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私と推し事(Ⅱ)

 ご無沙汰です!所にも寄りますが世間一般的には年度も変わって新生活スタートの時期に突入された方も多いのではないでしょうか。社会人は年度末や年度初めにいろいろ面倒事があるので一社会人として働く人々のつらい気持ちは大変良く解ります...。
 そんな中、私の最推しである「ナギナミ」は本年3/31の生放送をもって活動休止となり、新年度のスタートは文字通り「出会いと別れ(但し後者が主)」を物理的に経験する形での幕開けと相成りました。気持ちとして様々思うところはあれど、ファンの1人として推しの決断を受け入れるという貴重な経験でした。「推しは推せるときに推せ」という言葉がこれほど胸に響いたことはないでしょう。私の人生に「推し」という概念を生じさせ、「推し事」を提供してくれたナギナミについて、自分の中での整理をする意味でも前回のプロローグに続いてここまでに至った自分がナギナミファンになった経緯などを書き連ねて行こうと思います。
 前回の記事からの続きとなりますのでまだの方はそちらを読むとこの記事の内容がわかりやすいかと思います。こちらも併せてご覧下さい。

はんなま系Vtuber「ナギナミ」との出会い

 前回、Twitter上で見かけたツイートをきっかけにVtuber「ナギナミちゃんねる」の発見に至った私。当時Vtuberは「バーチャル世界の住人」であるが故に現実世界に干渉するようなリアル企画(料理等の手を使ってリアル世界と干渉しないとできないような内容)をいかにして表現もしくは体現をするかという壁にぶち当たっていた時期で、実際に行うとしてもカメラを使って写すわけにもいかず、「見える人には見えるなにか」に触れて企画を行っている様子を撮影するに留めるのが精一杯というところであったように記憶している。
 そんな中、ナギナミちゃんねるが行ったのは、その常識をぶち破る「リアルに真っ向から干渉する企画を行う」事だった。業界としてはまず無い新しい挑戦であり革新的な要素であったことが、私がナギナミに没入するきっかけのひとつでもあった。代表的な企画が「はてなボックス」に代表される「罰ゲーム企画」であった。

 メタなことを言うようではあるがVtuberには所謂「中の人(演者)」というものが存在しないのが通説であり暗黙のルールのようなものの為、このような手を出すという試みはVのリスナーにとって賛否両論あったということも事実。しかしこの革新的要素はリスナーを驚かせ、ファンを獲得する大きな要素となったことは言うまでも無く、後にツイッターなどでも取り上げられ「手が出せる意味分からんVtuberがいる」という話題性を生んだ。
 そしてなにより大事な「ビジュアルの良さ」という点も私がナギナミを好きになる要因の一つであった。2人のイラストはアニメ化もされた人気漫画「この美術部に問題がある!」の「いみぎむる」先生が担当。いみぎむる先生の画風が好きであったこともあって後に知ったときは驚いた。
 加えてそもそもナギナミ2人の仲が良い(てぇてぇ掛け合い)ことも推せる要因のひとつだった。てぇてぇとかわいいは世界を救う(持論)。そのうち万病にも効くようになるで(確信)。
まとめると
①革新的「はんなま」という要素
②ビジュアルの良さ(かわいさ・かっこよさ)
③癒やし要素(声の良さ・てぇてぇ成分)

私からするとこの欲張り3点セットはナギナミを好きになるには十分すぎる材料だった。
 もともとYoutubeでは普通のYoutuberの動画を視漁ったりする程度だった私が、推し事の為にチャンネル登録やアカウントを設定しコメントをするようになるまでに時間はかからなかった。こう見えてハマると歯止めがきかなくなるタイプだ。

「ナギナミしか勝たん」時代

 その後もナギナミちゃんねるはリアル世界でのロケを数多く行い、「恐怖ロケ」「キャンプ」「船釣り」「脱出ゲーム」「ダイビング」沖縄関連では「水族館ロケ」「街ブラ」、さらには「冬コミ参戦」、「朝ノ姉妹ぷろじぇくと×北陸ロケ」など多岐にわたって活動してきた。
 私はというと動画投稿や生放送の告知がある度に心を踊らせ、その為に仕事を早く終わらせなくてはと躍起になる等、会社と自宅を行き来して休みの日はほぼ寝るだけでYoutubeに現実逃避しての繰り返しだった自分の生活に少々の変化が見られるようになった。グッズを購入したり、ファンコミュニティに入って見ず知らずの同志と交流したり、スーパーチャットを送ってみたり、トークイベントに参加してみたり。公式ファンクラブやメンバーシップ設置の折は速攻で加入したり。
 自分で稼いだ金銭の使い道が変わり、「何時に配信があるから」と時間の使い方が変わり、次第に「推し」中心の生活へと変わっていった。次第に何のために働いているかわからないような毎日が、推しのためにと活力のある人生になっていった。
 Vtuberが普通のテレビタレント等と決定的に違うところは、反応が「すぐに」帰ってくること。配信者と直接Twitterなどでリプライが帰ってきたり、コメントなどで本人と感謝のやりとりの交流ができることが挙げられるだろう。ニコニコ動画などでもそれは出来ていたが、Twitterのトレンド入りをすることやスーパーチャットの金額でランキングが出来るようになるなど配信者のステータスの変化が配信者の活動をYoutubeにシフトチェンジさせる要因になったのかもしれない。
 ナギナミ好きの「ナギナ民(ファンネーム)」を名乗るようになってからの自分の没入っぷりはすごかった。内心「ナギナミしか勝たん」と思っていた部分もあり他のVtuberには目もくれず「ナギナミを広めたい」「ナギナ民と推し語りがしたい」という新しい欲も芽生えていった。
VR02への参戦時にオリジナルソング「クロスエメラルド」が発表され、ライブイベントが行われたときの盛り上がりは何物にも代えがたいものがあった。このほかに2曲を加えて合計3曲のオリジナル曲リリースが行われ、ナギナミの本格的な音楽活動が始動していった。

広がるセカイ

 そんな中で1周年とライブイベントを迎えた後にナギナミは他のVtuberコラボを積極的にしていった。それによって私自身も他のVtuberの配信にも興味を持つようになっていった。

 私は比較的「推し」へのハードルが高く設定されている部分があり、「推し」と認知・宣言するまでにかなり吟味の為の時間を要す。それは既存のメンバーやコミュニティへの迷惑にならない(一生懸命推し事をしている方のために軽率に推さない/ミーハーにならない)ためということもあるし、何より推しが多いと自分がその為にと身を削る(配信アーカイブ巡回などで疲れてしまったり)結果にならないようにという自己防衛の部分も大きい。また、得るものが大きい普遍的価値をもったものは失った時の悲しみが大きいことも判っているつもりだったからだ。
 Youtubeがオススメとしてあげてくる動画もV方面が多くなったこともあり、見漁る量も自然と増えていった。

バーチャル推し電WAでの宣言

 何度か行われていたイベントではあったが、2021.5月の回でバーチャル推し電WA(Vtuberと直接お話ができるイベント)にてナギナミとはじめて直接ナギナミと話す機械を得た。

 そこでかねてよりやってみたい推し事があることをナギナミに話してみることに。それは自分で描いたナギナミのファンアート「凪波あーと」の投稿である。正直もともと自分は絵心がある方では無かった。「トレスから入るならできるかもしれない」という淡い期待もあり、ファンとしての自分の新たな挑戦だった。その為にはデバイスを購入したり、操作方法を覚えたりという若干のハードルがあったが、「環境が整ったら真っ先にナギナミを描かせて頂く」という宣言をし、後に引かない決心をつける意味もあった。ナギナミは2人とも「ありがとう、投稿待ってるよ」と温かい言葉をかけてくれたことを覚えている。
 その後はファンコミュニティの有識者の協力を得てデバイスを購入し、トレース絵を作成することから絵の練習を始めた。投稿の際にもナギナミから反応をもらえることが嬉しく、励みになっていった。
 一番力を入れて作成したのは2周年記念のお祝いアートだった。

ナギナミあーと2周年

節目の記念であることもあり背景や構図にもこだわり、自分の中でも力作の自負があった。はじめて自分の凪波あーとが紹介されたのも2周年記念のあーと紹介配信だった。

 はじめての紹介後も定期的な節目等にあーとを投稿するようになり、同志と進捗を確認&通話をし合いながら作業をしたり、同時視聴をしたり、他のVtuberの情報を交換したりと楽しく充実した推し事LIFEを過ごしていた。
その頃一方のナギナミは内向的(ファン向けコンテンツの充実)ではなく外交的アプローチでコラボの回数を増やして行き、新規ファンの獲得を目指して行った。

転 ~恐れていた事態~

 「ナギナミはいいぞ!」「ナギナ民はあったけぇぞ!」「こんな時間が長く続けばいいのに...」そんなあったかい推し事満喫LIFEも2022年の年が明けて間もなく、とある日を境に一変する。

ツイートが投稿されると同時に約3.5万人のナギナ民に衝撃が走った。「まさか...」「そんなはずは...」字面からして前向きな告知で無いことは見て取れた。しかしナギナ民にはどうしても「とある二文字」が頭をよぎってしまう。ファンができること、それは「推しを信じて待つ」ことだった。
そして2022年1月20日 20:00。運命の瞬間、固唾を呑んで見守るナギナ民に告げられたのは、受け入れ難い現実であった..........

(今回はひとまずここまでです、続きは次回...)

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