浄土真宗本願寺派(西本願寺)公式インスタグラムnote版

仏教に接点・興味のある方も、これまでご縁が結べていなかった方にも、仏教や浄土真宗に触れ…

浄土真宗本願寺派(西本願寺)公式インスタグラムnote版

仏教に接点・興味のある方も、これまでご縁が結べていなかった方にも、仏教や浄土真宗に触れ、親しんでもらいたいと思っております。メッセージの返信は致しません。※公式インスタグラムもご覧ください。 https://www.instagram.com/nishi.hongwanji/

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他人の過ちは見やすいが自分の過ちは見がたい(『ダンマパダ』252偈より)

この言葉を見て、誰の顔を思い浮かべましたか?  「まさにあいつのことだな!」とか、「うちのダンナのことだわ!」と思ったあなたに、釈尊はきっとこう言われるでしょう、「そういうところですよっ」と。  私たちは、他人の過ちはよく見えます。そしてそれを指摘し批判します。一方で自分自身の過ちはなかなか見ようとしません。また、仮に見えていたとしても、隠そうとします。  このような、自分のことは棚に上げて、他人の過ちを見つけては批判する私たちのあり方を、釈尊は「他人の過ちを楽しんでいる姿だ

    • 和顔愛語/わげんあいご(『仏説無量寿経』)

       「和顔愛語」(わげんあいご)とは、穏(おだ)やかな表情と優しい言葉。  いつもそうありたいとは思っても、現実にはそうもいきません。イライラすると不機嫌な表情になり、時には乱暴な言葉さえ投げつけてしまいます。「どうしてあんなこと言ってしまったんだろう」と後悔することもしばしばです。  一方で、表面だけ愛想を振りまき、二枚舌やおべんちゃらということもまた、しばしばです。これらは、私の不実な心が表に現れているのですから、それが偽らざる実態です。  しかし逆に、本当に困っている姿を

      • 生きとし生けるものは、安穏であれ 幸せであれ

         世界的な仏教学者の中村元先生は、人類の最も大切にすべき心情は「慈悲」(じひ)、すなわち他者に対する隔(へだ)てなき共感・愛情であり、すべてのいのちあるものの幸せを願う〝温かな心〟であると語っています。  釈尊は35歳の時、真実に目覚めブッダとなり、その後80歳で入滅(にゅうめつ)されるまで、人々の幸福を願い、「真実の言葉」を説かれました。苦悩を抱えた人々は、ブッダの言葉と態度を通して〝温かな心〟に出会い、真の安心と生き方を知らされました。  私たちの人生は他者との出会いの連

        • 誰にとっても故郷は愛しい

           故郷は「ふるさと」とも「こきょう」とも読みますね。特に「ふるさと」は、『万葉集』にもみられるほど古くから使われている言葉です。この故郷は「出身地」と同じ意味でも使いますが、さらに拡(ひろ)がりをもった不思議な響きがあります。生まれた場所だけでなくそこで育った頃の懐かしい思い出が、この言葉には込められているのでしょう。  さて、お釈迦さまも晩年に、生まれ育った故郷であるカピラヴァットゥが隣国の大国に攻め込まれ、滅ぼされるという悲しい経験をされています。このお言葉は、その時に発

        他人の過ちは見やすいが自分の過ちは見がたい(『ダンマパダ』252偈より)