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レア度高めな阿寒湖の景色。ケアラシ(毛嵐)とフロストフラワーのコラボ風景

今季の阿寒湖の結氷は少し遅めで、年が明けてもまだ完全結氷になっていません。

結氷しないと氷上遊びができないので待ち遠しいと思いつつ、結氷しないからこその珍しい光景に出会えました。

ケアラシとフロストフラワーのコラボ風景です。

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そもそもなぜこの光景が珍しいかと言いますと、ケアラシ(毛嵐)は結氷すると見られなくなるもので、フロストフラワーは結氷し始めないと見られないものだからです。


ケアラシの発生条件
「ケアラシ(毛嵐)」は、大気の温度より湖水の温度が高い時に起こる「蒸気霧」のことです。冬の早朝、放射冷却で冷え込んだ朝にみれられる水面に立つ白い湯気のような霧のことをいいます。
(「蒸気霧」は天気を表す気象用語です。)
よく晴れて、厳しい冷え込み、そして無風状態という気象条件揃わないと見られない現象です。

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フロストフラワーの発生条件
フロストフラワーは凍った湖の上に凍った水蒸気が着くことで起こる現象です。水蒸気が折り重なっていくことで花のような形になることから「霜の花」とも呼ばれます。
マイナス10℃以下、よく晴れ、無風状態、そして透明な湖面にしか発生しません。雪が積もってしまうとその雪で埋もれてしまいます。

阿寒湖は「湯つぼ」と呼ばれる温泉が湧き出る場所があり、その場所は暖かい温泉が湧き出ているため、雪が積もっても溶けやすい場所です。なので、根雪になりにくく、雪が積もっても数日晴れの日が続くと湖面が透明になります。その場所に再びフロストフラワーが発生します。
(注*積雪がある中でのフロストフラワー見学はガイドなど、阿寒湖をよく知っている人と同行してください。湯つぼに落ちる危険があります。)

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発生条件が似ていますが、湖面が凍るか凍らないかでケアラシ、フロストフラワー、どちらも発生しないものです。

たまたま、気象条件が重なり、湖面が半分しか凍らない状態だったので、ケアラシ、フロストフラワーのコラボ風景が出現しました。

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地元の人でもこのコラボ風景はなかなか見られないそうで、レア度高めです。

自然の景色はお天気次第なので、必ずしも出会えるとは限りません。
だからこそ、その日その日の景色が大事だなと思えるのかもしれないですね。

道東の冬は寒さがとても厳しいところですけれど、この美しい光景出会えるかもと思うと、この厳しい寒さが待ち遠しくなります。
北海道に来て冬が大好きになった理由です。

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