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資金調達完了の報告!①

① なぜVCに断られ続けたのか?

断られた理由 第一位「トラフィック」

私が半年間で21社のVCに断られた理由を書いていこうと思います。
そうすることで、今後、
シード&アーリーでの資金調達をされる方の
参考になるのではないかと思います。
断られた理由 第一位 は「トラフィックが出てないから」でした。
正直に言えば、私としては、
「トラフィック出てたら、もうシードじゃないじゃないか」
と、心の底から思っていました。
それを求めるのはもっと先のラウンドじゃないか、と。
ただ、実際のVCはわかりやすいビジネスモデルじゃない限りは、
このトラフィックデータというのが出てない限り、
まず、出資しないと思います。
もしかしたらですが、私の提示したバリュエーションが、
超強気だったことも関係しているかもしれません。
しかし、そこは交渉をして擦り合わせていくものと、
私は思っていましたが、
そこが私の大きな勘違いだったのかもしれません。
そもそもバリュエーションの交渉はそんなに行わないのかもしれません。
又は、交渉の時間を割いてまで出資したいと思える魅力が、
感じなかったというだけのことなのかもしれません。

しかし、そんな中で、
「トラッキングデータとか全く関係ない。
トラフィックは私たちが出させますから。」
と仰ってくださった方もいました。
超有名CVCのKさんです。
めちゃくちゃカッコ良い言葉で痺れました。
2回WEBでピッチさせてもらい、
3回目に会社までお越しいただいたのですが、
あと一歩のところで私の実力不足で、
断られてしまいました。
本当に悔やまれます。

断られた理由 第二位「参入障壁がない」

これもたくさんのVCからご指摘をいただきました。
参入障壁が低いか高いかはVCにとってかなり重要なようです。
今にして思えば、
参入障壁に対する私の姿勢も良くなかったと思います。
私としては、まず、今成功しているビジネスの多くが、
別に参入障壁が高いから勝ったわけではないだろうと思っていましたし、
障壁があるないじゃなく、
誰もやらないことをやったか、
他よりもやり方が良かったか、
誰よりも最後までやり切ったか、
この三択ではないかと思っていました。
また、仮にもし、実際に大手が参入してきて、
私のビジネスが潰されたとしたら、
大手が本気になって潰してくるくらい、
良いビジネスをやったという証拠ですので、
もしダメになったら、次も投資してくれればいいじゃないって。
本気でそう思っていました。
今にして思えば、
投資したくないって思うVCの気持ちも分からなくはないです。
ただし、この参入障壁に関して、
VCの満足する答えを出すのは非常に難しいと思います。
唯一の方法としては、特許を取ることではないかと思います。
それも1つや2つではなく、10以上の特許を取得すると強いようです。
「そもそも技術的に特許を取れるようなものはないんじゃないか?」と、
思われる方も、一度弁理士の先生に相談されるといいと思います。
意外と、結構取れる余地があるようです。
VCも参入障壁に対して、
かなり納得感を持つのではないかと思いますが、
その為に大きなお金がかかります。

断られた理由 第三位「ビジネスモデルが伝わっていない」

これは実際に言われたわけではないですが、
話していてすごく感じました。
人材紹介会社向けのコアなサービスなため、
人材紹介会社の経験者とかじゃないと、
なかなか伝わらないというか。
これは私のピッチの実力不足が大いにあります。
ただ、ビジネスモデルをどれだけ分かりやすく伝えても、
その業界に精通していなければ、
リアルな良さはよく分からない、
うまく伝わらないというはあると思います。
ですので、そもそもが、
自分の業界に精通したVCや担当者を選ぶというのも重要と思います。
実際に、21社に断られたと言いましたが、
実は1社の銀行系のVCは出資をほぼ約束してくれました。
その担当をなさってくださった方が、
同業界の今は大手になった企業の担当をなさっていて、
弊社の事業を非常にスムーズにご理解くださいました。
しかし、ロシアウクライナの問題もあり、
その出資は白紙になってしまいました。

② 資金調達の反省点

1.タイミング

なぜ半年間で21社のVCに断られ続けてしまったのか。
断られた主な理由は上記に記しましたが、
なぜそうなってしまったのか、というのは、
非常に微妙なタイミングでの調達となったためと思われます。
まだ売り上げも0円で、あるいは、限りなく0に近い状態や、
或いはもう完全な企画段階でまだサービスすら完成されていない、
そんな状態で、バリュエーションも非常に低く設定し、
最初のエクイティをする。
それであれば、おそらくそんなに断られずに、調達ができたと思います。
ただ、結果論ですが、私の場合、それをしなくてよかったです。
今回、結果的には資金調達は成功したので、
これは完全な結果論ですが、
初期の段階で、非常に低いバリュエーションで、
株をダイリューションする必要がなかったと言えます。
また、もう少しあとのタイミングまでまって、
ある程度のトラッキングデータが出てからVCにアタックをしていたら、
結果は全然違ったものになったと思います。
タイミングは非常に重要だということをお伝えしたいです。
ただ、この点においても、私は結果論としては今のタイミングで、
調達をできましたので、このタイミングで良かったと言えます。

2.資金調達に集中せよ

正直、私は全然集中できていませんでした。
本気でエクイティだけに動いていたとしたら、
21社とのピッチは半年もかけず、おそらく2か月ほどで、
十分にできたはずだと思います。
しかし、私はダラダラと資金調達に動いてしまい、
結果として半年間も費やした挙句に、
一旦、その段階で資金調達にとん挫して計画を練り直しています。
ダラダラとやらざるを得なかった理由として、
もう顧客がいて、そのサポートも私が行い、
さらに新規開拓のアポも順調に入ってきていたので、
その対応も私がしなければならない状況だったためです。
更に悪いことにキャッシュフローはちょいプラスで、
月次で見ると黒字の状態でした。
ただ、これは良い状態の黒字ではありません。
もっとかけたいところに経費をかけられず、
抑えに抑え、黒字になっていたにすぎません。
ただ、この黒字というのが資金調達への余裕を生み、
結果として、半年間で21社、全敗してしまいました。
1回目の資金調達にしても、2回目、3回目にしても、
30社以上断られたという社長もたくさん知っています。
もっと短期間で、ガッツリと資金調達にだけ集中し、
50社でも100社でもアタックする気持ちが必要だったと、
これも反省点です。

次に、どのような方向転換をしたのか、
そして、資金調達完了までの紆余曲折を、
書いていきたいと思います。



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