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学習アドバイス 文法編①<基礎編>(2020/04/28)

文法を勉強するってなんだろう?

まず、受験勉強とかいうものを始める際に
よく質問されるのは
「単語の勉強はなんとなく根性で頑張ろうと思います。ところで英文法ってどう勉強したら良いですか?」なんですけど、
まず声を大にして言いたいのは

根性で勉強するやつは遅かれ早かれ致命的にどん滑りする

ということです。
なぜなら「根性」は学習においては大抵「丸暗記」と同義だからです。
もちろんどこかで根性を使うタイミングは出てきます、きっと。
でも、いきなり根性使う学習者はおそらく…

根性が尽きた瞬間に燃え尽きる

なので、最後の最後まで根性を取っておいてください。
各科目、信頼できる相談者が基本的かつ王道の学習アドバイスをもらえるはずです。
根性という名の丸暗記で脳の記憶スペースを使い切ってしまわないように、学習を進めましょうね。

では、文法を学ぶとはどういうことなのでしょうか。

英文法は英語を「読む」「書く」「聞く」「話す」ためのルールです。

これを勘違いしないでください。
「英文法の勉強=文法問題集を解く」だと勘違いしていませんか?
それは英文法学習の極々一部なのです。

英文法を学ぶ 理解編

まず英語のルールを理解するというのが「英文法」の勉強の1つです。
これについては

①品詞を理解する
②文法項目(「不定詞」とか「仮定法」といったもの)を理解する

ということが目標です。

これについては、文法授業を受けたり参考書を読んだりして「知る」「理解する 」という段階です。

おすすめ
①学校の文法授業
→質問がすぐできるので一番手軽でおすすめです
②スタディサプリ
→レベルに合わせて受講できるので良いですね。
「中3英語(応用)」「高3スタンダード英文法」がおすすめ
ただし、演習もセットになっているので、1周目は講義だけ視聴、2週目に講義と演習、解説まで全部視聴する、など段階を踏むと良いですね。
大岩の一番はじめの英文法(東進ブックス)
→超基礎内容からコンパクトに1冊にまとまっているので、型を知る、型を確認する、という時にスピーディーに行えます。一応長文対応のものもあるよ!
④安河内の英語をはじめからていねいに①②(東進ブックス)
→2分冊なので③より分量が増えたが、その分しっかり確認できる。読み通すのに時間はかからないので、③と読み比べて自分の肌に合う方を選ぼう
⑤英文法の実況中継①②(語学春秋社)
→実況中継の元祖にして、授業を本に直しました系の参考書の元祖。③④と比べると内容が重厚ですが、1回目にさらっと、2回目にゆっくり、3回目にじっくり読む、のように繰り返し読んで染み込ませていきたい1冊です。

上記のような授業、参考書を使って、まず英文法の「理解」に努めましょう。

英文法を学ぶ 定着編

理解ができてきたな…という状態になったら、今度は

本当に理解できているか確認する

ことを目標に、演習を行うことが大切です。

ここでは、文法項目別になっている易しめの演習書を使って文法の定着度合いを確認します。

確認の仕方
①演習する
(まだ文法演習それ自体が目標ではないので、わからない問題は「わからないぞマーク」を打つなどまぐれ正解が出ないようにする)
②解説を熟読しながら答え合わせする
(文法項目の理解を深めるのが目的なので、解説を読んでもわからない、ということもまだまだあるぞ!)
③答え合わせをしながら文法項目ごとに正答率を出す
(不定詞→87%、関係代名詞→62%、仮定法→73%、、、のようにメモを取る。問題集の目次にメモをするのがおすすめ)
④①~③の方法で1冊解ききる
⑤正答率の低い項目から順番に文法理解用の参考書(上で紹介したものなど)をもう一度読む→同じ演習書をもう一度解く
⑥⑤の方法で1冊解きなおす。(必要ならさらに3周目に入ってよい)

という方法で行ってみてください。

頭では理解したかな?って項目が問題を見てぱっと思い出せるかの確認です。
あくまで、理解したかの確認なので、
①易しめ
②問題数は300~500問程度の問題集を使います。
ここで、あまり網羅的だったり、難しいものを使うと

驚くほど簡単に挫折します。

ここでは、あくまで受験勉強が始められるかどうか、
自分がスタートラインに立てるかどうか、確認するための演習です。
今はまだ短文4択問題の正答率をガンガン上げるための演習ではないのです。

おすすめ
①学校の英語表現Ⅰのテキスト

一番手軽かつ解答も自分の手元に残っているはずですので、おすすめです。
質問も学校の先生にすればよいので、ハードルも下がります。
②スタディサプリ
上でも紹介いしましたが、授業中に使用する演習問題を活用すると良いですよ。
③仲本の英文法倶楽部(代ゼミライブラリー)
問題と解説の質も分量も申し分ない問題集。最強の1冊。

コンパクトにまとまったシンプルなドリル形式の教材。③より癖がないので、万人向けかも。
⑤土曜日に差がつく英文法 筋力エクササイズ①②(河合出版)
これ、もしかして絶版?本屋さんで出会ったら絶対チェックしてほしい1冊。ドリルです。いわゆるドリルです。癖がないので、どの授業受けている人でも使えます。マジで良書。
⑥英文法・語法問題ベスト400(学研)
隠れた名著。隠れんなよ!もっと目立てよ!と声を大にして言いたい。素敵な問題集。戸澤先生は授業も含めて、本当にもっと世に広まって欲しい。
⑦入門英文法問題精講(旺文社)紹介した中では一番堅めの問題集だけど、入門の名の通りで非常に丁寧で扱いやすい。解説も癖がなく万人向け。

以上の問題集を使用して理解した内容を定着させていきましょう。
テキストにでてきた英文を復習の際に何度も音読しておくと、英語のパターンがインプットされていくので、今後の英文読解、文法演習、作文、リスニングなどすべての英語学習にクリティカルに役立っていきます。
おすすめなので、音読して英文を頭にストックさせていこうね。

というわけで、今回は英文法の学習基礎編をお届けしました。

今を焦らず、じっくり学習をしていこう。
急がば回れですかね。
守破離の守を大切にしていくと、そのあとで一気に成績が伸びます。
一方、すぐに”テクニック”めいたものを求めて”勉強”的なナニカをしている人は一瞬数字が伸びますが、伸び悩んだり、また数字が落ちたりします。
道徳論、ということではなく、本質的に「学習は急がば回れなもの」なのだと心して、取り組んでいきましょう。

では、また次回♪

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