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入山10日目 最初のヘリ日

入山後、最初の物資輸送のヘリコプターが飛んでくる日(通称 ヘリ日)。

山小屋で使う諸々の物資はほとんどヘリコプターによって運ばれてきます。

食糧はもちろん、発電機を動かす軽油、プロパンガスなどの燃料、受付で売るTシャツなどの売品、小屋や登山道で使う資材など。

そしてゴミなど山小屋で出た不用品を下界に下ろすことも同時に行われます。

最短2週間に一回の頻度でやってくるヘリ日は山小屋生活の中でもお祭りのように騒がしくなる日です。



まずはヘリコプターで下ろす下げ荷の準備。

使い切ったドラム缶等は前日に準備できるのですが、濡らしたくないもの、また生ゴミ等は外に放置するとクマが来てしまうので当日の朝でないと準備できません。

その他、生ビールの樽や段ボール、空き缶をヘリポートまで運んで積み重ね、
モッコと呼ばれる網で包みます。

1モッコにつき重さは数百キロ、これが3モッコは最低でも作ります。

この作業を朝の5時くらいから、運搬車の爆音を轟かせて各所からヘリポートへと荷物を集めます。

下げ荷を作り終えて朝食をとったあとに、ヘリが実際に飛んできます。

ヘリコプターからの荷物の荷受けをしつつ、
ヘリポートで荷物を受けたら倉庫に運びこんだり、冷凍食品はすぐに冷凍庫まで運ばなければいけません。

1回の輸送で数百キロの荷物が来て、今回はそれが5便。1トンを優に超える荷物を運びます。

これが普段の掃除や夕朝食の仕込みに加えて発生するのでヘリ日はお祭りなのです。


日によって天気が悪くなると途中で中断したり、別日に延期になったりします。

飛行ルート上に雲がかかると視界不良で飛べなくなるのですが、
山小屋周りが天気が良くても山麓のヘリポート付近が曇っていたらもちろん休止。


当日に1便だけ飛んで、残りは曇って別日なんてことも度々あります。
今回はストレートに5便来たので、非常にスムーズな1日でした。

つの

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