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【生活】山や虫が友達ではなくなったことをさみしく思うある大人の1日

今日は野外でのイベントの取材に行ってきた。里山で生きものを探しながら生物多様性について考えるというイベントだ。

テーマはおかたいけれど、祝日ということもあってたくさんの親子連れが参加してくれ、賑やかで写真を撮っていてもとても楽しかった。

子どもは男の子も女の子も関係なく、怖がらずに虫やメダカ、カナヘビまで捕まえてきゃあきゃあはしゃいでいた。一方、私はバッタが翅を広げて茂みから飛び出してくるのを見るたびに身構えて逃げる態勢をとるほど虫が苦手。

山に近づきたくないほど嫌いというわけではないけれど、やっぱりこちらに向かって飛んでくるのを見ると反射で悲鳴が出る。

とはいえ私も昔は山野を走り回って育った子どもだった。

学校帰りには家の畑に寄ってイチゴやグミを自分でもいでおやつを済ませ、祖父母が畑にいたときはその場でスイカを切ってもらってぬるくて甘いのを食べてから家に帰った。

ランドセルを置いたら虫取り網を持って自転車を駆り、家の周りの田んぼや、小山一つ超えた隣の集落の友達の家の近くでトンボを追いかけ回し、川へ降りていってザリガニをとったり、海にいってテトラポッドの間に糸を垂らして魚を釣ったりしていた。

街も近いけれど結構な田舎で育ったのは間違いない(笑)

今自分が親だったら、ゾッとするほど危ない遊びもしていたなぁ(それこそ、海や川で流されたらどうするつもりだったのか)


いつ頃から虫が恐くなったのか、覚えていない。

いつの間にかバッタが飛んでいると草むらから離れるようになり、トンボを見ても追い回したくはなくなった。別にバッタとぶつかっても何の害もないし、トンボが飛ぶ姿は無駄がなくて美しいと思うのだけれども。

働いている今、6,7割は屋内で事務仕事をしていて、今日のように週1回くらいは外へ取材に出向く。

そのとき気にするのは汗をかきそうで嫌だなとか、日焼けしそうで嫌だなとか、そんなしょうもないことだ。

そんなことを言うけれど身体を動かすのは好きだし、化粧崩れの心配さえしなくていいなら汗だくになるのも嫌ではない。

何が私に虫を怖がらせているんだろう。化粧が崩れたからどうだというんだろう。


今日は、汚れるのもちょっとカナヘビに噛まれるのも、カマキリのかまに掴まれて痛い思いをするのも気にせず、果敢に虫取りを楽しむ子ども達を見て思った。

この頃の楽しみを、私はどこに置いてきたのかな。


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