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大河ドラマ「光る君へ」第二十四話「忘れえぬ人」所感

「ありのままのお前を、丸ごと引き受ける」

 いいなぁ、こんなこと言われたら結婚するよ。まして蔵之介さんのイケボで。百年の恋も冷めて、愛してくれる人と家庭を作ろうと思える。要するに、愛されているんですよ、まひろん。どうして「忘れえぬ人がいても」なんて言っちゃうんでしょうか。それなのに「よい。それもお前の一部だ」と即答。かっこよす。ほんまかっこよす。道長の「北の方でなくとも心はお前だけだ」よりずっと心掴まれると思うのは私だけでしょうか。
 宣孝さまが、為時パパのお友達で、俳優さんたちの年齢もあってか「めっちゃやばいロリコンおやじ」みたいに言われてますが、んなら光の君どうなるのよ。宣孝さま、実際いくつくらいなのかしらん。円融帝末期には六位になっていますし、上の息子隆光は九七三年生まれ。この時十八歳くらいとして(九五五年生まれになって計算しやすいから)、紫式部の生年が九七〇年から九七八年の間。年の差は最大で…何歳?二十三歳差?。まだ宣孝さまはまだ四〇代後半ですよ。それにしてもまひろ、「宣孝さまだとそれ(嫉妬)もなく、楽に暮らせる」って、失礼千万。

一条帝、愚帝に転落。中宮定子の傾国妃が決定的に。

 まぁ、これがあったから彼が賢帝として歴史に名を残していないのでしょうね。道長も大変だわ。
 まず、母君詮子女院さまの病を言い訳に大赦を決行。定子のために伊周・隆家を都に戻したいがため、というのは誰の目にも明らかですが、一応陣定に丸投げして且つその陣定では「都に召還すべし」とは誰一人言っていないのに、都に帰すことを即決定。意見は聞いたでしょ?その上で朕が決めたのだ。ってなもんよ。史実でも、道長の政治が本格化。これなら仕方ないと思わせます。
 政治の実力もある民への慈悲も持っている本来立派な王の筈なのに、妃のことになると前後不覚になってしまって手がつけられない……一番厄介なパターンじゃあございませんか?楊貴妃がいい例でしょう。玄宗皇帝だって彼女を愛しすぎる前は賢帝だったのですもんね。よくここで天皇制終わらなかった。道長が謀反すれば、終わってもおかしくなかったのに、摂関政治としてあくまで天皇を戴いたことで、一条帝期が無事済んだと言っても過言ではないのでは?道長、えらい。
 ドラマにかえりますと「(伊周・隆家の処分について)道長に止めて欲しかった」だとぉ?道長、斉信のことを愚痴っている場合じゃないよ!帝が赤ちゃん返りしちゃったんだから。公私の別を忘れてますよ〜。
 全て、定子ちゃんのため。ですから、最後に「わがままだ」と言っても定子を戻そうと頑張ります。これがなかったら、たとえ伊周たちを戻したとしてもそこまで愚帝には見えないかもしれないのですが、同時進行しちゃったから「兄弟を赦したから、中宮もいいでしょ?そっちが本命なのだから、早く早く」感がすごかった。残念です。ホイホイ出てくる定子中宮さまも……まぁ、この人はこういう人だよね。残念ながら一条帝は好きだけど、そのことより自分が大事。実家が大事。
 「波風など、たっても構わぬ」という一言で、詮子女院さまも道長も「あかんな」と思ったと思いたいです。案の定、帝が政務を疎かにし始めました。ドラマ的には「道長が政治を主導せざるを得ない」状況を作ったのかもしれませんが、案外史実に近いのかも。この後、彰子ちゃん入内でしょ?
 そして、急成長の行成。職御曹司案は秀逸でした。中でも「他の女御さまたちのお顔も立ちましょう」という発言。今まで誰も口にしなかった一言。救いですわ。

乙丸!さわさん!

 乙丸、まひろに忠誠を尽くしてきたわけをついに語りました。そう、この人もいたんですよね、あのとき。録画をよく見ると、ちやはママが刺される直前にぶっ飛ばされています。そう、まひろだけでなく、あの場所にいた全員にとって大事件だったわけで。二十年も経って、ようやくそれに気づきますね。どう言えばいいのか、穿った見方をすれば、これが貴族のお考えだということです。「身分に縛られない世の中がいい」などと言いながら、一番近くにいたはずの乙丸の心の傷には気づかなかったまひろ。「自分の思っている自分」とはかけ離れています。
 さわさん……モデルとなったお人と同じ運命をたどってしまいました。あのくるくると表情の変わる明るいお人にもう会えないのかと思うと悲しいです。お手紙に添えられた筆の儚いこと……(泣)。あれは史実にある歌のようで。さわさん、あなたの歌は千年残っていますよ。
 とにかく、この二人の出来事がトリガーとなって、まひろは結婚を決意?

その他

・事を急いた周明×思ったこと全部顔どころか口に出すまひろ=壺ガチャン
・主人公補正でみんなまひろが好き→若いと「一緒に逃げよう」発想(道長・直秀・周明)
・まひろ「抱きしめられるとわかる」って言ったけれど、周明はまひろのこと好きだったよ。それは分かってないやん。
・明子女王さま、ちょいちょい高明パパのこと口に出す→道長の罪悪感(何も悪くないけど、抱きそう)をくすぐって、大事にしてもらおう作戦?
・詮子女院さまが伊周の生き霊を見た→実は床下の呪詛札くらいは伊周の仕業だったりして。女院さまの自作札が多すぎて紛れちゃった。
・折角複雑な背景を持つ周明。これで退場だとしたらもったいな。
・介にも出てきて欲しかった。為時パパと仲良くしているところ見たかった。
・次回予告の中宮定子「他に行くところがありません」発言。どこまでよ。ママンの実家に失礼。
・中宮さま法衣も脱いだ。還俗?「出家しなかった」ことにした設定?
・脩子内親王役の赤ちゃん、可愛すぎる。
・中国の時代劇を見すぎて、目上の人に「多謝」を使わないのが違和感。
・別記事を立てたいことが一個ある。一個……ある。んが、していいか分からん。

今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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