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わたしと金継ぎの出会い

私が金継ぎと出会ったのは、30代前半のことです。ちょうど結婚して、大好きな夫のために料理を作り、一緒に食事を楽しむようになり、美味しいはもちろんですが、盛り付けや彩り、器にも凝り出した頃でした。この時に器に興味を持ったことで金継ぎとの出会いが始まっていたのでした。

初めて行った陶器市

器にこだわり出した頃、友人に誘われて栃木県益子町で5月に開催されている陶器市に行くことになりました。見切れないほどの器がたくさん並んでいて心が踊ると同時に、たくさんの人でめまいが・・・。でも、素敵な器を買って夫に喜んでもらうんだという使命がありましたので、汗だくになりながら私たちの食卓にマッチした器を探しまわりました。
お魚用にはコレ、おひたし用にはコレとお気に入りの器をいくつか買い、器の重さで肩を痛めながら実家に帰りました。(私の実家も栃木県でせっかくなので帰省しました)

器を宅急便で送ったら割れちゃった

実家に到着し、父母に今回買った器たちをお披露目して満足していましたが、これをまた東京の家に持って帰るのかと肩を落としていたところ、父が『そんな重いんだったら送ったらいいんじゃない?』と。父の提案により、宅急便で送ることになりました。実家にあるバスタオルやら新聞紙でぐるぐる巻きに器を厳重に梱包し、配送。
そして、さあ東京の自宅で使うぞとワクワクしながら、ダンボールを開けると・・・なんと、お魚用の長皿が1枚割れているじゃないですか。2枚お揃いで買ったのにと、悲しみに暮れました。

器をどうにか直したい

こんなに労力をかけて買ってきたお気に入りの器。それに2枚一緒じゃなきゃ意味がないと思い、必死で直す方法をインターネットで検索しました。『皿・直し方』、『器・修理』・・・色々言葉を変えて検索していると『諦めないで、復活、簡単に、金継ぎ』と気になる言葉が飛び込んできました。私は「金継ぎ?」って何だろうと思い、初めての言葉に期待と不安を感じながら金継ぎについて調べ始めたのです。これが、わたしと金継ぎとの出会いです。これから、こんなにハマってしまうとは、この時の私は知りませんでした。


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