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露原ゆう
2022年8月11日 15:33
私たちの小さなテーブルの周りには、小さな白パンと、彼が手の平から出した特大の薄桃色のラナンキュラスが散らばっていた。彼の掌は泉のようだった。なんでも作れそうで・・・、でも胡散臭いから神様ではないだろう。彼は昼のロマンチックを知り尽くしているような、パリが故郷の男だった。私は白昼夢のようなこのひと時の証人を作りたかった。______新しい幼稚園での勤務に馴染めなかった私はトイレで時間を