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寒さに強い花のはなし

私は施設園芸で花を栽培していますが、季節の流れには逆らえず、やはり冬はストック、ルピナス、デルフィニウムなど比較的寒さに強い花を栽培しています。

ストックは種まきから花芽分化まで約3か月~4か月と比較的短いスパンで出せて寒い時期でも育てられる花。品種改良によって「ベイビー」という良い品種が出てからブレが少なくなり、作付けがしやすくなりました。キャベツやハクサイなどと同じ仲間です。

ルピナスは昔は種をまいてから花が咲くまでに一年以上かかっていたのですが、最近は品種改良が進み、種まきから一年以内に出荷が望めるようになりました。こちらはマメ科なので、豆類と同じ仲間です。

デルフィニウムも上の二つと同じように寒さに強い植物で、寒さを経験させて早春3月~4月に花を咲かせて出す花です。

この三つの花、共通するのは暑さにあまり強くなく、寒さに強いこと。

この時期は比較的温暖で雪がほとんど降らない私たちの家の近くでも朝、霜が降りたり、寒さが厳しいことが多いのですが、凍ってしまっても、日が出てくるといつの間にか元通りに復活しています。

植物は我々動物のように普段動きませんが、私たちが水をやることや、雨によって水分を得て、日の光を浴びて光合成をおこない、日々成長しています。

この仕事をしていると、ほぼ毎日植物が近くにあるので、暑い時期もそうですが、寒い時期にも寒さに耐えて育っていく植物のたくましさを肌でひしひしと感じます。

それと最近、気づいたのですが、身近にある多くのものが植物によって作られています。例を挙げればキリがないのですが、本、服などなど…

この世界から植物が消えてしまったらどうでしょうか。
私たちは生きていけるのでしょうか。

植物の水やりや世話をしながら、ふとそんなことを思いました。

植物を育てるとともに、私たちも植物に育てられているんだと日々実感しています。

いくら寒い植物でも気を抜かず、観察しながら植物が寒さに負けないように私も水やりと管理を欠かさず行っていきたいと思います⚘


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