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「ひとり親だから頑張ったって意味がない」と思っていた子が、半年で劇的に変わった話(前編)

今日は僕があっとすくーるを立ち上げて一番最初に出会った生徒のことを書こうと思います。

この子と一番最初に出会っていなければ僕はこの仕事を続けられなかったかもしれません。

それくらい思い入れがある生徒なので、前編・後編に分けて記事を書こうと思います。今日はまずは前編ということで、彼との出会いや出会った時の彼の様子・状況について書いていきます。

彼との出会いのきっかけ

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僕があっとすくーるを立ち上げる際に色々お話を聞かせていただいた母子家庭のお母さんたちのグループがあったんですが、彼のお母さんがそちらのグループのおしゃべり会やイベントに参加されていました。

そこで「今度塾を立ち上げるんです」という話をすると、「ぜひうちの子に渡さんに会って欲しいから、塾に通ってみないか話してみます」と言ってくださったんですね。

そういう経緯で塾に通い始めてくれたのが、僕と彼との一番最初の出会いでした。

ちなみに彼と最初に会った時に「お母さんからどんな風に話聞いてる?」って聞くと「プロゴルファーの石川遼くんに似ている爽やかなお兄さんだから、ぜひ会ってって言われました」と返ってきました。

僕のことをよく知ってる方ならご存知だと思いますが、石川遼くんのようにかっこよくもなければ、爽やかでもありません・・・!

なんて恥ずかしい紹介をしてくれたんだと思うのと同時に、よくそれで会おうと思ったなと彼にも思いました(笑)

ちょっと話が逸れましたが、こうして僕と彼は出会いました。当時僕はまだ大学3年生で、彼は中学2年生。自分で言うのはあれですが、彼にとっても人生を大きく変える出会いになり、僕にとっても今後この仕事をしていく上で支えとなる経験をさせてもらえる出会いでした。

「将来なんて真っ暗だった」

くらい夜道(不穏)

少しだけ時系列が前後します。

高校受験を終えた中学3年生の春休みのある日。僕は大阪の千里中央というところにある公園で、母子家庭のお母さんたちのグループが行っている屋外イベントにボランティアとして参加していました。

そこに彼も一緒に参加してたんですが、そのイベントの合間に彼にこんなことを聞きました。

「出会った時ってさ、〇〇は自分のことをどんな風に思ってたん?」

それに対する彼の答えは

「将来なんて真っ暗だったし、自分が高校に行けるなんて思ってなかった」

でした。

再び時系列が前後して、僕らと出会う前の彼の話です。僕らが彼と出会ったのは彼が中学2年生の12月だったんですが、彼のご両親は中学1年生の時に離婚をされています。お父さんからの暴力が原因でした。

この離婚によって、生活環境も急激に変化したそうです。寝る場所も点々とするような生活で、彼曰く「当時の記憶はほとんどない」ということでした。それだけ辛い経験だったんだと思います。

そして学校生活が彼の心をさらに傷つけます。ただ学校の先生や同級生からひどい仕打ちがあったかと言えば、そうではなかったそうです。

「自分がこんなにしんどいのに、学校に行ったら周りの同級生たちは全然普通にしてて。どうして自分だけこんなにしんどい思いをしないといけないんだーってなって。誰もわかってくれない、自分は人と違うんだと思ってたし、誰にも相談もできなかった。」

当時を振り返って彼はそんなことを言ってました。そんな思いが「将来なんて真っ暗だった。自分が高校に行けるなんて思ったなかった」という言葉に繋がっていたんだと思います。

出会った頃の彼は少しずつ学校にも行くようになっていましたが、学校のテストは20〜30点くらい。大阪で言うと普通科全日制の公立高校に進学しようと思うとなかなか厳しい点数でした。

ただここから彼は劇的に変わっていきます。僕らと出会ってから半年後には学校に毎日通えるようになり、学校のテストの点数も五教科合計で200点くらい伸びました!

なんでそこまで伸びたのかについては後編の記事で!

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