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田圃道、真っ暗闇……

田圃道、暗い暗いこわいね
足元とぽつぽつとある街灯真っ暗闇
たぶん合ってる道なのに不安が襲う
怖いから少し早足で歩く
あんなに夕陽が綺麗だったのに
山に落ちていってしまって
放送が聞こえてきた
ゆっくりとした無機質な声

 「こちらは〇〇市放送です。行方不明の男性がいます。年齢60代、頭髪白髪、身長165cm、服装グレーのズボンに白いシャツ、見つけたら〇〇警察まで連絡お願いします。」

 急に怖くなった。次の放送はわたしになるんじゃないか、
「行方不明になった少年の特徴は••••••」そんな放送が流れたらと想像すると鳥肌が立つ。

 合ってると思っている道は間違っていて、ぐるぐると迷う。田んぼに落っこちてもう家族と会えなくなる。走って進んで行ったらやっと見慣れた場所に着いた。ゆっくりと後ろを振り返り安堵の笑みを浮かべる。

 迷子になったあといつも思うのは狐に化かされたのかと思う。あの暗闇は茂みはなんだったのか、僕は街灯に集まり踊っている蛾をぼんやり見ながら考える。あそこは異世界だったんじゃないか、頭によぎるか馬鹿馬鹿しいなとひとり笑う。帰路の道、何を食べようか考えながら歩くのは楽しいね。やっと安心する。


この作品は同人で没になった稚拙な作品です。テーマ性は気に入っているのですが、力が及ばず駄作になってしまいました。

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