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柿渋の実験🧫


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25年くらい前に作った屏風です。
見ていただきたいのは、柿渋染めの模様。
上半分の茶色い部分が柿渋染め、下は墨染めです。
なぜこんなじわじわした模様になったのか、いくら再現しようと試みてもできませんでした。
ブクブク 泡が出て 柿渋がどんどん変化して固まってきつつあるのを急いで紙に撫で付けたのだけを覚えています。

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たまたま先日見ていたテレビでお掃除の時 重曹液にクエン酸を混ぜたら泡が出るということを知りました。
重曹は以前から使っていたので、また、屏風を作った当時、柿渋がめっちゃ泡を吹いてたのを覚えてて、ピンときました。
で、やってみた。

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柿渋に重曹を混ぜると茶色が濃くなりました。
その液にクエン酸を混ぜたら泡が出ました。

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泡は出たけど 固まらなかったし、泡のままの模様になると面白いなと思ったけど そのようにもなりませんでした。
染めは 化学。
いろんな実験をして いっぱい失敗して その中から 面白い偶然を拾っていきながら偶然を必然に落とし込んで技術にする。
失敗したら凹むけど やっぱりやめられないです。
面白いし 失敗にへこたれずに続けていると いつの間にかいろんなことができるようになっている経験値が上がります。
また 応用が利くようになるんだよね。前の失敗が生きてくる。
次回、和紙の可能性 今一生懸命取り組んでいる地元岡山県北の新見市の神代和紙(こうじろわし)との対話、実験をレポートしますね。

最後まで読んでくれてありがとう。
ハッピーな華の金曜日をお過ごしください。

   〒700-0822 岡山市北区表町 1-2-36
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                    梅田剛嗣



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