春。

3/27は外に出た。近所をすこし。30分ほど。

桜を撮って、走って、撮って、両親に見せるために。

私にとって、桜は特別な花だ。

春の景色は好きだけど、人付き合いが苦手な私にとって、春の訪れは、つらく苦しいもの。賑やかな朝より、静かな夜が好き。団体より個が好き。だけど、桜は、好きだから、そこをモチベーションに、自分を鼓舞して、今年も生きよう。なんて。

朝陽が昇るホーム。電車から見える景色。

通学路の春の風。春の声。春の色。

校門からの桜並木。膨らむ蕾。中庭。舞う花びら。

すこしよぎるだけで、心が軽くなる。

がんばろうとは思わないけど、足は進む。

そうやって、家事や介護、育児との両立をして勉学に励むことで、奨学金をもらって、良い循環を巡らせ、また明日へ。

うるさくて苦手な夏。落ち着く秋。耐える冬。

また、億劫な春。

繰り返して繰り返して。

それでも、桜が好きだから。

だけど、この２年、そう心が踊ることなく。

まるで花見が、夏の海を見ているかのような。

もう、来年の春を、見たいとは思えない。