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火と麦がパンケーキをもたらす?その後・・・

画像:レンブラント・パンケーキ(17世紀)

時は新石器時代。農家の妻・母親は日々の食事をなんとかいいもににできないか、悩んでいた。焚火の近くで、うとうとしながら考えていた。ふと見ると、夫が食べ残したオートミルの粥が容器に残っていた。

焚火の近くに平たい石がある。平たい石は熱くなっている。彼女は容器から粥を広げるように流した。粥は熱い石の上で固まり、「パリパリ感がありそうだ」と呟きながら、焼けた円盤状のオートミルを眺めていた。「どこかやわらかいわ」と口にしながら呟く。

食べてみると、薄い割には、意外と食べ応えがあった。すでに空いていたお腹が膨らんだ。

彼女は別の機会に残っていたソースをペーストで掬って食べてみた。また、ある時には、塩味の食べ物を包んで食べてみた。「手があまり汚れないわ」

彼女は勢いに任せて、パンケーキを持ち歩いた。勢いに任せて、食材をパンケーキで包んでみた。「あれっ、クレープじゃん」といったかどうかは定かではない。そのうち、村や町の十字路で売られるようになっていた。

パンケーキでいろいろな食材を包むと、どこでも運べるが、いつでも食べられるが、腹持ちもよかった。栄養価も高めることができる。

パンケーキのバリエーションは色々な人にもてはやされた。小麦粉のバリエーションは広がり、好みに応じて、役割に応じて用いられていった。

17世紀には、レンブラントがパンケーキの焼く様子を描いている。大事な、人気のある小麦粉の応用例となっている。

・本
・ケン・アルバーラ著/関根光宏訳(2013年)『パンケーキの歴史物語』原書房、29-31頁。