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マーケティングの始まりを難しくしているもの

ステキな商品やサービスを開発して、さあそれを届けようとなった時に「で、どうすんだっけ?」ということになってしまうことはないでしょうか。いわゆる”集客施策”です。
今回はなぜマーケティングが難しいのか、特になぜ”最初に何すればいいかわからん”となってしまうのかを自分なりに考えてみました。

多すぎる選択肢

まず最初につまづくのが、”選択肢多すぎ問題”です。
マーケティングは無限の可能性がある反面、選択肢が多すぎて何すればいいかわかんなくなるんですよね。

単純にメディアだけ考えても「テレビ」「ウェブ」「新聞」「雑誌」「ラジオ」「屋外広告」「チラシ」など様々。
メディアへの載せ方も「広告枠を買う」「PRで露出を狙う」「インフルエンサーとコラボ」「オウンドメディアを持つ」「SNS等のプラットフォームで自ら発信」など手法がいくつもあります。
さらには、そこで”何を言うのか”もしっかり考えないといけません。「自社商品(サービス)の特徴を言えばいいの?」「いやいや、ターゲットの課題をちゃんと認識させないと魅力が伝わらない」「まずは企業の想いの方が大事なんじゃないの?」などなど・・。

これらが掛け算で存在してくるから、「いやもう、どうすればいいの?」となるわけです。

領域ごとの深い専門性

次は、それぞれのチャネルや手法に専門性が求められる”マニアックさ大切問題”です。

上にあげたそれぞれ1つ1つをちゃんと実施していくには、かなり深い”知識”、”経験”、”ノウハウ”、あるいは”人とのつながり”が必要になってきます。大げさに言えば、その1ジャンルで仕事人生を完結させる人もいるくらい。

私の専門はデジタルマーケティングですが、その1ジャンルだけ取ってみても、「SEO」「サイト制作」「広告掲載」「SNS運用」など大きく切り分けてもいろいろあるし、例えば「広告掲載」では検索連動型やバナー広告、動画広告のノウハウ、さらに媒体毎の特性を掴んでクリエーティブに反映させる・・とか、もはや沼です。

これらをマーケティングを実施する立場から見ると、“思いつきや付け焼き刃でやっても、結果が出づらい“ということになります。(あくまで“出づらい“であり“出ない“ではない。)
深い専門性が必要なことも、マーケティングを難しくさせる要因の1つです。

それらを統合する必要性

そして、先にあげた「深い専門性」に加えて、ある程度のマーケティング規模になってくると全体としてそれぞれの領域で何をするのか、という”青写真描かなきゃ問題”が出てきます。

これは、まあ最悪やらなくても問題はないのですが、全体での効率化をしていくためには必ず必要だと私は思います。
「それぞれの領域でそれぞれが最適にやっていく」という状態だと、部分最適はできても全体最適ができていない状態になります。その結果何が起こるかというと、

「あっちとこっちで言ってることが微妙に違う」

「あっちのクリエーティブはスマートだけど、こっちのクリエーティブは泥臭い(トンマナが異なる)」

「あっちでこうゆう表現をしてるなら、こっちではその受け皿としてこうゆうことをした方がもっと良かったんじゃないの?」

と言ったような、「整合性がない」「全体で見ると顧客を取りこぼしている」みたいなことが起こってしまいます。

これを最適化するには、全体への知見がある人がそれぞれの領域のプロとやり取りしながら青写真を描いていく、という業務が必要になるのですが、残念ながらそんなことができる人材は非常に貴重で、広告代理店の中でもエース級の人材として引っ張りだこになっていると思います。

広告代理店に依頼するにはある程度の金額が必要

ここまで挙げてきた3つの問題、特に規模の小さな会社においては自前でクリアするのは難易度が高く、外部の協力を仰ぐ必要が出てくるかと思います。ですが、外部にお願いするにはある程度のまとまった金額がないと受けてはくれないという”結局は金”問題です。

上記の3つの問題を総合的な観点からプランして、実行までしてくれる外部委託の筆頭はやはり広告代理店でしょう。(コンサルティングも選択肢に上がると思いますが、特に”実行”まで協力を仰ぐなら広告代理店が選択肢の筆頭です)

※私は広告代理店出身ですが、この辺りの一気通貫したサポートはやはり広告代理店が優れていると思います。お金がかかるのと、優れたプランナーや営業がつくことが前提ですが。

しかし、広告代理店はメディアの手数料、もしくは時間単価で換算するフィーで収入を得ており、稼働した社員の人件費を担保するには、どうしてもまとまった広告出稿や、高単価のフィーを払わないと仕事を受けづらい状況にあります。


以上4点、他にもマーケティングを実施していく上でつまづくポイントはたくさんありますが、今回はこれからマーケティング施策を始める人がつまづきそうなポイントをまとめてみました。

「じゃあどうすればいいの?」という疑問に対して。元も子もない話ですが、『その企業による』につきます。。「いや、ふざけんなよ」と感じるかもしれないですが、本当にその企業によるんですよね。どうゆう市場なのか、競合はどうなのか、現状の認知度は?、価格は?キャッシュフローは?など企業や市場の状態が様々なのに、画一的で成功する型なんて存在しないというのが私の意見です。

ただ、「手法」として画一的なものはないですが、「考え方」についてはある程度フォーマットはあるのかと思っています。
その辺りの詳細は次回に書く予定ですが、さわりだけ。

①今の課題を明確にする
マーケティングファネルを作成し「どこが自社のビジネスに最も影響を与えるか」を見極めることにリソースを費やす。
※マーケティングファネルとは、顧客が自社の商品やサービスを買う・継続するまでに、どのようなステップで辿り着くのかを整理してどのステップにどれくらいの人がいるのかを見るものです。

②何をやらないかを決める
「やった方がいいこと」と、「やらなければいけないこと」の間には天と地ほどの差があります。①で見つけた“最も影響がある施策“にリソースを費やしそれ以外ものもはやらないという勇気を持つことです。
私の経験した限り、やらないことを決める勇気のないチームは、最初はいいのですがやがて疲弊して全体のパフォーマンスが下がっていきます。

世の中には、結構こういった悩みを持っている担当者はいるんじゃないかなと思っており、将来的には、こういった悩みをもっと気軽に相談できるビジネスをやれたらなと思っています。

それでは今回はこの辺で。拙い文章を最後まで読んでくださりありがとうございました。

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