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妻の語り草:あなたは血圧が

家族検診があった。今までの病院ではなくて、指定された病院に行くことになった。各種の検査の後、ドクターから問診があった。問診に答えた後、ドクターから

「あなたは血圧が上がりにくい体質ですね。」

と言われた。

「あ、そうですか。ありがとうございます。」

思わず礼を言ったという。

血圧については、引っ越ししてから、薬局店と親しくなり、足繁く通うようになり、いろいろな情報を仕入れてくる。あてもなく聞いていたが、いつの間にか、ヨーグルトに果物を入れて食べさせられるようになった。

子供が自活を始めると、経済的余裕ができたのか、ヨーグルトに果物が入れられたものを用意され、夕食の後、食べるようになった。

「果物をよう買えんかった。」

ヨーグルトフルーツを食べるとき、時々、妻から聞かされる。

「果物は血圧にいいのよね。」

薬局店情報かどうかは定かではない。

血圧が上昇する原因と考えられいる例が「ナトリウム(塩分)の作用」だろう。このナトリウムを抑えるには、利尿作用がある「カリウム」が効果的だという話しをする。

妻は日頃から塩分の濃い食事は作らない。妻の血圧は夫よりも低いことが多く、かなり安定している。血圧安定剤を飲んだことはなく、

「血圧安定剤って友達が結構飲んでるのよね。私、飲まなくても良さそうだから。」

妻が用意するヨーグルトフルーツを夕食後に食べている。その効果かどうかは分からない。朝、血圧を計ると、150オーバーになることもあるが、昼前頃には140台、夕方には130台になることが多い。数年前、高齢者健康検診で一時200を記録したことがある。保健師さんに「脅され」、注意するようになった。65kg近くあった体重も61kg台まで下げて来た。しかし、甘いものの誘惑には勝てず、時折、菓子パンのマンハッタンなどを食べる。

「果物は糖分が多いので、この点では血圧に悪いのよね。」

と言われるが、「どっち(果物を食べるのがいいのか、食べないのがいいのか)が効果高いんだ」という言葉を飲み込んでいる。

マーマレードジャムを購入したときには、ヨーグルトフルーツに入れると、頬が緩んでいることが分かる。妻は

「またー。」

という表情をするが、止めたりはせず、呆れているだけである。

妻は甘いものを食べない。ご飯には目がないが。