私のもの。


一昨日の夜かな、母が、

「ミレービスケットの蓋が開かない」と言って、頼ってきた。

母は昔からミレービスケットが大好きで、

このコロナ禍のお供として、大きなケース入りのミレービスケットを5つ買った。もうすぐ全部なくなるので、また買うことになると思う。

近頃は体調管理のため、食べなくていいものは避けようと、菓子類を我が家から抹殺していた。

だけど、昨年末あたりから、母が禁断症状を訴え始め、えびせんと、ハッピーターンと、ビスコと、カントリーマアムと、ミレービスケットを通販で購入した。(なんでだよ)

まあ、健康的に過ごせたから、いらない脂肪が随分減った気がする。

以前、私が、主治医に、「ちょっと痩せた方がいいから、一年間だけ、好きなもの一つやめてみて。」と言われて、コンビニやスーパーのレジ前で買う黒糖まんじゅうを禁止したら、一年後、十キロ痩せたことがある。(どんだけ食べてたんだ)

だから、この菓子類禁止も、きっと大きく体質を変えたはずだ。

なのに、なのに、母はミレービスケットにご執心。

まだ、身体に良い方かな?と、見守っている。


話は戻るけど、そう、ミレービスケットの蓋が、開かなくてね。「開けて」って言うから、必死に開けようとしたけれど、思いの外固くてびっくりした。母は、これまでの4つを自力で開けてきたはずだけど、「なんか今は力が入らないから。お願い」と言う。食べたくて、食べたくて、可哀想な気がしたから、ボールペンとか色々使って、がんばった。手が痛くて、皮が切れるかと思った。

カチッと音がして、嬉しさ半分、達成感半分で勢いよく蓋を回した。

すると、驚きのスピードで、私の腕の中から、ミレービスケットたちが奪われていった。「最後まで開けてあげようと思ったのに」と、私が呟くと、母は、

「いいの」「開けたときの喜びは私のもの❤️」


なんだろう。


なんか、ほんと、子どもなんだな。笑

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