令和4年度芸術文化振興基金 助成対象活動に採択されました

この度、当法人のらくご@鶴川公演が、独立行政法人日本芸術文化振興会 令和4年度芸術文化振興基金 助成対象活動に採択されました。

申請書類の提出は昨年11月。書類を作成しながら「多分ダメだろうな〜」と思っていたので、採択されて結構驚いています。

ダメだと思った理由は、
①コロナ禍で、これまで以上に助成を取りに行く法人や団体が増えること。
②中核者に堂々と「私は実演家です」と言える人間がいないこと。
です。

①は、皆さんもなんとなく想像がつくと思います。2020年から続く新型コロナウイルス流行の影響で、来場者は確実に減っています。チケット代も値上げせざるを得ず、その影響でさらに来場者が減るという悪循環に陥っている状況です。

こういう時に資金面の助成があるのは、ありがたいことです。今年度の文化芸術団体への補助金には、文化庁の「Arts for the future!」略して「AFF」(この補助制度は昨年もあったので、今年はAFF2という名称なっています)もあり、ほとんどの法人や団体は、そちらに申請を出すと思います。なので、すぐに潰れたり、会自体がなくなったりする可能性は低いですが、それでもチケットが売れないと、会の存続は危ういです。

いくら助成や補助があったとしても、お客さまにお越しいただけることが一番ありがたいことです。当法人のように、小さな規模のホールで活動しているところは、チケットの売れ行きは死活問題です。内情は、満席でトントン。例え今すぐに新型コロナウイルスが収束したとしても、お客さまがいきなり戻ってくるとは思えません。それでも、いつでも戻ってきていただけるよう、コツコツ会を続けていく。落語好きの裾野を広げるには、良い立地で開催していると思っています。都心で開催している会との違いは、「近隣の方にお越しいただける」ことです。落語初心者が足を運びやすい会にして、同時に当会で落語に親しんでいただいた方が、寄席や他の会に足を運んでいただく。鶴川落語会の目指すところは、こういうことです。こうして少しでもその界隈に貢献できたらと考えています。

②は、申請書を作成しながら気付いたことでした。申請書類に中核者の実演家としての略歴を書く欄があり、中核者=私(今野)であることが、大きな問題でした。

まず、実演家とは何ぞや?という疑問が生じます。もちろんご自身で演じる方は実演家ですが、他にも演出家、プロデューサー、舞台監督も実演家にあたるとの記載がありました。

私は、どれにあたるでしょう。「席亭」という項目はありません。当法人はNPO法人で、理事(株式などの営利法人で言うなら、役員にあたります)に実演家は入れにくい現状があります。なぜなら、NPO法人には「理事に報酬は支払えない」というルールが存在するからです。(裁判の判例もあります)なので、私も他の理事も、報酬は受け取っていません。給料は出せますが、毎月お給料と言えるほどの金額が支払える資金的体力はありません。(今年度は、私が少々給料を受け取っていますが、この収入のみで生活するのは到底無理な金額です。)NPO法人と今回の助成金申請の書類の相性の悪さよ・・・と思いました。

それでもなんとか言葉を尽くし、申請したからこそ、今回助成対象に採択された現状があります。申請前の個別説明会でもこの件は問合わせ、助言もいただきました。嘘や盛りはいけませんが、現状をしっかり説明して、活動の理念や目標を明確にすることが大事だなと思いました。

お客様には、一昨年以降からのチケットの値上げで、ご負担をおかけしており、本当に申し訳ございません。更なるお願いで恐縮ではございますが、是非鶴川落語会に足をお運びください。感染防止に関しては、できる限りの対策を行なっております。ホール内は、人間の呼気に含まれる二酸化炭素に反応する換気システムが10〜15分ごとに作動するシステムになっております。

特に近隣の方にお越しいただきたいです。もちろん、遠方からの来場も歓迎ですが、最寄りの鶴川駅は小田急線各駅停車しか停まらない駅です。目安として、新宿から新百合ヶ丘まで快速急行を利用、そこから2駅各駅利用で25分〜30分程度かかります。あと、若い方にも是非お越しいただきたいと思っています。U22(22歳以下の方)対象の割引チケットもご用意しております。今後ともご贔屓のほど、よろしくお願い申し上げます。

最後に、4月8日(金)より発売開始の、遊雀・萬橘二人会のチラシを貼ります。
是非、お越しください。心よりお待ちしております。

6/4遊雀・萬橘二人会チラシ


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