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40歳・音楽家、欲張りで幸せな夢。

生誕から1ヶ月。愛する皆様のおかげで本当に胸いっぱいのワンマンライブで、無事つるうちはなと家族「お花畑」もリリースできて、ひとつ自分が「ここまでは責任を持ってやらなければいけない」と思っていたことがひと段落した感覚があった。

「お花畑」のZINE内のインタビューでも書いたように、私はワンマンを境に、フロントマンとしての自分に一度見切りをつけようと思っていた。ライブをやめる、とかそういう大袈裟なことでなく、意識の問題。要するにさすがにちょっと、疲れていた。

フロントマンとして生きるというのは本当に責任重大で、正直この25年ほどフロントマンをやり続けた結果、私はあまり向いていないと思った。36歳でメジャーデビューまでさせてもらったけど、売り上げとしての結果に繋がらなかったし、ず〜っと集客がないし、ダイエットも続かないし、ここぞというときに風邪をひいたりするし、これだけ長くやってきて結果が出ないし私もしんどいっていうのは向いてないってことだから、結果が割とすぐに出てずっと楽しくやれている作曲家としての自分のほうにもっと注力すべきだ、と思った。

なので、あの生誕ワンマンのとき、私は自分の夢をひとつ捨てるつもりで立っていた。だけど私には新しい夢がある、そこに向かっていくのだ、と。

そしてこの1ヶ月、「ああ私はフロントマンとして20何年感じてきたプレッシャーと責任を手放して、やりたいことを全部やるぞ!」と思いながらのびのび過ごしていた。主に引き続き楽曲コンペに曲を出して出して、一緒に作ってくださる素晴らしい編曲家の遠藤ナオキくん、湯浅篤さんというとんでもない天才のお二人と物づくりができることにひたすら感動していた。

同時に、いつものことながら予想もできないルートや人間関係から派生したお仕事などもありがたく頂いていた。

で、一昨日ハグロックという渋谷のサーキットフェスにつるうちはなと家族で出た。もう10年以上出てるのではないだろうか。てっぺいちゃんの私への愛は本当に揺るぎないのだなといつもびっくりする。(ちなみにコロムビアからのメジャーデビューも彼からのご縁だった)

当然最年長、そして特に今応援する理由も見つからないであろう私をわざわざ選んで見に来てくれた少数精鋭のお客様はみな本当に元気で、最初から笑顔で、私はあまりの嬉しさにステージで突然走り出し夫のベースに激突して顔に傷を作り、そのままみんなと一緒に「きもちいことダンス」をしたりした。あの時ミルキーウェイでは平均年齢50歳くらいのおじさんとおばさんがものすごい笑顔で変なダンスをしているという謎空間が生まれていた。それがあまりにも幸福だったのでステージから動画に納めたりした。

ハグロックの前日、大好きな花団のかずくんと久々に飲んだ際、「こないだの生誕ワンマンめっちゃよかった。前日にaiko見てきたけど、はなちゃんも同じやなって思った。見てるあいだず〜っと幸せやねん。見てる人を絶対に幸せにしてくれるんよ。」と言ってくれた。

恐れ多すぎたけど、本当に恐れ多いけど、あれ、あのかずくんがこんなに褒めてくれるってことは、私意外とフロントマンとしての才能あるのかな、とちょっと思った。で、8/9ハグロックのステージに立ち、くどいけど相変わらず集客はないものの、その空間の幸福度においてはこれ以上ないのでは?というくらいの空間が生まれ、多忙なタイムテーブルの中ピリッとしていたミルキーウェイのPAの男性(本当にお疲れ様です、めっちゃやりやすかったです!)も、終わったあとくしゃくしゃの笑顔で「めっちゃよかったです!!」と声をかけてくれた。当然、終演後に家族で飲んだビールははちゃめちゃに美味しかった。

その帰り道、なんだか曲ができそうだな、と思った。それは久々にメッセージソングのような気がした。今の私だからこそ歌えるエモってのがある気がした。40代以降の中年となった私たちが、ライブハウスで思い切り笑ったり泣いたりできる曲。そんな曲が書きたい、と思った。そしてそれを私が元気いっぱい歌いたい、と思った。

たった1ヶ月、フロントマンとしての自分の看板を下ろしたつもりで生きていただけで、私の呪いはすっかり解けてしまい、「やらなきゃ」じゃなくて「やりたい」になった。作曲の仕事も、ピアノ弾きの仕事も、自分がフロントマンとして歌うライブも、つるうちはなと家族も、弾き語りも、全部やりたいのだ。やりたいからやるのだ。

私の目標、目的はある意味昔からずっと変わっていない。音楽の力を借りて、より多くの人と仲良くなること。不登校だった中学生のとき、どうしたらみんなと分かり合えるんだろうとずっと考えていた。その時から何も変わらず、私はより多くの人と気持ちを分かち合い、生を祝福しあい、喜びを共有したい。そして自分の音楽が、れっきとしたポピュラーミュージックとして、お茶の間(はいずれ無くなるのかもしれないが)や学生、田舎のヤンキーたち、サラリーマン、お母さん、お父さん、子供達、老若男女に音楽が届くこと。それは誰が歌っていてもいい。私の声である必要はない。私の書いた曲で、死ぬまでなるべく多くの人と繋がりたい。これが夢。

シナぷしゅの「フルーツのマーチ」は歌い手のかなまるさんのおかげでそれが叶ったまさに夢のお仕事だったのだけど、こうした夢のあるお仕事を幾度となく繰り返し、死ぬまでやり続けたい。

その夢にたどり着くために、何かを捨てないといけないと思い込んでいたが、とんでもなかった。そもそもそこにたどり着くのに絶対のルートなど存在せず、今までも予想もつかないところからいろいろな縁がつながって私は食いつないできたし、きっとこれからもそうだろう。それはきっと、予想なんて一生できないんだと思う。

ならばやるべきことはたったひとつで、アンテナの赴くままにやりたいことをやる。めっちゃ欲張っていいから、やれるうちにやりたいことを全部やる。そして嵐の日もハレの日も病めるときも健やかなるときも、音楽を作り続ける。これだけは一度もやめなかったのだ。DVを受け実家に避難してライブもできなくなった時だって曲を書いていたからサマソニに出れたし、地獄のような恋愛をしてお先真っ暗なときも多くの曲を産み出し、小学校でも女子にモテようとして曲を書いてピアノの周りにはべらせていたし、はたまた幸せいっぱいで暮らしている今もずっと毎日のように曲を書いている。これは本当に好きだからとしか言いようがない。好きだからず〜っとやってるし、これは絶対的な才能だと思った。

なので、1ヶ月前にインタビューで書いていたことからまたニュアンスがちょっと変わってしまった。なんも捨てない、なんも決めつけない、やりたいこと全部やる、そして目標も叶える。全獲り目標。人は等しく死ぬのだから、「不幸にならない欲張り」ならいくらでも欲張っていいのだと思う。欲張って欲しがって不幸になるのは本末転倒で、めっちゃ幸せなままあれもしたい、これもしたい、と思い行動するのは何も悪いことがない。気づいた。やったー!

というわけで、これからも縦横無尽に音楽で仕事していきます。素敵だと思えることなら、安くてもやります。面白かったらやります。素晴らしい編曲家さんたちとの繋がりも強固となった今、編曲やレコーディングまで込みで出来る音楽の可能性ももっともっと広がりました。本当に、驚くほど音源のクオリティが上がってるので、最近の楽曲制作demoが聴きたい方はぜひご連絡ください。今すぐヒットチャートにそのまま出せるレベルのやばいストックが山ほどあります。きっと、あなたの音楽活動に新鮮な光を差し込める楽曲を提供できます。

ライブは前にお伝えした通りで、自主企画+基本的にはギャラありきでやります。でも、これもギャラ以上の面白さがあったら出ます。集客は少ないですが、エネルギー過多で常に爆発しそうな私がその場にいることで、場のエネルギーがきっと持ち上がります。そしていい音楽を当たり前にやります。

そんなわけで、改めてこれからも音楽とみっちりどっぷり付き合っていく、これが私の最高の人生なので、皆様よろしくお願いします!というお話でした。長々読んでくれてありがとう。身内も、応援してくれるファンの皆様も、一緒に音楽作ってくれる関係者様も、みーんな幸せになろうねって、マジで思ってます。

で、なんか思いついたら、顔が浮かんだら、気軽に連絡してみてください。
お仕事、なんでも相談のります◎

【つるうちはなのWORKS】

【連絡先】
tsuruuchihana@hanatopops.com

みんな、生きてるうちにやりたいことやろうな!

2023.08.11 つるうちはな

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