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「カルテットⅡ」という名前の創作オルゴールで、セガ『Quartet』を鳴らしてみる②

前回、オルガニート「カルテットⅡ」を購入して、セガ『Quartet』の曲(Quartet Theme)をそれなりに鳴らすことはできたのだが…。

カルテットⅡでは鳴らせる音階が足りず、肝心のベース抜きという、なんとも物足りない形になってしまったのだった。そこで今回はベース込みで鳴らそうと思う。


手回しオルゴールを追加購入

鳴らない音は、鳴らせるもので鳴らすしかなかろう。
というわけでちょっと反則気味だけど、買ってしまったよ。音域の広いオルガニートを、追加で。

「Wingostore」というブランドの30弁オルガニートだ。30弁というのは30音階を鳴らせるということ。カルテットⅡに比べて音域も広く音階も多いのだ。これでベースを鳴らして、カルテットⅡと合奏しようというのが、今回の目論見。

※という計画をTwitterでセガのO成氏にしたところ、「カルテットじゃなくなったw」と云われてしまった。いやいや、『Quartet』はマルチプレイのゲームだから、これでいいんだよ!(詭弁)

Windostore 30弁オルガニート。
本体+穴あけ器+カード10枚+サンプル1枚。

Wingostore30弁とカルテットⅡとを比較してみると、構造はほぼ同じだが、さすがに大きくて重い。細かい作りも上質だ。カルテットⅡは歯車が樹脂製なので、回すと「キュルキュル」とイヤな摩擦音がするのだけれど、Wingostore30弁の歯車は金属製で摩擦音もない。いいな、これ。

カルテットⅡとの比較。大きくて重い。

そして肝心の音域・音階。音域は4オクターブで、その内1オクターブ半は#音・♭音も鳴らせる仕様。うん、十分だ。

これだけ音階があればOK。

そしてもうひとつの利点。楽譜カードがロールで売られているのだ。カルテットⅡでQuartet Themeを鳴らしたときは、セロテープで繋げまくって3.65メートルもの長いカードを作ったわけだが、そんな苦労は全く不要。しかもお値段は(ちょっとお高いとはいえ)リーズナブル。最高かよ。


ベースを打ち込む

前編でカルテットⅡは同一音符の連続が苦手と書いたが、同じ構造のWingostoreも同一音符は2マス以上の間隔を空けないと鳴らない

同一音符の間隔が狭すぎるので、この譜面では鳴らない音が出てしまう。

で、ご存知の通りQuartetのベースは16分音符がめちゃめちゃ連続しているので、上画像のように1マスを16分音符にしてしまうと鳴らない音が出てしまう。ならどうするのか。2マスを16分音符の長さにするのだ。

同一音符は2マスの間隔をおけばしっかり鳴る。

これで音はちゃんと鳴るんだけど、その代わり、テープの長さは倍になる。ベース以外が3.65メートルだったから、その倍…だいたい7.3メートルぐらいになるだろうか。面倒だなあ。
しかも、回す速度も倍にしないと同じテンポにならない。うわあ、難易度高えな。

1枚のA4ケント紙で4小節分のカードしか作れない。

あと、これだけ長いと、穴開けミスをしたときのダメージがデカいので、ロール紙の楽譜カードも調達はしたけれど、そちらに穴を開ける前にケント紙でテストをしておく。いわゆるデバッグってやつだな。いにしえのゲーム開発では、音符データをEP-ROMに焼かないと曲が聴けなかったそうだが、それと同じ感じだ。

というわけで、めちゃめちゃ時間を費やして、ついにデバッグ版のベースができたよ。
(マイクを立ててないんで、音が悪いのはご容赦を)

たぶん、次回、完成!
…のはず!

(次回をお楽しみに)

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