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無理ゲー社会を生き抜くために 10代の発達障害者に向けてたった一つのアドバイス


こんばんは、多動と申します。発達障害の30代女性です。

発達障害を持って生まれ、人生に何度も絶望しながらも、なんだかんだ中年期まで生き延びてしまいました。正確に言うと「死ぬ」ができずにズルズルと息をしていただけなんですが。

中年期まで生き延びてしまった発達当事者として、これからを生きるお若い発達障害の皆さんにたった一つの現実的なアドバイスを伝えます。
老婆心の戯言ではありますが、よかったら最後まで読んでいってください。



発達障害者は読解力をつけておくべし

結論。発達障害の10代の皆さんは今のうちに「最低限の読解力」を身につけておきましょう。
定型発達に擬態するスキルをつける、体力をつける、資格取得に励む等も良いと思いますし、心身のキャパにゆとりのある方はそれらのプラスαの努力をするのも良いと思いますが、とりあえず「最低限の読解力」だけは何が何でもつけておきましょう。
発達障害人生において最低限の読解力は必須になります。


日本の障害者制度は申請主義

もっとも大きな理由は、我が国の障害者制度が申請主義を採っているからです。
「申請主義」というのは、福祉サービスや支援を受けるためには、まずは申請をしなければならないというルールのこと。例えば、あなたやあなたの家族が福祉制度を利用したい場合、役所に行って「このような支援を受けたい」と申請します。その申請をもとに、役所の人が支援を提供できるかを判断します。

私は大人になったばかりの頃、とりあえず障害認定さえあれば、必要なサービスがパッケージのようにまとまってついてくると、役所の人が勝手にいい感じにしておいてくれるだろうと甘く見積もっていました。残念ながら、現実はそんな親切じゃありません。

こちらから申請しないと、サービスはやって来ないのです。税金や保険料は容赦なく取り立ててくるくせに、支払いをスルーしてたら鬼電話して督促してくるくせに、福祉の恩恵は申請しない限り知らん顔ってどういうことやねん!と役所に文句を言いたくなりますが、一度できてしまったシステムはそう簡単には変わりません。リアル社会でやっていくには、私たち当事者が申請主義をクリアしていく術を身につけるしかないのです。

障害認定が関係してくる支援や制度は多々あります。失業保険、障害者手帳、年金、自立支援医療、就労支援、生活に困窮している方なら生活保護など。これらは複雑怪奇な上に、役所の案内資料というのはほんとーーーーに分かりにくい。なんでこんなに堅苦しく書いてんの?ってくらい難解で頭に入ってこない。

発達障害という荷物を背負ってどうにか生きていくためには、この申請主義に適応していかなくてはなりません。役所の案内資料を読んで理解して、自分が使える可能性のある制度をピックアップするには、最低限の読解力が必須になってきます。


発達障害のデマ情報に騙されにくくなる

読解力をつけることは、情報を精査する力を身につけることでもあります。
現在、書物やインターネットには発達障害に関する情報が溢れていますが、それらは玉石混交です。中には「発達障害はサプリメントで治る」といったインチキ広告や、「食品添加物が発達障害の原因である」といった根拠に乏しい言説も見られます。
最低限の読解力を身につけ、信頼度の高い情報を探してエビデンスを確認できるようになれば、それらのデマ情報のカモにされてしまうリスクも避けられます。


読解力をつけるにはnoteが有効

では読解力をつけるにはどうしたらいいのでしょうか。国語の授業をまじめに受けてみる、新聞記事を読むなど様々な方法がありますが、手軽にできる方法としてオススメなのはnoteを続けることです。
noteは一つ一つの投稿記事が長文の傾向があり、読解力を鍛えるにはうってつけです。無料で読める記事も沢山ありますし、何よりもnote民は民度が高いのでSNSトラブルに巻き込まれる可能性も低いと言えます。

私は元々Twitter民だったのですが、数年前にnote民も兼ねるようになってから読解力が多少ついたように感じられます。
かつては一日分の新聞に目を通すだけでもヘトヘトでしたが、今では新書も読めるようになりました。成人した私でも読解力が向上したので、お若い皆さんであればなお向上が期待できると思います。
ぜひこれからもnoteを続けることをオススメします。