日記#2「ボタボタオブコント」211002
・「ボタボタ」という短編マンガがめちゃくちゃ面白かった。
・過度の潔癖症から、汚いものに触れると拒否反応で大量の鼻血を出してしまう体質のためにアラサーになっても男性経験のない主人公(画像の人)が、セックスするため(=鼻血を止められるように)あの手この手でその機会を作ろうとする、捻くれた設定のコメディ。
・設定で勝ってる上に、美人とされる主人公が盛大に鼻血を出して顔も身体も部屋もすべて真っ赤に染め上げる絵が痛快でおもしろい。こんなに鼻血出す女性、マンガで見たことない。
・また体質からと思われていた鼻血が、主人公にとっての呪いであり逃げ道となっている構造もおもしろかった。鼻血が出てしまうことを自嘲的に、しかしどこか誇らしそうに語り、鼻血が出なくなることを望んでいたはずなのにいざそうなるとそれを認めたくない、言い訳を、アイデンティティを失って逃げてしまう心の動きは誰しも覚えがありそう。
・自分の中で「しかたない」と思える体質や欠損があったとして、それを諦めて認めていくことはとても前向きなことではあるが、それを自分の弱さや隠したいものを守る盾にしてしまうと、いざ盾がぶっ壊れたときに矛盾に気づいたりその現実から逃げるしかなくなってしまうんだろうな。
・とはいえ逃げることは大事ではあるんだけども。壊れる果ててしまうくらいなら逃げたほうが全然いいね!
・あとは眠いだけの日であった。酒を飲み、寝不足で臨むタスクはもはやその限界寸前の体調の操り方を知るためのゲームと化す。神経はリラックスしてる状態より鋭くなっている気はするが、その代わり雑談能力は著しく低下するのである。やっぱり二日酔い状態で喋りたいことなんてないわけだしね、しょうがないね。
・そんな日に観るキングオブコントは、まるで風邪を引いた日に降る雨のようで、自分のアクションに期待できない瞬間に訪れるささやかで穏やかな時間だった。この状態ならソファに寝そべってキングオブコントを見るこの時間も許されるだろうな、という自分から自分への許し。
・優勝は空気階段。メガトンパンチマン最高におもしろかったですね。ファイナリストではザ・マミィの1本目、空気階段の2本目、そして男性ブランコはどちらも最高だった。
・そいつどいつのパックのネタ、点数こそ低かったけど、あのドンキホーテ系ワンルームアパートカップルの空気感や演技力はすごいなと思った。パックが蛍光で光るって、会場の照明まで利用する発想は超好きだった。
・あとはビールでも飲んで寝よう〜。
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