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知床から阿寒湖へ 〜阿寒バスの定期観光バス『知床釧路号』〜

私は基本的に運転するのが好きなので、広大な北海道の移動も車移動が多いです。
でも、ふと見かけた素晴らしい光景を撮りたいな〜と思っても、車は急に止まれないし。断念することが多いです。
今回、阿寒バスさんのバスツアーを体験させてもらって「撮りたい景色が撮りたい時に撮れる!」自由さが快適でした。

前回の記事はこちらからご覧ください⏬

阿寒バス定期観光バス『知床釧路号』

定期観光バス『知床釧路号』は、2022年7月16日~10月20日までの毎日、一人でも運行してくれるガイド付きの観光バスです。
予約制で3日前までの申し込みが必要です。

観光バスですが、乗車・降車場所が細かく設定されているので、他の交通機関との組み合わせも可能です。
自分なりのプランで計画を立てるのも楽しいですよね。

というわけで、前回の『釧路知床号』に続き、阿寒湖からは複路となる『知床釧路号』の工程を紹介していきますね。

知床峠

朝8:00にホテル前に迎えに来てもらい、知床峠を目指します。

じつは、知床地方はウトロまでしか来たことがなくて。知床峠は初めての場所です。
知床峠は標高738mと本州の山々と比べると低いのですが、北の気候は標高500m超えるぐらいで空気が一変します。
知床峠は急な登り坂になっていて、一気に登る峠道。道端の植物の変化が楽しい道です。

もやがかかった羅臼岳が神々しい!

峠に到着して、15分ほどの休憩があります。

8月とは思えないほどの寒さ!
冷蔵庫並みです。

この日はあいにく雲がかかってしまっていましたが、晴れていると国後島が見えます。

この峠は斜里町と羅臼町の境にもなっています。
境界線に立つって、なかなかないので、ついはしゃいでしまいます。

再びバスに乗り、峠を降りて行くのですが…道沿いににはなんと雪が!!

それもここだけではなく、何ヶ所かに根雪になっているところがありました。
さすが知床。

この道路を作る際は、雪との戦いがあったそうです。
一年の半分は雪に閉ざされてしまうところなので、工事がなかなか進まなかったんだとか。

開通したおかげで、知床半島を横断できるようになりましたし、この美しい景色を楽しむこともできます。
尽力してくださった方々に感謝です。

知床峠の羅臼側は風の通り道になっていて、その風のせいで樹木の枝が片側しか育たないんだそうです。
そんな厳しい環境でも逞しく育つ松たち。

木の半分は風によって枝が伸びないんだそうです

道の駅知床らうす

知床峠を越えて、次なる休憩スポットは『道の駅知床らうす』です。
羅臼は昆布漁が盛んな町、羅臼昆布が有名です。

羅臼昆布は味の瞬発力が高い昆布で、すぐに味が出るのが特徴なんだそうです。
赤茶色で、ヒレがついているのも羅臼昆布ならではなんだとか。

収穫した昆布は洗って干して、夜露で湿らせて丸めて寝かせてを繰り返すんだそうです。その手間暇が美味しい昆布になるんですね。

羅臼はイルカやクジラ、シャチなどがいるところでもあって、観光船に乗ると見にいけます。

ウォッチングクルーズは、その日によって出会える確率が変わってきますが、目撃情報があると嬉しいですね〜。

そして、ガイドさんおすすめだったのが、握りたてのおにぎり。
注文してから握ってくれるので、先に注文しておいてから売店巡りをするといいです。

バーガーもありました。

とっても気になったんですけど、ここにきたのが9:30
ホテルでしこたま朝食を食べてしまっていたので、お腹の余裕がなくて…次回の参考にと写真だけにしました。

お土産屋さんでも誘惑がいっぱい!笑
当日中に自宅に帰れるということもあって、なんだかんだで色々買い込んでしまいました。

特に茹でツブ貝!子供の拳ぐらいの大きさで1個¥100ちょっとはお得すぎでした♪

バスに乗り、北の国からの『純の番屋』を再現した食堂、【純の番屋】や、

シーズン真っ盛りの昆布漁を見ながら、次の目的地に向かいます。

野付半島ネイチャーセンター

半分は標津町、半分は別海町に属する野付半島。その場にいると実感は薄いのですが、上空からみると海に囲まれた半島になっています。

この野付半島の最大の特徴は、全長約26kmの日本最大の砂嘴(さし)であること。砂嘴とは、海流により運ばれた砂が長年に渡って堆積して作られた地形のことです。

じつは野付半島は、全体が地盤沈下を起こしており、やがてはなくなってしまう土地といわれています。そして、地面に海水が入り込んできているため、樹木が立ち枯れてしまっています。

この立ち枯れているのはトド松たちで、数年前までは立っている本数がもう少しあったそうです。度重なる暴風雨によって、年々その本数は少なくなってきているそうです。

この光景は『トドワラ』と呼ばれていて、この世の果て感が人気になっています。

この世の果てを思わせるような光景が広がってます。

トドワラまで行くには、野付半島ネイチャーセンターから徒歩30分ほどかかります。往復となると1時間。
効率よく行くには、トラクターバスを使うといいです。(片道 大人¥500)

行きはトラクターバス、帰りは遊歩道を歩いてくると、野付半島の自然の様子を満喫できます。

野付半島の遊歩道の両脇は原生花園が広がっていて、さまざまな野花を楽しめます。

エゾシカものんびりしてます。

野付半島ネイチャーセンターでの休憩時間は約2時間あるので、レストランで食事をしながらのんびりします。

12:55に出発して、中標津のバスターミナル、中標津空港を経由し、次なる目的地へと向かいます。

摩周湖第一展望台

摩周湖は来るたびに表情が違ってて、何度でも来たくなります。

『釧路知床号』で立ち寄ったときは雲の中に入ってしまって、真っ白で何も見えなかったのに、この日はうっすらと青空が出てました。
綺麗な光景!

摩周湖は標高が高いところにある湖ですが、結氷しない湖と言われています。その理由は湖の底が深いからで、深すぎると水温が下がりきらないんだそうです。

かつては世界一の透明度を誇った摩周湖ですが、流入・流出する川が無いため、自浄作用が低いんだそうです。ですが、不思議なことに川が無いのに、どんなに雨が降っても水位が変わらないんですって。
摩周湖には解明されていない現象が多くあり、それが神秘の湖と呼ばれる所以です。

摩周湖第一展望台の下の方には根釧原野が広がり、グリーンシーズンはこの景色もおすすめです。

摩周湖第一展望台での休憩時間は約30分あります。

摩周湖がある弟子屈町は、温泉熱を利用した果物栽培に力を入れていて、摩周ルビー(イチゴ)や、マンゴー、メロンなどが新たな特産品となっていて、さまざまな形で商品化されています。

ついつい目移りしちゃう…

景色と売店の商品を見ていると、時間があっという間に過ぎていきます。
摩周湖を後にして、JR摩周駅前を通り、次の休憩所の道の駅摩周温泉に向かいます。

道の駅摩周温泉

道の駅摩周温泉までくると、阿寒湖温泉はもうすぐなので気が緩んできます。
ガイドさんの説明がとても魅力的だったので、トマトが苦手なのについ買ってしまったプチトマト。帰って食べてみたら、今まで食べたどのプチトマトよりも美味しかったです!

ここでの休憩時間は15分程で、この先は阿寒湖温泉街の各ホテル前で順次解散となるので、2日間お世話になったドライバーさんとガイドさんと一緒に写真をとってもらいました。

ガイドさんの道々の解説がとてもわかりやすく、道東の魅力がまた理解できました。
道すがらに目に入るものを解説してもらえることで、なるほど!が増えるんですよね。覚えている限りメモをして、このブログに残してきましたが、じつはまだまだ書ききれないこともあります。
そこは、またおいおい機会を見つけて書いていけたらいいなと思います。

気さくな運転手さんのおかげで、バスの乗り降りがとても気持ちよくできました。そして、快適なバス旅が過ごせました!

道東は、移動距離が長いので車移動が必須な地域です。でも、せっかく旅行に来て車の運転をしたく無いという方もいますし、車の運転が苦手という方もいらっしゃると思います。

そういう場合でも、観光バスを使うとこれだけ満喫できるということを知っていただければ嬉しいです。

阿寒バスさんの観光バスは夏季・冬季とコースが変わります。
詳しくはホームページでご確認くださいね。


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