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キューバの世帯は大所帯(2003年当時)

*本を必要なところだけ掻い摘まんで記述したもの。

*メモ:1959年1月8日、カストロがハバナ入り。

著者はカサ・パルティクラルの掃除で親しくなった家庭Granado家に訪問し、その家族構成を知ることとなった。

*カサ・パルティクラル(Casa Particular、民家)=キューバにおける一般的に宿泊する民家。一定の基準に達した民家が政府から許可をもらい、民家の部屋を観光客に貸し出すシステムです。

キューバでは、たいてい大所帯で住んでいる、という。※複雑な血縁関係が指摘されている。※「人種問題」は深刻な問題ではない。キューバは長寿国で知られており、平均寿命が73歳(2021年)を越えている。他方で、「住宅不足」に陥っているといるので、家族は大所帯となる。

Granado家は一般的なキューバ暮らしといってよい。Granado家は4世代、9人で暮らしている。※この世帯も偏に「住宅不足」によるものと思われる。

家の最長老は80才・ルーベン(スペインの血筋を引く)、妻マティルダは76才も健在。息子56才・ルアンと36才妻サンドラ(小学校の教員)。ルアンとサンドラに間には、17才の息子と16才の娘がいる。※これで、6人。

ルアンは再婚で、前の妻との間には、32才のアレックスがいる。アレックスはラリス(掃除婦)30才と結婚しており、娘ラウリ9才がいる。併せて、3人。※よく離婚する。しかし、家族関係が深刻な事態になるということは稀な気がする。

Granado家は6人+3人の9人となる。

住居は3階建てであり、建物の外観はひどくさびれている。一家は3階建ての3階部分に住んでいる。キッチンとリビングの他に部屋が5つある。5KLと要ったところ。1部屋の屋根はハリケーンで崩壊し、トタン板を被せているが、住めてはいない。したがって、4部屋に世帯別に分かれて暮らしている。※清潔好き。

この家では、それなりの性能の全自動の洗濯機(脱水もできる)がある。全世帯に洗濯機は普及していず、他の世帯では、洗濯板を使って洗濯する。洗濯物は天日干しだが、良く乾く。質の良い洋服を選択するが、服には、アイロンがけをする。                                                                                             

Granado家の所得は総額で2万円/月を切る。
内訳:ルーベン夫妻は年金で、1000円/月(/人、かどうか不明)。+ルアン+サンドラの合計所得は4000円程度。アレックスの所得10000円程度+ラリス2000円。併せて17,000円あるいは18,000円。

アレックスの所得が高いが、旧市街でバーテンダーの仕事に、タクシーのアルバイト(これに特記事項あり、明記しないが、外貨関連(観光客と関係があるかも知れない)があるはず)。

長老夫婦は街頭で、ピーナッツを売って副収入を得ている。売り上げは1日100円程度、月で儲けは2000円程度(年金よりも高い)となる。

※長老はラム酒も飲んでいる。

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・本
吉田沙由里(2008年)『小さな国の大きな軌跡』EAVE出版。










・吉田沙由里(2008年)『小さな国の大きな奇跡-キューバ人が心豊かに暮らす理由』WAVE出版。