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【観劇記録】宝塚星組『1789ーバスティーユの恋人たちー』②

こんにちは!
今回はキャスト毎の感想を書きま〜す!📝

※本公演・代役公演の感想はこちら💁‍♀️
よろしければご覧ください〜

ではでは早速いってみよー!
ホームページに載ってるキャスト一覧順です


キャスト毎感想

◾️ロナン・マズリエ…礼真琴

素晴らしかった!!!
まずはこの一言に尽きます。

私は礼真琴さんがトップになった暁には1789再演を!!と長年願っていたオタクですので、東京でようやく冒頭琴ロナンの『肌に刻み込まれたもの』を初めて聴いた瞬間から涙が止まらなくてですね………(クソデカ感情オタク)

歌も振付もほぼ初演と変わらなかったので、
「アァ!!この曲琴ちゃんに歌って欲しかったヤツ〜〜〜!!!!!」だとか
「アァ!!!この振付を琴ちゃんで見られるなんて〜〜〜!!!!!」だとか
いちいち感動が止まらなくて最高でした(大満足)
ロクモ・赤黒に続き、こんなにもフレンチロック・ミュージカルがハマるスターが他にいるか、いやいない。
フランスのミュージカルは『歌を魅せる』に重点を置く事が多いとの事でそれはもちろんなんですが、歌を通じた感情表現が卓越しているのが琴ちゃんだなあと思いました。

琴ロナンには、ピュアな少年とやさぐれた青年、そして包容力のある大人らしさ・男らしさという一見相反する面が共存していて。
そこが最大の魅力だなと思いました!
個性一点張りではなく、彼のルーツや性格・影響を受けてきたものを踏まえて様々な面を見せてくれるからこそ、ロナン・マズリエという人物が立体的に見え、「フランス革命の時代には本当にこんな人がいたのかもしれないな」と思わせる説得力がある。

印象的だったのは『自由と平等』で、悲しみを滲ませた表情をしていたこと。
革命家への怒りより、裏切られたかのようなショックが大きい。
『肌に刻み込まれたもの』もそうなのですが、琴ロナンは全体を通して、怒りではなく悲しみが行動の起点になっているなと思いました。
これまでのロナン役の方は、怒りを起点にして役作りをされる方の方が多い印象だったのでとても新鮮!
そしてロナンがラストに歌い上げる曲が『悲しみの報い』、なんですよね…。
琴ちゃんの"ロナン"という役の解釈の良さ〜〜〜〜〜!!!!!


自分が感じてきた悲しみが起点だったロナンが、ラストにその報いとして『愛し合う自由が約束された』『愛と平和に満ちた 輝く世界』を優しく歌い上げるの…ほんと…ヤバ…………………………(情緒ヤバ)

◾️ オランプ・デュ・ピュジェ…舞空瞳

私の勝手なオランプという役の解釈に、1番しっくりくるお芝居をされていたのがひっとんです!!!
泣いた!!!!!

『目の前の壁にぶつかりながらも必死で生きてる』、『不器用だけどそれしか生きる術がない』、強くもいじらしい、そんなオランプ。

序盤、王妃の密会現場でのラマール、ロナンとのやり取りは、オランプは至って真剣なんだけれども側から観るとくすっと笑えるコミカルさも絶妙で素晴らしかった〜!
(ロミジュリに続き、イケコはひっとんの良さを引き出すのが上手いなあ〜!!感謝!!!)

お芝居が観るたびに進化していた聖堂での『この愛の先に』〜『許されぬ愛』の流れ、そして2幕終盤の王妃との別れの場面は、毎回グッとくるものがありました。
ひっとんの心で感じたことをそのまま舞台で表現するお芝居が大好きだと改めて実感しました。

可憐さの中に強い炎のような、信念のあるひっとんのオランプ、最高〜〜〜!!!

◾️ シャルル・アルトワ…瀬央ゆりあ

初見時、正直掴みどころのない印象を受けました。
というのも、アルトワを演じた月組初演の美弥様・帝劇版の吉野さんの役作りはどちらも物凄くインパクトがあり、それと比べてしまうとせおさんのアルトワは一見何を考えているのかが分からなかったのです。

ですが、数回観るとこの「わからなさ」がせおさんのアルトワなんだと、ハッとさせられました。
明らかに異質で違和感を感じるのに、何も起こらない、気持ち悪さ。(褒めてる)
1幕、機会を伺うように粛々と王妃の身辺を探り、2幕からは野心を剥き出しにして兄を追い詰めていく。
最後の『全て賭ける』は、二手も三手も時代を先読みし野心の為に動いたアルトワが、最後に自身の"運"に賭けてゾクゾクと身震いするような表情をされていて、演技力に痺れました…せおさんにしかできない新しいアルトワ像。
衣装が1幕は黒基調→1幕ラストから赤基調に変わる、アルトワの野心が表面化したような変化も好き。
my初日→楽にかけて、1幕と2幕のメリハリがより強くなってたのも良かったです!

前方席に座った時にアルトワ伯の香りを嗅いだ時にすっっっごく妖しくも惹きつけられる香りがしてやられちゃいました…

◾️ カミーユ・デムーラン…暁千星

代役公演の前後で、かなりお芝居が変わったありちゃんのデムーラン。

代役公演前は『自由・平等・博愛』の理想、そのもののような革命家。
デムーランの存在そのものが人々の希望の光になったのだろうなと思わせる、天使のような屈託のなさで。とても優しい。
その光ゆえに影=現実が見えておらず、『自由と平等』でロナンの地雷を踏んでしまうのも納得の役作りでした。
「僕は君を兄弟のように迎えてやったつもりだ」と傲慢さがナチュラルに出てしまうところ、ロナンに詰め寄られると恐怖と戸惑いの表情で後退りするところも好きでした。

代役公演後は理想を追いかける、地に足が着いた若き革命家に。
光というより炎のような、熱さのある人物になっておりガラッと印象が変わりました。
『武器をとれ』では、底から突き上がるような力強いありちゃんの歌声と、市民達を先導するデムーランのパワーが重なって、舞台上に熱風が吹き荒れているかのようなエネルギーが伝播しているのを肌で感じて。

月組初演でフェルゼンを演じていた可愛いありちゃんが、こんなにも立派になって…
公演期間中にありちゃんのファフォブを買ってしまうほど沼ったことを告白致します…
うたちリュシルとのバランスも最高!ありうた可愛い…


◾️ マクシミリアン・ロベスピエール…極美慎

この公演で最も「頼もしくなったな〜!!!」という成長っぷりを見せてくれた方が、きわみくんだったのでは!
きわみくん=可愛いのイメージだったのですが、彼の演じるロベスピエールは、100%格好いいだった。
『誰のために踊らされているのか?』、かっこよかったな〜〜〜!!!

この作品で描かれている時代から少し先の未来、デムーランとダントンをギロチンにかけ、恐怖政治を行う人物であるという片鱗が見られる、ピリつきや底知れなさを感じられるところも好きでした。

私の好きなきわみロベピの台詞は『革命の兄弟』の前の「いいか?ロナン」です(何の報告?)
幸運にもきわみくんお誕生日公演に観劇でき、アドリブで琴ロナンとありデムーランにお祝いされてたロベピくんは、にこにこで可愛かった〜!


◾️マリー・アントワネット…有沙瞳

本当に素晴らしい、集大成でした。
ギャンブル漬け、フェルゼンとの恋に明け暮れた天真爛漫な少女のようなマリー。
陶酔するような表情で高らかに微笑む『全て賭けて』、尊過ぎて泣けてしまった。

王太子が死にこれまでの自身への後悔に苛まれ、家族への愛・王妃としての自我に目覚めたマリーが、消えないフェルゼンへの愛を葬り『フランス王妃として人生を全うする』と決意する姿も、1つひとつのお芝居が丁寧で繊細だからこそ、マリーはこの決断ができたのだなと伝わる。

『神様の裁き』、曲の最後に向かってクレッシェンドしていく様が、マリーの意志の強さのようで…その時の後ろ姿がとても印象的でした。
マリー・アントワネット役が、有沙瞳さんで本当に良かった。

◾️ ラザール・ペイロール…輝月ゆうま

圧倒的な存在感と威圧感。
月組初演でかわいいトゥヌルマンだったまゆぽんが、新公で演じたペイロールを再び演じてくれたエモさといったら!
公演期間中は拷問の話題で持ちきりでしたね(文章にすると物騒過ぎる)

『武器をとれ』後の『パリ市街』のナンバー、静かに淡々と、されど大きな力で市民をねじ伏せていくペイロールの姿は、何回観ても鳥肌が立ちました…怖すぎて。

個人的に、リップの色が艶っぽくてとても好き笑

◾️ ジョルジュ・ジャック・ダントン…天華えま

初めて見た瞬間、大人の色気ダダ漏れ過ぎて変な声出ました(笑)ぴーちゃん、いつそんな大人の包容力身につけたの…!!!(息絶え絶え)

大胆で大らかで、他人の気持ちも汲み取れる人徳者。けど、何故か女にフラれてしまう砕けた部分も垣間見える絶妙なバランスで。

私はぴーダントンとほのかソレーヌのカップルが大好きなのですが、サイラ前向き合っている時は微笑み合っているのに、あすなろ抱きした時のぴーダントンは顔に不安を滲ませていて。
この戦いの先に自分達が理想とする未来は本当に待っているのか、自分が死んだらソレーヌを悲しませるのではないか…。
そんな不安を抱えながらも、ソレーヌにはその姿を見せまいとするぴーダントンが素敵で、愛おしかった…。

やっぱり私は、ぴーちゃんの繊細な、不安や寂しさ、悲しみ等の弱い部分が垣間見えるお芝居が大好きです。

◾️ ソレーヌ・マズリエ…小桜ほのか

ずっとずっと、下を・地を見て生きてきたんだろうなと思わせる、そんなソレーヌ。
私の1番好きなソレーヌは帝劇版ソニンソレーヌなのですが、彼女に近い役作りでした。

悲しい時は思いっきり泣き、腹が立っている時は思いっきり怒る。
生きるために、生きる人。
帝劇版にある、ソレーヌのパン屋襲撃の場面があったなら…!と何度も思いました。

ほのかちゃんの高音美声を封印し、力強く地声で歌い上げる『夜のプリンセス』、そして『叫ぶ声』は彼女の新境地のようで、目撃できて幸せでした。


◾️ オーギュスト・ラマール…碧海さりお

歴代ラマールさんと比較すると、お堅めの役作り。
オランプが引き合いに出されるとすっとこどっこいが出てきちゃうけど、仕事は確実にこなしていそう。
これまでのラマールさんは「アルトワ様は何故3人を直属の秘密警察に…?」感があり面白かったのですが、さりおラマールさんならせおトワさんが選出されるのも納得です。

代役公演後、もえかラマールに触発されたのか初見時に比べるとかなりコミカルになっていたのも楽しかった!

◾️ ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン…天飛華音

初演、そして帝劇版にはあるマリーとのデュエットが今回カットに。
台詞のみで表現しなければならず、印象に残りにくいかな…と思いきや。
私の心に大きな爪痕を残していかれた…!!!

正直、かのんくんがこんなにも心でお芝居する人だとは思ってなかったです。
毎回、声を震わせながら亡命を促すフェルゼンのお芝居に感情が揺さぶられて涙が…。
かのんくんのお芝居は真っ直ぐで嘘がなくて、とっても素敵だなと思いました。

次はバウ初主演作品ということで…彼女の成長がますます楽しみになりました!!


やっぱり長くなってしまった!
好きな場面やもっと書きたい人もいるけど、このへんで☺️
星組1789、最高〜〜〜〜〜!!!!!

ここまで読んで下さり、ありがとうございました!

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