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久しぶりの雨

昨日、広島は久しぶりに雨が降った。

瀬戸内は気候的に雨が降りにくいということもあり、確かに体感できるほど雨の日は少ない。

最近もずっと晴れの日が続いていたが、昨日ついに久しぶりの雨が降った。

雨の日は少しだけ気が重くなる。
社会に出てからというもの、雨はなんとなく物寂しいイメージがついているから。

外に出るときは、傘。いつもよりも少しだけ荷物が増える。服装もいつもより汚れにくいようなものを選ぶ。神経質なのかもしれない。

雨の日に頭痛になる人がたまにいるが、あれは科学的な根拠があるのだろうか。わからないけど、なんとなく頭痛になる気持ちはわかる。

昨日は雨のなか、いつも自転車で行く道を歩いていった。
折り畳み傘の小さい屋根に守られて、ズボンの裾を濡らしながら歩いた。

そういえば子供の頃は、雨の日は一種のイベントというくらい楽しんでいた記憶がある。傘もささずに水たまりを好んで歩いて、びしょびしょに濡れて帰って母親に怒られる。そんな日があった。そんな自分がいた。

移り行く時間のなかで、私はいつのまにかこんな風に変わってしまった。
時々思う、初心に帰りたい、と。大人になってから、自分の考え方・感じ方がこんなにも変化して、凝り固まっていることに気づいた。意識的に昔の感性に戻ることは難しい。なぜなら、当時知らなかったことを今はたくさん知っていて、それを踏まえて今の感性になっていっるからだ。

雨は、酸性雨。飲んでも体に良くない。大地の恵みから、天から降る毒にイメージが変わったのはいつ頃からだろうか。

知ることは良いことばかりではない。時には知らないほうが良かったこともある。でもそれは知ってからでないとわからないから難しい。


次の雨の日は楽しめるだろうか。いや、楽しんでみよう。
純粋だったあの頃に戻れる気がするから。

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