見出し画像

路面処理工を行うときにやっている手順について

4期生の大賀です。

作業道をつくるときの路面処理工について書きます。

路面処理工とは、道の路肩補強のために丸太組みを設置することです。

↓こんなやつ

画像11

路面処理工があることで
・路肩が削れたり壊れたりしにくくなる
・重量物がとおっても路肩が沈みにくくなる
・路面に撒いたバラス(砕石)が安定しやすくなる
・道の水はけも良くなったりする

などなどいいことたくさん、あって損ない丸太組み、それが路面処理工。

ただ、これを施工するのはけっこう手間で、路面高を思い通りにつくるのもむずかしかったりします。

今回はひとり作業のときで、数十m区間の路面処理工を行う場合に、僕がやっている手順を書いてみます。

(道幅2.5mと縦断勾配を確定させたあとの仕上げで行っています)

0. 路面処理工を行う距離を測り、必要な数の丸太を用意する
・丸太は3mを使用。4mとくらべて3mのメリットとしては、
①バックホーのバケット操作だけで運搬、反転させるのがかんたんなサイズ。
②人力でも十分動かせる重さ。
③カーブなど道の線形に細かく合わせられる。
・3m区切りで目印を立てておくとなにかと便利。

1. スタート地点前方にすべての丸太を集積しておく
・丸太は都度バケットで運ぶ。運搬回数は多いけどそこまで手間じゃない(と思う)。
・1箇所に集めて広げておくことで、その都度丸太のサイズや曲がり具合を選んで運べる(丸太のサイズは均一じゃないので)。

2. 桁丸太を入れる溝を必要な距離だけ掘っていく

画像1

・バックホーは上り向きでバックしていく。上り向きのほうが路面の線形が見やすいので、溝の深さを一定で掘りやすい。
・溝は深すぎず浅すぎずが理想だけど、あとから調整できるので気にしすぎない。なるべくササーーーッと掘っていく。

3. 掘った溝の横を通り、スタート地点まで戻る

画像2

・幅員がバックホーぎりぎりなので、盛った土をバケットで締め固めながら機体バランスに注意してすすむ。

4. バケットで桁丸太を運び、溝に入れて動かないようかるく埋める

画像3

・微調整が必要ならバックホーから降りて人力で調整する。

5. 横木用の溝を掘る
・横木の土台になる場所はしっかりバケット転圧しておく。

6. バックホーから降りて、チェーンソーで横木をつくって敷く

画像7

・3m丸太を三等分して、1mの横木3本を使用。

7. 横木を敷いてバックホーで抑え、8寸釘でとめる。

画像6

・道が直線部分なら横木の釘どめは省略する。

8. 2本目の横木が敷けたら、 スタート地点に戻って次の桁丸太を運搬して敷く

画像5

・3本目の横木の溝を掘るとき、次の桁丸太を入れるスペースに土がこぼれて埋まってしまうかもなので、先に桁丸太を敷いてます。

9. 桁丸太→横木、の繰り返しを最後までやる

10. 最後まで敷けたらかるく整地し、横木の上をキャタピラで転圧する

画像6

・横木の頭が土で隠れないよう注意する。

11. スタート地点まで戻り、桁丸太を1本づつバケットで運んで横木の上に釘どめして整地していく

↓やってる場所違いますがこんな感じ。

画像8

12. 水平にならして、キャタピラ転圧 & 法面転圧して完成

↓before

画像10

↓after

画像9


・・・

あらかじめ丸太が用意できて、横木の釘打ちを省略できる場所なら、ひとりでも1日25〜30mくらいはできるかなという感じです。

けど丸太組みはしんどい作業なので、個人的にはできればやりたくない...。より効率的な方法や省略できる作業がないか、考えものです。


おわり。


書いたひと:大賀圭介

ご支援いただいたお金は、重機の修繕や消耗品の購入等、ヤモリーズの活動のために使わせていただきます!