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自己PRが「補欠」でも、就活は乗り越えられる!

こんにちは、株式会社つなぐの田熊です。企業の「中の人」として、ダイレクトリクルーティング、SNSブランディングの立ち上げ支援をしています。

今日は、就活や、転職の面接などで自己PRが苦手な方にとって、少しでもヒントになれば、心が軽くなればと、私の就活エピソードをお話させていただきます。

私は小3〜大学3年まで、13年間野球をしていました。
ただ、全盛期は小6(笑)。キャプテンを務め、3番ショートで活躍したのですが、中学では8番セカンド。高校ではレギュラーになれず引退。。もう野球はこれまでかなと、大学ではバスケットボールサークルに入りました。

バスケサークルはメンバーも多く、ワイワイと楽しかったのですが、目標もなく、どこか物足りなさを感じていました。夏休みに入り、サークル活動も少なくなってきた頃、胸にしまっていた「レギュラーになって試合で活躍したい」想いが蘇ってきたのです。友達が誘ってくれた縁もあり、再び硬式野球部に入部しました。

目標はレギュラーになること。とにかく練習に打ち込みました。もともと体が細く、バッティングでは目立つことができなかったので、自主練でも守備練習。スローイングを強化するために、いろんな体勢からネットに向かって、何球も投げ込んだのを覚えています。夏の合宿では、練習中に短パンから汗が滴るほどでした(ただの汗っかき)。

その成果もあり、2年の夏の大会で、8番ショートでレギュラーになることができたんです。

3試合でヒットは1本だけでしたが(汗)、守備ではエラーなし。微力ながらチームに貢献できて、本当に野球が楽しかったし、うれしかったです。

ただ、その喜びも束の間。その数ヶ月後に入部した新人に、あっさりとレギュラーを奪われてしまいます。

その新人は、山口の強豪校でレギュラーを張っていた子でした。俊足、強肩、強打。叶うスキルがひとつもありませんでした。悔しいですが、スポーツには努力で超えられない壁が存在します。

レギュラーを守ろうと焦ってしまい、練習試合でも強みにしていた守備でもエラーが目立ち、翌春にはその子がレギュラーに定着。

もう辞めるか・・。オフが明ける頃にはそう考えていたんです。でも、野球部に誘ってくれた友達が怪我をしながら、チームのために懸命にプレーする姿を見て、「自分だけ抜けるのは勝手すぎる。何かチームのためにできることがあるはず。」と、3塁コーチャー(攻撃中、3塁ベースの後ろで腕をブンブン回す人のこと)を務めることにしました。

3塁コーチャーの役割は、2塁ベースを回り走ってくるランナーに対して、ランナーが見えない情報(ボールはどこにあるのか、相手選手はどこに投げようとしているか)を元に、ホームへ進む、3塁でストップ、など指示を出すことです。

正確に指示をするためには、選手一人一人の足の速さ、走塁の上手さをインプットする必要があります。また、見えない情報から指示を出すので、選手から信頼してもらうことも大切です。

そのため、日頃の練習からレギュラー選手とコミュニケーションを取ったり、観察したり、ミーティングで積極的に発言したりと、プレーでは目立てないのですが、チーム員に信頼してもらえるように行動しました。

そして、自身の最後の大会となる春のリーグ戦では、不動の3塁コーチャーとして(泣)、全試合で役割を全うしました。チームも優勝には届かなかったものの、私立大学もいるなかで2位の成績で終えることができました。

試合では活躍できなかったんですが、チームのために自分がなにができるか、考え、行動する。その大切さを学べたと思っています。

そして、リーグ戦の終了とともに野球部を引退したのですが、目の前に現れた「就活」の2文字を前に焦りを感じ始めます。レギュラーで活躍もできていなかったので、「何もアピールすることないぞ…」と。

英語力を身につければなんとかなるかも!と思い立ち、アルバイトを複数かけもちしてお金を貯め、シドニーへホームステイに行くことにします。400点にも届いていなかったTOEICの勉強も始めました。
そこでなんとか語れる経験を積み、TOEICのスコアも650まで伸ばし、これでなんとかなる!はず…と就活に挑みました。

しかし、就活はそんなに甘いものじゃありませんでした。

就活対策のセミナーやイベントで、身につけた英語や、短期で留学費用を稼いだアルバイトについてアピールするも、「なんでやろうと思ったの?」「それをどう生かしていきたいの?」という質問に答えられません。。

そこで先輩に相談し、過去の経験を振り返っていくと、先輩が目を丸くして「いい経験してるやん!」と野球の3塁コーチャーのことを褒めてくれたんです。

「え?だって補欠ですよ?」私も驚いて目を丸くしました。

「いやいや、これだけ田熊くんらしさが出ているし、挫折を乗り越えた経験なんだから、絶対評価してもらえるって。」と背中を押してくれました。

この先輩の一言のおかげで、自分に自信を持つことができました。そして本番の面接では、「泥臭く組織に貢献する力」をアピール。無事にグローバルメーカーに内定を頂くことができたんです。

人事の方からも、「自分で考えて、行動する力を感じたよ」とフィードバックをもらえて嬉しかったのを覚えています。

つい自己PRと聞くと、「周りの方が出せていない実績を作らなきゃ。」と、結果ばかりに目が入ってしまうと思います。
でも、大事なのは「自分らしさが伝わること」だと考えています。困難にぶち当たった時に、どう考え、どう行動するのか。そして、周囲にどう貢献したのか。

もし当時の私と同じように、「自分には何も実績がない」と自信を持てない方も、きっと大丈夫。まだあなたらしさがアピールできるエピソードに気づけていないだけです。

ちなみに、自分らしいエピソードが見つかると、それを活かせる仕事は何かと、業界選びもしやすくなります。今、私が企業の「中の人」となり、採用や、ブランディングの支援をしているのも、この時の経験や価値観がつながっています。だから楽しく、やりがいを感じながら働けているんだと思います。

これからも「自分らしさ」を大事にしていきたいです。

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