方については今回は触れないが、
HPにある症例テーマ別の記載基準
もしくは、
本ブログのvol.2の【テーマ決めのための心不全ステージ分類の理解】を参考していただけるとありがたいです

問題点のポイント

ここでの前提として、
これから説明するポイントについて全て問題点とする”必要はない”です
あくまで療養行動をとってもらう上で指導の対象になることを中心にするといいと思います
この選択についても、やはりテーマ、Stageが影響するところですが、
そこを意識しつつポイントの解説を確認していきましょう

・基礎疾患

いわゆる心不全の原因疾患の理解や治療状況における問題点
ステージAやBの中心的病態が中心
そのほかに、高齢者やステージDなどでは
治療の不可能な重度の弁膜症や持続性心房細動などによる身体への影響などは課題になることがある

・症状

症状の理解、対処行動に関する理解や治療状況における問題点
再増悪時の対応のための症状への理解が重要なStageCおよびD
症状とともに生活を余儀なくされている多疾患併存症を持つ高齢者などが該当する
要は症状の理解が難しい、症状のコントロールが困難な患者で問題点になりやすい

・治療経過

治療経過が予測できない、または治療経過に不安が大きいといった問題点
元々心不全は予測が難しいとは言われるが、
終末期が近い場合や基礎疾患や症状がコントロールできないために
一般的に言われている心不全の疾患経過をたどれない、
StageD、フレイルや併存症を持つ高齢者、術後経過の悪い方が問題になりやすい

・治療薬

治療薬の内服、管理における問題点
認知機能障害などにより内服の必要性が困難、
家族の協力が得られないなど管理上の問題があるなど
高齢者、地域連携における課題を持つ患者で検討をする

・療養行動や生活

治療薬に近い部分ではあるが、必要な療養指導を取り入れる上での問題点
仕事や家事、子育て、介護など自分の身体に労力を割く難しさを持つ人など、
療養生活の必要性の理解が難しい、また支援者が近くにいないといった、
全Stage、どの病期のどの疾患であってもアセスメントが必要になる問題点

先にも話した通り、
全部の問題点を挙げることが重要なのではなく、
問題点の前に記載した患者背景〜セルフケア状況における情報を整理した際に、
優先されるべき療養指導における【問題点】を挙げるため
多ければいいというわけでも、1個ではなダメということはない

【問題点】を絞るポイントは
・問題になりそうな情報があるのに、問題点になってない
・情報にないのに問題点になっている

ということが意識されているかを最終的に確認していきましょう

次の【実際】にはこの問題点について介入をしていると考えて
採点者は読んでいきます
見直しの時に注意してみていきましょう

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

最後まで読んでいただきありがとうございます
続きを書くためのモチベを上げるために
Xでポストしていただいたり、
いいね、押していただけると励みになります!
よろしくお願いいたします☺️
〜つゆかん🐈〜

#心不全療養指導士
#CHFE症例書き方講座

https://twitter.com/tsuyukan56


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?