カラカラのお話
たまにすごく自分にガッカリして
でも、そうだよな、と思い直す。
何を自分に期待していたのだろう、と。
でも、そんな瞬間さえももうなくて
カラカラと音がするだけの日々。
そこで音を鳴らしているのは
干からびた自分の化けの皮だろうか。
怒りもなければ喜びもない。
ただ自分の形をしたブリキの人形を
吊るした糸で操っているだけ。
作られた笑顔で人を抱きしめ
決められた台詞を今日も吐く。
泣く時はどうするんだっけ。
雫を書き足すんだったかな。
おかしいな。
これでは笑いながら泣いてるな。
もう、うまく思い出せないや。
カラカラ、カラカラ、笑い泣き。
カラカラ、カラカラ...
でも、いつしかこれも消えて無くなる。
そうしたら、声も出さずに、笑い泣き。
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