誰にとっても故郷は愛しい
故郷は「ふるさと」とも「こきょう」とも読みますね。特に「ふるさと」は、『万葉集』にもみられるほど古くから使われている言葉です。この故郷は「出身地」と同じ意味でも使いますが、さらに拡(ひろ)がりをもった不思議な響きがあります。生まれた場所だけでなくそこで育った頃の懐かしい思い出が、この言葉には込められているのでしょう。
さて、お釈迦さまも晩年に、生まれ育った故郷であるカピラヴァットゥが隣国の大国に攻め込まれ、滅ぼされるという悲しい経験をされています。このお言葉は、その時に発