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コンテンツ大量消費時代における能動的サービスと受動的サービス

Amazon PrimeやNetflixなどのサブスクリプション(定額サービス)が勢いを増している。数年前、5枚で1000円のDVDレンタルをしていた時と比べると、はるかに少ないお金で大量のコンテンツを消費できるようになった。

しかし今、私は退屈している!

理想は金曜ロードショー

なぜかと言うと自分で選ぶという行動に疲れてしまったのである。見放題サービスに登録したものの自分の好きそうな作品を一通り見てしまうと、新しい作品を探さなくてはいけない。ランキングを上からチェックしたり口コミサイトを見て探すのだが、それが意外と手間なのだ。どうやら私はめんどくさがりな人間のようだ。

そこで金曜ロードショーである。あれは流れてくる映像を見るしかない。それが良かった。普段なら絶対に手に取らないであろう作品も勝手に流れてくるなら見てしまうのである。そこには新しい出会いがあった。

自分で選ばない、に特化した生活をしてみたらどうだろうか。これはそんな行動の記録である。

ここでは自分で選ぶ必要のあるサービスを能動的サービス、自分で選ぶ必要のないサービスを受動的サービスと呼ぶことにする。

(能動的サービスを批判する訳ではないです)

映画

「スターチャンネル」や「ザ・シネマ」といった映画専門チャンネルを契約したがこれが良かった。これらは番組表があり、ひたすら映画が垂れ流されるチャンネルである。BGM替わりに付けっ放しにしているのだが、たまに見入ってしまう作品に出会える。

上記チャンネルだけで満足しているが、他にも映画垂れ流し系サービスがあれば使ってみたい。

余談だがCS放送を契約したら同時にエンタメ系のチャンネルも見れるようになった。なんとなく流していたチャンネルで女流雀士の番組を見てハマってしまった。キレイな人が多いのである。これも新しい出会いだった。麻雀はさっぱりわからないが、怖い顔して麻雀を打った後みんなで談笑しているシーンを見るのが好き。

音楽

Apple Musicを使っていたのだが、自分のライブラリしか聴いていなかったので同じ曲ばかり聴いている事に気づいた。しかも聴く曲が高校生時代で止まっていたので、最近の曲がさっぱりわからなくなった結果、若い子の歌が全て同じに聞こえてきた。完全におじさんである。

そこでSMART USENに登録することに。これはUSEN放送がスマホで聴けるサービスで、チャンネルを選べばあとは勝手に垂れ流してくれる。チャンネルを選ぶ手間はあったが、前よりも様々な曲を聴けるようになった。

Youtube Musicも良かった。1曲選べば後は勝手にオススメを再生してくれる。おすすめの精度が高過ぎて割と似たような曲に偏るので最初の1曲は選ぶ必要があった。

Spotifyはプレイリストというのが面白かった。他の人が選んだものを聴けば良く、最適化されていない感じが新しい出会いを作っていると感じた。

小説

小説をよく読むのだが、ベストセラーや好きな作家の作品をある程度読んでしまうと選ぶのが難しくなった。昔は一生読みたい本が尽きないと思っていたが、何十年も生きていると意外と枯渇するものである。

小説に関しては受動的サービスをまだ見つけられていない。今はよく行く古本屋さんの新入荷コーナーで面陳されている作品を買うようにしている。ただ小説は映画や音楽と違い流し見することができないので、合わない作品に出会うとツラいと気付いた。

花のサブスクリプションサービスもあると教えてもらった。これは良さそうだ。

料理

私は最近食べることにも飽きてきている。365日毎日3回も献立を選ばなければならないのでルーティン化が激しいのである。特にお昼は問題で会社近くの限られたご飯屋さんでしのぐ必要がある。もはや考えるのがめんどくさいのでラーメンかカレーか海鮮丼をループしている。食は欲求のひとつであるのでもっと楽しむべきだと思う。

サイゼリヤガチャというサービスが流行ったことがあった。ガチャを引くとサイゼリヤのメニューが1000円分選択されるのだ。これも良かった。選ぶのが面倒な私はそのガチャでメニューを決めることができる。引き直しが出来なければもっと良かった。

最近では料理のサブスクリプションサービスもあるようなので利用してみようと思っている。会社のお昼に利用できたらいいなぁ。

マッチングアプリ

私は独身である。出会いはまだない。PairsやOmiaiなどのマッチングアプリを使っているが、これもやはり能動的サービスだ。写真やプロフィールを見ながらいいな!と思った人にいいね!をする。たまに向こうからいいね!が来ることがあるがマッチングするかどうかはこちらの裁量である。

昔、婚活バーというのが六本木にあった。席に座っていると店員さんが相席する女の子を紹介してくれて20分ほどお話するというシステム。これは良かった。タイプじゃないかも、と思っても話してみるとめちゃくちゃ楽しくて気づけば好きになっていることもあった。私は惚れやすい。

婚活パーティーなんかも同じシステムだと思うので今後活用していきたい。

生活全体

ここまで来ると普段の生活も自分で選ばない、に特化したくなってきた。例えば休日に何をするかも結構悩む。悩んでいるうちに休日は終わる。ランチやその日にどこに行くかを決めてくれるサービスがあったらいいと思う。土曜はトンカツ食って美術館に行く、日曜はスイーツ抹茶クリームフラペチーノを飲んでスーパー銭湯に行く、など提案してくれたらもう少し有意義な休日が過ごせそうだ。

アダルトコンテンツ

おそらく私がもっとも大量消費しているコンテンツ。昔は1本1本を大切に見たもので、学生時代に高速道路脇の茂み(運転手がよく車から投げ捨てるので宝庫であった)で拾ったエッチな本は3年間は堪能したものである。それが今では毎日数十本を視聴する始末。しかも時短のために16倍速とかで見ているのだ。後遺症として最近では現実がスローに感じるようになってしまった。

大量に消費した結果、これだ!という作品になかなか出会わなくなってしまった。世の中には様々なジャンルの作品があり、まだ出会っていないない作品があるはずである。

アダルトコンテンツにおける受動的サービスではビジネスホテルにとまった時のペイチャンネルがすばらしい。最近では見る作品を選べるVOD形式のものが多いが、ここはやっぱりピンクチャンネルのような番組表の存在する形式がベストだ。

以前流行ったFANZA Tikというサービスもよかった。TikTokのようにひたすらスワイプでまだ見ぬ作品に出会える操作体験には感動したものである。おすすめにもう少しランダム性があれば尚良かった。

そしてmoccorifyを作った

ここまで長々と文を綴ってきたが、結局の所この宣伝がしたかっただけである。ごめんなさい。

moccorifyはアダルト版のSpotifyのようなWebアプリで、動画のプレイリストを作って共有できるサービスです。新たな作品との出会いが期待できると思います。よければ使ってみてください。

https://moccorify.com/

(noteの規約によるとアダルトコンテンツへのリンクはダメとのことだったのでリンクは貼っていません。コピペしてアクセスください)

最後に

例えばテレビでニュースを見る時は色んなニュースを流し見しますが、ネットでニュースを見る時は自分の興味ある記事しか読まなかったりします。

Twitterを見ていても自分の所属するクラスタの情報に偏りがちで、たまにおすすめで出てくる全く知らない世界の話題を見ると面白かったりします。

大量にコンテンツを消費できる今なので、自分の知らない未知のコンテンツに出会えるサービスが増えたらいいなと思っています。

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