複数の内定で迷った時、大切にしてほしいこと
前職でキャリアアドバイザーをしていた頃、複数の内定を貰われた方から、どちらを選ぶかという相談を、何度も受けてきました。
同僚のなかには、比較できるようにエクセルシートを作成し、点数をつけて整理するよう、助言しているアドバイザーもいました。
ですが、私は比較シートの作成をあまりおすすめしていません。
今日は、複数の内定で迷った時、大切にしてほしいことについてお話しします。
こんにちは、つなぐの田熊です。
人材紹介会社で5年経験をしたのち、2022年11月に株式会社つなぐを設立。
現在は企業のダイレクトリクルーティングや、SNSブランディングの立ち上げを伴走しています。
複数の内定で迷った時、最後は以下2点を大切にして、決めてほしいとお伝えしています。
「正解を選ぼうとしない」
「もっとも情熱を注げるか」
(どの選択肢を選んだとしても、転職理由は解決できる前提です)
理由は、私の実体験から、正解よりも直感で選ぶ方が、後悔しない選択につながると考えているからです。
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27歳の秋。
メーカー営業を4年半経験した私は、「モノや組織に頼らず、自分の力で価値を提供できる人間になりたい」と考え、転職活動を始めました。
その結果、最終的に2つの内定を頂くことができました。
1つめは、外資系大手保険会社の、法人向け損害保険の営業職。
5年間で経験と実績を積むことができれば、独立することが可能。地元の鳥取にも戻ることもできる。
拠点のトップの方も、何人も育て上げ排出してきた実績の持ち主でした。
自分の理想に近い、条件も揃っている内定でした。
2つめは、30人規模の人材紹介会社のコンサルタント職。
業界最大手R社出身の敏腕社長が立ち上げ、拡大を図る為にはじめて未経験の採用を始めたところ。会社の情報は調べてもほとんど出てこない。口コミもない。
ただ、社長の話には共感することばかり。仕事もやりがいに満ちている。
両極端な2つの内定だったので、相当迷いました。
迷った理由には、内定を頂いた当時、お付き合いしていた彼女がいたことも関係しています。
私は岡山、彼女は北海道の遠距離。お互いの将来についても真剣に考えていたため、条件の良い方を選ぶべきかなという思いと、やりたいことも捨てきれない自分もいて、なかなか結論を出せませんでした。
そこで、彼女に電話で相談することにしました。
👨「どっちがいいと思う?」
👩「うーん…。さときは、どうしたいの?」
その返答を受けて、ハッとしたんです。
彼女の返答の裏には、「私が決めていいの?」という想いがあったと思います。
私は、重要な決断の責任を、彼女に押し付けようとしていたんだなと、深く深く反省しました。
そして、覚悟を決めたんです。
正解を選ぶのではなく、やりたいことを正解にするんだと。
そして、外資系大手の内定を辞退し、人材紹介ベンチャーへ内定承諾のご連絡をしました。
入社日に人事の方が「ぜったい辞退されると思ってた!」と笑いながら喜んでくれたのを覚えています。
入社してからは、怒涛の毎日を過ごすことになりました。早朝から深夜まで必死に働いても、なかなか結果につながらない。9ヶ月連続で目標は未達。失敗したかな、向いてないし辞めようかな、と思うことも多かったです。
でも、社長をはじめ周りの方々に支えてもらい、なんとか苦難を乗り越えることができました。
そして入社から5年後に、当初の目標にしていた独立・起業を叶えることができたんです。
あきらめずに乗り越えることができたのは、「正解と思う方ではなく、自分で覚悟を決めて、情熱を注げる選択肢を選んだから」だと思います。
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どちらの内定を選ぶか迷った時、口コミサイトを調べたり、知人から内情を聞いたりと、色々と情報収集することはもちろん大事です。
集めた情報をシートにまとめて、比較するのも有効かもしれません。
でも、最後は自分の内側から、答えを決めて欲しいと思っています。
選んだ選択を正解にするんだという決意と責任を持つ。
起業してからは、意思決定の連続です。
「さときは、どうしたいの?」
妻が教えてくれた大切なことを、これからも大事にしていきたいです。
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