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冬の青森と津軽三味線③

関東では、桜の開花宣言、気がつけばお彼岸です。もう春ですね。冬の青森旅も今回で最終話になります。気がつけば4週も書き続けていたんだと思うと、本当に濃密な旅だったんだなと思います。

まだの方はまずこちらから

初日、2日目の珍道中はぜひこちらをご覧ください。

最終日は師匠と、師匠のお母様と一緒に青森を“ほんのちょっと”知る旅、私のお稽古&演奏はひとまずお休みです。

朝活にお参り

宿は『じょっぱり』さんの斜め向かいにあるスマイルホテル。ノーマルシーズンは格安で必要最低限のものが揃っているのでとても助かります。何より、衣装の着物を汚さずに帰れるのが嬉しいです。

お稽古とお店での演奏で興奮して眠れず、夜更かししたがために寝坊して朝食を逃すことに。。。せっかく朝食付きプランにしたのに、あぁもったいない。時間ギリギリにチェックアウトして、雪の中を歩きます。

善知鳥(うとう)神社をご存知でしょうか?青森市にある大きな神社で、女性の神様(宗像三女神-多紀理毘売命 市寸島比売命 多岐都比売命)を祀っているそうです。古事記曰く、水の神様として祀られているのだそうです。

参道は雪かきされていましたが、小道は通行止めでした

そもそも、『うとう』という海鳥をご存知でしょうか?お恥ずかしながらお参りするまで鳥の種類すら知らずにおりました。詳細はWikiなどをご確認いただくとして、この神社にも『坂上田村麻呂』が登場します。青森といえば『ねぶた』、ねぶたの力強さとして必ず登場するのが『坂上田村麻呂』と言っても過言ではないくらい、ご縁の深いお人です。

初めまして、兄弟弟子さん

基本、師匠とのお稽古はマンツーマン。お弟子さん(生徒さん)は沢山いるとは伺っているものの、時間も場所も皆バラバラですからなかなかご一緒するチャンスはありません。そんな中でも、ご縁があってinstagramで繋がりのある青森のお弟子さんとランチをすることに。

『いつかは合奏しましょう!』なんてお約束をしていたからか、気にかけてくださって時間を作ってくださいました。初めましてなのに、初めてじゃないような?!なんだか楽しい時間になりました。残念ながらこちらのスケジュールが短く、合奏のチャンスが作れませんでしたが『次こそは!!』とお約束を。遠く、青森にもライバルがいると思うとこちらも俄然やる気が出ますね💪

なんとご自身でデザインされているそうで!!

お土産に、津軽のシャケで作った塩麹漬けなるものをいただきました!!こちらも初めてのお味!!帰宅後、あっという間に食べてしまいました😋

ねぶたとねぷた

土地の歴史、特に民俗学に関わるような生活や言葉の歴史はとても好きでして。学生時代、あんなに苦手だった歴史(特に戦争やら武将やら)も、こと『人』になると、思い入れも違ってきます。なぜ津軽弁はこのように独自の発音になっていったのか?どんな生活をしてきたのか?なぜお祭りが多様な変化をもたらしたのか?

インバウンドの団体さんが入った後で急いで撮りました!

それが知りたくて、弘前の『津軽藩ねぷた村』へ。

ここでも毎日、入れ替わりで奏者の方が津軽三味線の演奏をされています。その日は『福士千加子』さんの演奏。この方も師匠とお知り合い。三味線の世界は交流が盛んなんですね。ご説明くださる係の方のお話しもそこそこに、昔話に華が咲きます。師匠もお久しぶりだったようで、とても楽しそうにお話をされておりました。私はそういう昔話に目がないので(笑)思わず聞き入ってしまいました。歴史は口伝、まさにその通りだなと思います。

三味線奏者 福士千加子さん
太鼓を叩かせていただきました!全身に響く!!

『ねぶた』と『ねぷた』の違いって知ってますか?実は同じなんだそうです。津軽の各地域によって「眠い」ことを「ねぶてぇ」とか「ねぷてぇ」とかいううちに、青森市内では「ねぶた」、弘前の方では「ねぷた」というようになったそうで。口伝ですから言葉が違っていても思いは一緒、わざわざ統一することもなく、そもまま使われているのだそうで。

『扇形のねぶた』を取る私、取られてました(笑

そんなお話をねぷた村の係の方から聞きながら、各地域の『ねぶた』(関東のお祭りだと山車(だし)というのでしょうか?)をお聞きしたり、お祭りがヒートアップしすぎて高さ制限がある時期があったり、喧嘩禁止令が出ていたり(笑)そのお祭りの盛大さを知るのでした。

そして帰路へ

帰りの新幹線まで時間がある時は、『白神』さんの事務所へ。東北新幹線 新青森駅の発車メロディを聞いたことがありますか?あのお囃子は『白神』の鳴海昭仁さんが制作された曲だそうで、私も到着時と発車時に聞きたいがために1本分早めにホームに行くようにしています。そんな白神さんの事務所でまた津軽弁のシャワーをたっぷりと浴びて、心豊かに帰路に着きます。上りと下りで曲が異なるのもまた粋ですね!

そんな白神さんの事務所でもたっぷりと津軽弁のシャワーを浴び、また青森へ訪れたくなる新しい情報を入手して帰路に着きます。

ありがとう青森、また今度!

新幹線はコンセントが付いているので携帯の充電も安心です。撮り溜めた2泊3日の動画を振り返りながら帰ります。日も暮れて、外も見えませんから、ひたすら振り返りです。顔から火が出るほど恥ずかしい動画が沢山、この話はいずれまたしたいと思います。

2泊3日の青森旅もこれでおしまいです。この度でも多くの方々にお世話になりました。ありがとうございます。お礼は、いつの日か奏者としてお返しできたらと思いつつ。

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