#92 批判的吟味
コロナ災害で露わになったこと。
それは・・・ 「自分で考えることができるかどうか」
高校時代、自分は地方のいわゆる公立進学校に通っていた。そこで尊敬する先生がよく言っていた言葉。「何事も批判的に考えなきゃだめですよ。」そうそう、その通りだと思う。
医学部に入り、論文の読み方も教わった。「何よりも批判的吟味が大事ですよ。」そうそう、論文を鵜呑みにしちゃだめですよ。
あまのじゃくな自分の性格も相まって、それらは自分の大事な価値観の一つ。
でも、自分は少数派だった。それに嫌というほど気づかされた。それは決して常識ではなかったんだ。
医療者も批判的に物事を考える人は少なかった。NEJMの論文であれば正しい、そんな思い込みは決して払拭できないようだ。
一般の方々も基本的には上からの指示を待つ。専門家と称する人たちの言うことは正しい、政府が言うことだから正しいはずだ、そんな思いこみが根っこにある。
このコアビリーフともいうべき考え方を覆すのはなかなか難しい。
でも、でも・・・一人でもいいから多くの方が、「自分の頭でよく考えてほしい」「物事を少し疑って調べてみてほしい」 そんな思いをたくさんしてきた。
コロナ災害も少しずつ終わりが見えつつあるのかもしれない。
だからこそ、いま検証してほしい。
世間の行動は正しかっのか。
そして、自分がしてきたことは正しかったのか。
自分の考えは正しかったのか。
他人を責めるつもりはない。自分への自戒の念も含めて言う。