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【行為障害と非行のことがわかる本 2020/6/7】


本の概要

問題行動を起こす 
・捉え方の発想の転換が必要 
  問題行動をする≠攻撃的。
         ≠障害があるから仕方がない。
         ≠わざと人を傷つけて喜ぶ意地悪な子。
  =本児なりの精一杯の防御行為。被害者意識が強い。
  =相手の気持ちを考えるのが難しい

 1.行動を起こす必要性を低下させる
 2.究極の目標は、子ども自身が社会の中で自分なりの居場所を
   見つけて、人生を楽しめるようにすること。
 

対処方法


1.感動体験が意欲を引き出すきっかけになる。
  「うれしい!」「楽しい!」「素晴らしい!」
2.約束を守る練習をする。数秒から数分で終わる課題を定期的に
  できれば、約束指導になる。(区間を区切る、本児との同意のもとに
   決める罰則は用意するが、実際にはなかなか到達しないようにする)
3.人形やぬいぐるみにもできることは、課題としない。
  個別の時間は長く取り過ぎない。集団の場面では個別が活用しにくい
  ことが一因。
4.ダメという禁止を言う前に、うまく言っていた時を褒める。
  徐々に褒める回数を減らしていく。
  視線を合わせてにっこりでもOK
5.叱責、注意をする場合は、事前に通告する。それで気づくことに
  よって、自ら制止の可能性も。(●●さん今から叱りますよ)
6.否定的な言葉を繰り返すのではなく、肯定的な部分に着目して
  投げ返す。(自己イメージの改善)
  

集団ってなんだろう


子どもの目になる
レッテルをはるのではなく、あたかも自分が感じているように感じとる

形だけの集団=豆腐集団
心が深く通じあい、個と個がひびきあう集団=納豆集団
イメージの深まりと共通化
お互いに同じところにいるが、バラバラのあそびをしている。
それぞれの世界が独立していて、関わりがそう深くない。
自我の芽生え、自己実現、その周りの人とのかかわりの中で
うまれてくるもの。
大切な物だから欲しいという主張は、自分を外に表すことであり、
物への強い愛着心でもある。

自己主張の強い活力の旺盛な子どもが、友達関係をつくるには、
もっている活力を十分に発揮させること。そしてその力をありったけ
出せたという満足感を得させつつ、友達と一緒に活動できた喜びを実感
させていくことが大切。

相手を認めるためには、まず自分の力が発揮され認められる充足感を得ること。楽しい集団というのは、子どもたちの活力(創造活動)によって支えられていくものである。

感想

本の感想をnoteにあげるのは初めてです。正直、自分のメモのようなものだったので、投稿するか悩みましたが、記録として残しておきたいなと思ったので、あげました。

放課後等デイサービスで障がい児と関わる中で、感じることは目の前の問題行動に着目して、それを抑制しても意味がないということ。
どの家庭でも、子ども一人では生きていけません。子どもをとりまく環境、大人の愛着の形成方法の違い、育ちの違いが、障がいを生むこともあります。これは、デイサービスでだけ、取り組みを強化しても同じ。1番長い時間一緒にいる大人、住環境でも取り組み、協働で働きかけていくことで、問題行動は抑制されていくものです。

問題行動があった時、まず、大人はその一点に集中しがちですが、いったんは受け止めましょう。そして、そうした言動をした背景、要因を考え、自分一人でどうにかしようとしないこと。たくさんの大人と連携してじっくりと子どもと関わることです。それが、1番遠く見えて1番近い解決方法だと感じました。

2020/10/17 記


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