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旦那さんが発達障害(ADHD)だった話

こんにちは
つるこめまんじゅう🌀です。
今回は発達障害のひとつ、ADHD(注意欠陥・多動性障害)に関して書きたいと思います。

ADHDと診断されるまで

私の旦那さんが、このADHDと診断されたのが2年前のこと。娘が2歳頃だったかと思います。
私と旦那さんは当時同じ会社にいました。
私は産後6ヶ月で復帰、
交代で娘が保育園に入園するまでの残りの4ヶ月間旦那さんが育休を取りました。
産後の育休交代の話は今度また別の機会に書こうと思います。

当時、旦那さんの部署では男性が育休を取るなんて前代未聞
会社でもおそらく初めてでは?というレベルでした。
それが許されたことによる風当たりの強さもあったのか、
気づいたら旦那さんが職場に強いストレスを感じるようになっていました。
金曜日になると私は「明日からお休みだね!やった!1週間頑張った!」と思うのに、旦那さんは「ああ…また月曜日から仕事かぁ…」
これ、絶対心労溜まってる!
と思いました。

もともと彼のバックグラウンドとは全く違うフィールドで仕事していたというのもありますが、
とにかくミスが多い
集中力が足りない、
忘れものが多い、
やる気がないのではないか?
といったことは耳にしていました。

職場の人もどうしていいかわからなかったのだと思います。
今までの人は注意すればできたし、
身体で覚えてくれていたのに、と
完全に体育会系でした。
「どうしたら失敗しないか対策を明日までに10個考えて来い」
と言われたこともありました。

彼が疲弊していくように見えたので、(気のせいでしたが…涙)
私が心療内科への受診を提案しました。
鬱病のような診断がくだれば、しばらく休職できるかもしれないし、
ストレスの根源から離れることも大事なんじゃないかと思ったのでした。

すると…
結果、ADHDという診断でした。
彼の場合は手帳が発行されるようなレベルまでは行かず、グレーゾーン
注意欠陥がほとんどで、多動がない、
というものでした。
発達障害はグラデーションになっており、強いか弱いかで、程度は人それぞれです。
症状を見ると自分も何かの障害を持っているのでは?という気持ちになります。

ADHDって?

大人の発達障害って最近良く聞きますが、
正直それに関しての知識がほとんどなく、調べまくりました。
良く聞くのは対人関係で生きにくいASDでしたが、その症状にはたしかに当てはまりませんでした。
ADHDの特徴を知ったら、今までの「あれ?」ということが全部しっくり来たのでした。

ADHDの特徴は
は 話を聞けない
し 集中できない
さ 先延ばしをしてしまう
き 記憶できない
(ゆうきゆうさんの「漫画でわかる心療内科」より)

この障害からくる彼の今までのやらかしは数知れず…
・内定をもらって行くはずの会社の内定式に出席しなかったり(出なくていいものだとおもったらしい、始末書でなんとか内定取り消しを免れる)
・一人暮らしの時に光熱費払い忘れて止められたり(一度だけではない)
・これだけは忘れないで持ってきてね、という大事なものを忘れてしまったり
・車の運転中眠ってしまい廃車になる事故を、起こしたことも。幸い怪我人なし。
・大事な話していても携帯をいじりながら話半分空返事
・仕事で大変なミスをしても、どこか他人事で、どうしよう…などといった反省の色が見えない
・子供の保育園の荷物、布団袋にひとまとめにしたものを丸ごと玄関に忘れたり
・急に居眠りしたり
・え?それ今言っちゃう?みたいな事を普通に言っちゃう(空気が読めないというやつか、相手がどう感じるかの想像力が欠けているというか…)
他部署のポジションが高い方が気分を害されたそうで、後で私に直接文句を言いに来ました。
「めちゃくちゃ失礼な事言ってきた、あんなんじゃやっていけないよ」と言われました。

これら、ぜーんぶ彼の特性からくるものでした
彼の職場の上司にだけこのことを話したそうです。
その時の上司が
「それは全部障害のせいで、〇〇くんのせいじゃないじゃん」
と、言ったそうです。
あなたは神か、と思いました。
どうやらその上司、お子さんに障害があるそうで、色んなご苦労をされたとのこと。
こんなに理解してくれる人がいて恵まれているな、と思いました。
しかし、一緒に働く同僚やリーダーには話しておらず、話したところで、理解も得るのが難しいでしょう。
ちょうど転職活動をしてたこともあり、
すんなり他の会社に転職が決まり、彼は私の会社を後のしたのでした。

今でも元同僚の方が、旦那さん元気にやってる?と気にかけてくださり、
本当に恵まれていたなぁと思います。

話がそれましたが、ADHDについて、
男性から遺伝するそうです。
思い返すと旦那さんのお母さんもそういう気がある、
お祖父さんがそうだったのかもしれません。
そして、自分の娘にももしかして、と感じる事があります。

もしかしてわたしはカサンドラ症候群?

2人目の妊娠中、彼のもつ特性のせいで、妻であるわたしに大変な事が降りかかるのでした…

子供が1人の時は、忘れものも、うっかりも、私がなんとかカバー出来ていたんです。
でも妊娠中、私も体調が万全でなく、辛かったり眠かったり、横になっていたり、自分のコントロールの範囲外でいつのまにか寝てしまうこともありました。
その時に子供は誰が見る?
自分だったら旦那さんがうたた寝していたら、自分が見るしかないので責任感で絶対に眠られません。
でも、旦那さんはそれも関係なく、いつでもどこでも寝てしまうのです。
私も仕事をしていたので、本当に大変でした。
家事も行き届かず、食事を取れない日もあり、洗濯も滞ったりと、
もう生活が成り立たなくなっていました。

悩みに悩み、精神的にも限界を感じていました。
それでも誰にも相談できませんでした。
自分のことならまだしも、
人のことなのに、こんなデリケートな話を本人でない私がペラペラと喋るわけには行かないと、そう思いました。
調べてみると、カサンドラ症候群というものに行きつきました。
発達障害の夫を持つ妻が陥りやすい心の病気だそうです。
誰かに相談しても理解されなかったり、吐き出せる場所がなく、溜め込んで精神的に落ち込んでいくものだそうです。

このままでは家族が崩壊してしまうと思い、市の相談窓口に電話をしました。
すると、適切な施設を紹介してくれました。
それは地域の障害者支援センターでした。

旦那さんには内緒だったので、妊婦健診のあと1人で行きました。
みなさん対応があたたかく、優しくて涙が出てしまいました。
結局は私の話を聞いてくれて、大変ですね、という共感をくださる、という感じでした。

このままでは生活が立ち行かない
そう思ったのですが、
仕事もできてる、お金もある、食事も取れる、睡眠も取れている、
それだけ、できていれば、生活が立ち行かないとは言わないそうです。

アドバイスとしては、
・旦那さんの心療内科受診に同行すること
・主治医の先生に困っていることを話してアドバイスを仰ぐ
・旦那さんの両親、もしくは母親に今までどうしていたか聞く
・睡眠障害が気になるなら睡眠外来を受診するのも手
等でした。

旦那さんの主治医に相談しましたが、
やはり障害のせい、と理解して受け止めて、工夫しながら上手く付き合って行くしかないとのこと。
旦那さんのご両親も、決死の覚悟で相談しましたが、
もう結婚している時点で自分達の手からは離れているという考え方なのか、
特に大きな問題として受け取っていない様子でした。

以前、義母さんが産後の手伝いで来てくださった時、
ちょうど旦那さんが風邪を引いて風邪薬を処方されていました。
義母さんが錠剤の一つ一つに日付と飲むタイミングを書き込んでいるのを見て、
母親にこんなことまでさせるぐらい大事にされて育ったんだなぁと思いました。
その時はまだ障害が発覚する前でしたので、後になって、こうして工夫して飲み忘れるのを防止したりしていたんだなとわかりました。

睡眠障害の併発?

旦那さんいつでもどこでも寝すぎなことにイライラする毎日でしたが、
ネットでいろいろ調べているうちに
実は睡眠障害の可能性が出てきました。
ADHDの人は集中できない、
けど没頭すると時間を忘れてしまい、気づいたら寝ずに朝に、なんてことも…
時間の管理が苦手な人が多いそうです。
夜ふかしからの寝落ち、毎日PCの前の椅子で寝てしまっています。
夜中変な時間にポテチを一袋空けてる時もあります。
早朝に起きて布団に入り、そこから朝は基本的にわたしが起こさないと起きません。
夜ふかしに関しては特に土日が一番酷く、土日昼間に寝てしまうのはこのせいでは?と思っています。

あまりにひどいので、睡眠外来を受診させようとしたところ、
睡眠記録を1ヶ月とって来てから予約して欲しいと病院から言われ、
産後だったので子供の授乳記録と一緒に取っていましたが、
1ヶ月、2ヶ月取っても、本人に行く気がなく、
特性の一つ、先送りにする、が発動してもう1年が経ちました。
ほぼ諦めかけています。

通院状況

はじめに行った心療内科にいた先生に引き続きお世話になっています。
アトモキセチン(ストラテラ)というお薬を処方され、ほとんど毎晩飲んでいます。
その薬を始めるのにあたり、最初は少量からスタートして、2週間ごとぐらいの通院でしたが、だんだん慣れてきたら1ヶ月ごとの受診にかわりました。
薬の量も症状や体調を見て段階的に増やしていくようです。

彼が言うには、頭の中にいつも霧やもやがかかった状態が、薬を飲む事でそれが晴れて、はっきり見えるような感じ、だそうです。
夜寝る前に飲んでいますが、飲むと眠くなってしまうそうで、夜ふかししている間に薬を飲む前に寝落ちして飲み忘れることも多いです。

薬の効能

ノルアドレナリンの再取り込みを選択的に阻害し、シナプス間のノルアドレナリンとドパミンを増加させ、神経の働きを強めることにより、不注意、多動・衝動性を改善するとされています。
ADHDでは脳の前頭前野における機能低下が不注意や注意の持続の困難を引き起こしているとされています。
(https://www.cocorone-clinic.com/column/adhd_01.htmlより)

副作用は悪心、食欲減退、腹痛、嘔吐、便秘、口渇、下痢、消化不良、口内乾燥、鼓腸、性欲低下など、また攻撃性(攻撃的行動、敵意の発現など)が起こることもあるそうです。

工夫していること

・スケジュールはすべてGoogleカレンダーでシェア
・アラーム機能やタイマーを使用
・保育園の忘れ物防止のため、持ち物リストを作成し玄関に貼る
・基本的に保育園の準備は私が前日夜にする。当日は中身の確認をする。(最近は娘が自分でやってくるようになってきてだいぶ助かる)
・忘れてもリカバリーが効くように予備を保育園のロッカーや車の中に置いておく
・鍵はいつも同じ鞄の同じ場所に入れるようにしている(わたしはtile mateというスマートタグを使っていますが、彼は使おうとしない…)
・提出物や期限がある物に関しては見つけたら直ぐに対応する、させる。直ぐに対応できない場合はやるまで毎日確認、急かす。
・旦那さん宛の郵便物も提出や支払いの必要がないか確認する
・大切な書類は専用のファイルを作ってあり、必ずそこに入れておく。(1箇所に集めてある)
・忘れないためには視界に入れておく事
・間違えそうな工程は自動化や間違えない仕組みを作る
・買い物のお願い事は商品の写真を添付してメールでリストで送る
・家事のお願い事で、注意して欲しいことは強調して伝える
・最低限できればラッキーオッケーという広い心を持つ
・子供にも親たちがうっかりさんだから忘れてたら教えてねと、理解してもらう。(お陰様でしっかり者に育ち、「まだシートベルトしてないよ!」「ケータイ忘れてるよ!」「水筒入ってないよ!」「明日お弁当だよ!」等、教えてくれます。頼もしいし、お母さん助かります)

すみません、長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

まだまだ勉強中で、
なんとか彼の特性とうまく付き合って行く方法を試行錯誤の毎日ですが、
同じような方が周りにいて、悩まれている方の少しでもお役に立てれば幸いです。
また、発達障害を持つ方に対して失礼な発言があったらご指摘くださいませ。

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