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写真展「scene」ベクトルが外に向かった

写真展「scene」の振り返り。
今日は、今回の個展の目的についての一考察。(固い)

今回の個展開催を決めたのは3月初旬です。実は、その時点ではすでに4人展の開催を決めていました。その展示に向けて、本格的に撮影を開始したのが2月になってからです。
その時点では、まさかその1か月後先に世界が一変するなんて思ってもいなかったわけで、すでに決まっていたテーマをイメージしながらちょこちょこ撮っていたんですね。

そんなある日、仕事で初めて訪れた街があり、せっかくだからと仕事が終わってから、街中をふらっと歩くことにしました。

東京といえど、どことなく昭和を残しているその街の佇まいが無性に心に響いてうっとり。カメラを構えながら、ぞくぞくとしてきたんです。なんだか、撮らずにはいられない!みたいな高ぶりを感じて。
そして、とある光景に出会ったとき、私の中でバチッと弾けるものがありました。

何年も写真を撮り続けていた中で、おそらく初めて味わった感覚。

毎日毎日、当たり前に生きている日常の中に潜むドラマ。

そのインパクトに震えました。


「在るがままでいる」と、今はだれもがそう口にしています。だけど、それは、

どこにいても。
だれといても。
何をしていても。

といった、あらゆる視点においてもいえることが大事なんです。


見慣れた日常の美しさを写真に納めることで、そんな気づきの一端を担いたい!と思いました。

当たり前の日常にあるドラマを人々に感じてほしいと願いました。

目の前の日常の尊さを感じてほしいと願いました。


これが、今回の個展のスタートになりました。

自分の世界を広げたいという、自分のための目的が、初めて外に向かったのです。
私が私が、のベクトルが、外に向かいはじめました。


いつもありがとうございます。いただいたお気持ちは、写真家として、表現者として、もっともっと突き進むための糧として大切に使わせていただきます!