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火と麦がパンケーキをもたらす?

もちろん、禾編(のぎヘん)の作物、小麦があり、小麦の前処理(麦を挽く?これは大変だっただろう)は必要。どんな調理をしたか、アルバーラAlbalaが教えてくれた。

確かに、火を起こした時、穴を少し掘って、木をくべ、燃やしたことがある。火の通りをうまく考える必要はある(手前に石をうまく工夫しておいていた)。周りに石を置いていた気がする、キャンプ風(実際は必要に迫まれてやっていた。)。

ここからは実体験なし。

水が漏れないように編んだかごを用意する。水は入れておく。水を入れたかごに食材を入れておく。石を熱し、熱した石をその籠に。ジュワワと泡立ち、水が沸騰する。同時に入れていた食材が煮える。この方法は見たことがある。ちょいと失敗すれば、火傷したかもしれない。

「瓦焼きそば」は、茹でた茶そばを、熱した瓦の上で焼く(明治時代の前の戦争中)。焼いた茶そばを出し汁に付けて食す。※美味である。

大昔は平らな石を選んでおき、その平らな石で食材を焼いていただろう。動物の肉も焼いていたかもしれない(「切る」ことを知っておかねばならないが、これは石器で可能)。今風に言えば、ステーキ。焼き蒸すとローストビーフ。確かに、この頃(明確ではないが)には、動物の肉を「調理」していただろう。

動物を調理するとき、「脂」には気が付いていただろう。動物の「脂」を平らな石に塗って、食材を焼いたり、蒸し焼きにしたりしていたと思われる。

当初、野生の「穀物」(※禾編植物は何か不明)や、「塊茎植物」を、乾燥させて、細かく砕いておき、水分を足して(多分、混ぜる)、平たい石の上で焼くと、パンケーキ風のペーストができる。粗野だが今までにない食感と味だっただろう。

*塊茎植物:ジャガイモのように地中の茎が養分を蓄えて塊状になる植物。

人類が「地中海東部からペルシャ湾に及ぶ地域」=「肥沃な三日月地帯」に達してしばらくすると、小麦の栽培が始まっただろう。

小麦を脱穀し、挽き、水で混ぜ合わせ、頃合いを見計らって、仕上げれば、ペースト状の「@」(「何か」という意味)ができる。これを平らな石の上で焼けば、パンケーキ。最初の人達はワクワクしていただろうな。新奇な味を味わい、笑みが漏れていただろう。人間同士の関係もゆたかにしてくれただろう。

でんぷん質の植物が世界中で見つかり、栽培されると。アメリカでは「トウモロコシ」、アジアでは「コメ」、でんぷん質の植物の多様性はパンケーキの多様性をもたらす。

・本
・ケン・アルバーラ著/関根光宏訳(2013年)『パンケーキの歴史物語』原書房、28-29頁。