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不要

⚠️一部、精神的苦痛を含む可能性があります。
苦手な方は閲覧を控えてください。


・転職
・結婚相談所
・塾あるいは予備校
・投資やローン
・脱毛や整形手術
・ジム
・週刊誌

以上の単語を見て、皆さんは何を想像するだろうか。


これらは全て「首都圏の電車で広告が出されているもの」だ。

車内広告の形態は、非常に幅広い。

そして、皆さんは上記の広告から、どんな印象を持つだろうか。

私は「不要な不安を煽るものが多い」と感じる。

上記の広告は人々の心に「不要な不安」を生み出し、それを問答無用で感じさせるものだと思う。

例えば、20代半ばから30代の人が結婚相談所の広告を見ると、自分の結婚願望に関わらず「婚活をしないといけないのかな」と感じる(これは自分にも当てはまる)。

子を持つ親が、塾や予備校の広告を見ると「自分の子も塾や予備校に通わせないといけないのかな」と感じる。

自分の容姿に劣等感を持つ人が、脱毛や整形手術の広告を見ると「自分は容姿が悪いから、脱毛や整形手術で容姿を良くしなければいけない」と感じる。

このように、車内広告は私達に「宣伝されているものに対して、貴重な時間や大金を割かなければならない」ように感じさせる。

例え、それが絶対に必要ではない、あるいは無駄なものだったとしてもだ。

また、週刊誌の広告を見ると「自分が知らない場所で、そんなことが起きているのか」と感じることが多い。

週刊誌の記事は過剰に脚色されており、過激な言葉や性的な内容を平然と取り扱っている。

しかも、週刊誌の広告は原色を多く使っており、視界に入った瞬間に自然と目に付くように作られている。

週刊誌の広告は派手な色使いをしている。

週刊誌の内容を信じるのは良くないことだが、これも見るだけで「不要な不安」を感じさせる。

関西の大手私鉄である阪急電鉄は「週刊誌の広告は、公共交通機関に掲載するものではない」として週刊誌の広告を排除している。

一方、首都圏では、そのような配慮をしている鉄道会社は存在しない。

首都圏の鉄道は利用者が非常に多く、車内が空いている時間の方が少ない。

そして、通勤ラッシュに揉まれたり、残業して遅い時間に帰宅したりする人は、首都圏に多くいる。

首都圏の通勤ラッシュは、身動きが取れなくなる。

このような、ただでさえストレスが溜まる空間、ストレスが溜まった状態で「不要な不安」を感じさせられたらどうなるだろうか。

運良く座れたとしても、とても落ち着いた気持ちでは過ごせないだろう。

そうなると、動画を観るか、LINEで家族や友人、恋人と話すか、本を読むか、寝るくらいしかできないだろう。


自分は鉄道が好きで、ふと外の景色を眺めたくなる時がある。

しかし、自分が眺めている景色に、広告が「不要な不安」を差し込んでくることもある。

YouTubeで例えると、観たい動画の前にスキップできない30秒広告が流れてくる感覚だろうか。

自分はYouTube Premiumで広告を排除しているが、電車の車内広告は排除できない。

このような「不要な不安」はなるべく視野に入れず、どうにか少しでも楽な気持ちで生活できるようにしたい。

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